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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

「あんどーなつ」の最終回を観て、ドラマ全体を振り返る

あんどーなつ」が最終回となるので久しぶりに観た。今回のメインストーリーは、奈津(貫地谷しほり)をはじめ満月堂のメンバーが、菓子コンクールに出場して優勝するというものである。それに、サブストーリーとして、製菓学校で奈津の同級生であった陽介(細田よしひこ )がパリへ菓子の修行に行く話が絡んでくる。

満月堂は、菓子コンクールに参加することを今まではしてこなかった。しかし、大きな取引先であるお茶の師匠・あやめ(白川由美)が「一ツ橋流」の一線を退くに際して満月堂との取引をやめる可能性が出てくる。「一ツ橋流」の後継者たちが、「一ツ橋流」で使う和菓子は大きなコンクールで優勝したことのあるような和菓子屋のものを使うのが望ましいと判断したからである。満月堂の将来をかけてコンクールに参加するのであるから、ベテラン菓子職人の梅吉 (國村隼)が中心になって参加するものかと女将・光子(風吹ジュン)は思っていた。しかし、梅吉は準決勝*1を中堅職人の竹蔵 (尾美としのり)と奈津に任せることにした。梅吉の判断が、二人の成長を願ってのことであることを理解した光子はこれを受け入れる。奈津は大きなプレッシャーを受け菓子作りにも影響がでてくるが、梅吉のアドバイスにより立ち直り、満月堂は梅吉の関与なしに決準決勝を勝ち抜く。そして、決勝戦では梅吉が浅草をモチーフにした見事な菓子を作りあげ、優勝を飾ることになる。


コンクールに絡んでくる陽介のパリ行の話であるが、陽介は奈津が和菓子作りに取り組む姿をみて自分ももっと向上したいと思い、パリで修行することを決心したようである。この話に「キッチン・ミツヤ」を営む両親は最初は反対をする。しかし、両親ときちんと向き合ったらいいという奈津のアドバイスが効を奏して、両親はこれを許す。満月堂のコンクールでの優勝を祝う祝賀会の席、陽介は集まっている近所の人々に両親をよろしくお願いしますと頼む。そんな、陽介に奈津は蓬莱饅頭を渡す。
蓬莱饅頭は浅草の人たちがお祝いの時に食べる饅頭である。第1話では、葬式饅頭とともに満月堂が作る和菓子として出てくる。満月堂でアルバイトをしていた奈津は、浅草の人たちの喜びも悲しみも和菓子と共にあることを、この2つの和菓子を通じて理解する。そして、このことがキッカケで奈津は菓子職人になることを決心する。今回、奈津が陽介に贈った蓬莱饅頭は、奈津が作ったものであった。奈津は、蓬莱饅頭が作れるくらい和菓子職人として成長したのである*2

最終回は良くできている話でした。しかも、第一話と上手くつながっている最終回でした。最終回までがどんなに良く作られていても、最終が上手い終わり方でないとドラマとしてはいい印象は残しません。そして、ドラマの伝えるメッセージが伝わらないと、製作者側はこんなことを描きたかっただけなのかという印象だけが残ります。しかし、このドラマは、最終回が第1話とつながる形で、爽やかに終わりましたので、私は、この点において、いいドラマであったと思います。しかし、第1話と最終話の間に挟まれた話にはいかがなものであるかと感じるものもありました。第1話と最終話を中心にして2時間ドラマに構成したのならば、より良いものになる可能性があると思いました。

蓬莱饅頭についてはこのドラマで初めて知りました。沢山の人でお祝いをする時に、蓬莱饅頭を切り分けて皆で食べるというのは良いことであると思いました。西洋のものをありがたがる日本では、誕生日の時にバースデイケーキをみんなで切り分けて食べるようになっていますが、蓬莱饅頭でもいいわけですね。

*1:予選では、店の代表的な和菓子を出品して、それに基づいて選ばれた店が準決勝に進出する

*2:但し、梅吉は売り物でなく友達に贈るものであるからいいだろうと言っていたので、売り物になるような蓬莱饅頭を作れるようになるにはもう少し時間がかかるのかもしれません