はてなDiaryから移行してみました。
記事一覧

人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

上野樹里 @日経エイターテイメント

一関に泊まった際に、夜の時間つぶしのために日経エンターテイメント(2008年10月号)を購入し、読んだ。今回の表紙は上野樹里さんである。内容で覚えているのは、小林涼子さんについての1ページくらいの記事、上野樹里さんの特集記事「役のために闘う一本木な演技派女優」、「次世代女優ファイル〜夏の学園ドラマで注目度が急上昇!〜」、「パコと魔法の絵本〜子どもが楽しめて、大人は号泣必至のファンタジー〜」である。

小林涼子さんについては、この記事により既に大学生になっていることを知り、中学生の時に彼女が出演したドラマ「一番大切な人は誰ですか?」(2004.10-12)を観たときから知っている私は、もうそんな年になったのかと驚いた。

以降、上野樹里さんについて述べる。上野樹里さんについては、日経エンターテイメントの2004年10月号の表紙になり、特集記事があったことは知っていたが、今回調べると、2007年6月号でも「天才肌といわれる努力家の役者魂」という特集記事があったようである。

さて、今回、特集された理由は、上野樹里さんが前のクールの連ドラである「ラスト・フレンズ」(2008.4-7:フジテレビ)の演技で高い評価を得たことと、現在公開されている(日経エンターテイメントを読んだ時点では公開されていなかった)映画「グーグーだって猫である」(犬童一心.監督、小泉今日子主演)に出演していることであると思う。この特集には、上野樹里さんについての犬童監督のインタビュー記事も含まれている。なお、犬童監督は上野樹里さんが16歳の時に出演した映画「ジョゼと虎と魚たち」(2003年)の監督であった。

私は、上野樹里さんがNHK朝ドラ「てるてる家族」(2003.10-2004.3)において岩田家(いしだあゆみの実家がモデル)の三女を演じたときから知っており、映画「ジョゼと虎と魚たち」における役柄も知っているので、それほど明るい役柄ばかりを演じてきたとは思っていない。むしろ、さまざまな役をそれになりきって演じるカメレオン女優であると思っている。それもかなり強度のカメレオン女優であり、役を演じているときにはその役になりきっているので、自分が役作りしていることさえ意識していないタイプの女優さんであると考えている。なお、これに関しては、犬童監督もインタビューで同じ趣旨のことを述べている。

しかし、一般的な見方は、明るい女の子を演じる女優なのだったのかもしれないと、この記事を読んで感じた。日経の記者はおそらく私のように以前から上野樹里さんのことを知っているのではないかと推測するが、この記事では、彼女は映画「スゥイングガールズ」(2004年)で名が知られ、ドラマ「のだめカンタービレ」(2006.10-12:フジテレビ)で注目され、ドラマ「ラスト・フレンズ」(フジテレビ系)で人気を確実なものにしたとしている。
確かに、「スゥイングガールズ」で彼女を初めて知り、「のだめカンタービレ」を次の作品として観たのであれば、上野樹里さんは、明るい役を演じる女優であるという見方があっても不思議ではない。また、“のだめ”を演じていた時の彼女は、番宣番組においても、“のだめ”化していたので、“のだめ”の役柄が彼女の地であり、特段の演技をしているわけではないと思っていた人も少なくないと思う。また、次に出演したドラマ「冗談じゃない!」(2007.4-6;TBS)において明るい役柄を演じたのもこれを助長したと思われる。
しかし、この見解を払拭し、上野樹里さんに演技力があるのを実証したのが「ラスト・フレンズ」の瑠可という役柄の演技であった。瑠可は性同一性障害を悩む役であり、“のだめ”とは全く異なる役柄である。演じるのが難しいと思われるこの役を全く自然に演じることにより“のだめ”の役が地でなく演技であったことを初めて理解した人がかなりいたようである。上野樹里さんがこのような役を演じられることは、映画「虹の女神」(2006年)を観た人にとっては自明であると推測するが、映画の配給が弱かったので、この映画を観た人は、残念ながらあまり多くはなかったようである。ちなみに、「ラスト・フレンズ」の製作者側も、この映画における彼女の演技を評価して、上野樹里さんを瑠可の役に配したそうである。

さて、上野樹里さんの評価を上げることに役立ったこのドラマは、視聴率的には成功し、登場人物の中でも瑠可は人気があった。ニコニコ動画には、瑠可の出演される場面を継ぎ合わせたMADも投稿され*1、好評を得ていた。さらに、上野樹里さんはこのドラマにおける演技が評価され、ギャラクシー賞における6月の月間賞を受賞した。今年度、月間賞を受賞したのは今のところ上野樹里さんだけである。

*1:今は削除されている