はてなDiaryから移行してみました。
記事一覧

人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

映画「うた魂♪」をDVDで再び観る

映画「うた魂♪」は、今年の4月の公開時に観たのですが、DVDが発売されたので購入して再び見ました。

(以下ネタばれ)

主人公は、七浜高校の女子合唱部でソプラノリーダーを務めるカスミ(夏帆)です。カスミは自他ともに認める美人であり、歌も上手く自分に自信を持っています。あまりにも自分が好きなところがありますが、今までは問題がありませんでした。カスミは、地区予選の壮行会において、カスミが歌っている姿を撮りたいと生徒会長の牧村に言われて有頂天になります。カスミは牧村のことが好きだったからです。ところが、牧村が写した写真では、かすみの顔は変に映っていてカスミはショックを受けます。さらにそれが校内新聞に載ってしまい。立ち直れなくなります。何のために歌うのかというがわからなくなってしまったカスミは練習をさぼるようになり、最後には合唱部をやめることを顧問(産休教師)の裕子(薬師丸ひろこ)に告げます。裕子はカスミの予想に反して退部を認めるのですが、区切りをつけるためにも夏休みの合唱祭には出ることを求めます。
カスミは合唱祭に出るには出たのですが、やる気のない歌い方に部長の楓(亜希子)は憤慨し、ピアノ伴奏のミズキ(徳永えり)は心配します。そして、もう一人憤慨している奴がいました。湯の川学院高校合唱部の部長である権藤(ゴリ)でした。権藤はカスミに、「合唱をやめろ。あんな歌い方は歌への冒涜だ」と言い放ちます。その時は権藤の言葉に何も感じなかったカスミですが、湯の川学院の合唱を聞いて、権藤が言いたかったことを理解します。湯の川学院の合唱は粗野なのですが、気持ちが伝わってくるものがあったからです。そして、カスミには合唱をやりたいという気持ちが湧いてきます。
 しかし、合唱部に戻ってきたカスミを楓はソプラノリーダーから外し、譜面めくりをやらせます。与えられた役割を懸命に行うカスミ。それによって、カスミは今まで自分に欠けていたものを理解することになります。やがて、ミズキの口添えもあり、カスミはソプラノリーダーに戻ります。
そして、地区予選の日が来るのですが、そこでは湯の川学院高校が窮地に陥ります。そのことを聞きつけたカスミは湯の川学院の控室に向かいます….。(以下、略)

このようなあらすじを読むと、夏帆さんのアイドル映画だと思う人もいると思います。私は映画を観ている時にはそう思いませんでしたが、今回、見直してみるとそういう見方もありえると思いました。そういう見方になったのには、この映画の原作本?を読んだことが大きく影響していると思います。
原作本では、3人の見方により話が語られます。2人はカスミと権藤なのですが、もう一つは地元のCATVのディレクターの黒木杏子(ともさかりえ)です。杏子は映画にも出てくるのですが、話の展開としては大きな役割を与えられていません。ところが、原作本では物語の黒幕なのです。杏子はCATVの取材に七浜高校へ訪れ、その際にカスミの問題に気がつきます。そして、音大の先輩であった裕子に再開します。実は権藤が合唱になったキッカケになったのが裕子でした。しかし、権藤たちの合唱にはテクニックがかけていました。杏子は権藤に教える代わりに、権藤にカスミのために動くことを依頼したのでした。
このように音楽を愛する生徒を見守る大人たちの視線を理解し、その観点からこのドラマを観ると、より一層楽しめるのですが、映画ではそこら辺を省いています。所要人物を3人でなく、カスミを中心に描くことにより、映画が分かりやすくなったことは確かです。そして、七浜高校や、湯の川学院の合唱の魅力により、「うた魂♪」は単なるアイドル映画以上のものとなっています。ただ、原作本を観てから映画を見ると、おしいなぁと思ってしまうことも事実です。…というわけで、映画をご覧になった方には、原作本を読まれることをお勧めいたします。