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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

映画「おくりびと」を観て考えたこと

映画「おくりびと」は地元では上映されていなかったので、少し遠い町まで行って観てきました。いつも足を運んでいる映画館とは違い、昔ながらの映画館であったので、ある意味で新鮮でした。映画館の席は全部で200くらいでしたが、この内の7割くらいが埋まっていました。

おくりびと」はいい映画でした。物語の内容も構成も良かったし、納棺師の仕事の描き方も良かったです。また、映画で描かれていた庄内地方の風景も良かったです。しかし、最近1年の間に観た映画の中で一番良かったかというと、そうではありません。主人公の大悟(本木雅弘)の妻である美香を演じた広末涼子さんが映画の中で浮いていたという印象を受けたために、極めていい映画という印象は受けなかったのす。日本の多くの映画祭で優秀助演賞を獲ったのが広末涼子さんではなく、大悟が務めるNKエージェントの事務員を演じた余貴美子さんであったのは妥当だと思いました。

おくりびと」は、日本アカデミー賞において10個の優秀賞を獲得しましたが、これは米アカデミー賞の外国語映画賞にノミネートされた「おくりびと」が応援しようとする政治的な力が働いたのではないかと思います。私の観た映画では、「パコと魔法の絵本」も「ザ・マジックアワー」も良かったので、審査員が空気を読まないで審査をしたのならば、多くの作品に最優秀賞がバラけたのではないかと推測します。「おくりびと」を加えた3つの作品はどれも素晴らしく、特色のある3つの作品からどれを一番いいとするのかは難しいのです。DVDが欲しいという観点から言う奈ならば、「パコと魔法の絵本」のDVDが一番欲しいです*1

今回の日本アカデミー賞では、優秀主演男優賞本木雅弘さんが受賞したのもかかわらず、優秀女優賞を広末涼子さんが受賞しました。普通の映画賞では、同じ映画から優秀主演男優賞と優秀主演女優が選ばれるなどということはあり得ません。なお、本木雅弘さんは最優秀主演男優賞も獲得しました。

アカデミー賞の外国語映画賞に「おくりびと」が選ばれたのは幸運な要因が色々とあったのではないかと思いました。一つの要因は、審査員が、納棺師を生みだした日本の文化に異国を感じ、納棺師の動作に茶道などと同じように様式美を感じたということがあると思います。これに対して他の映画は西洋文化に基づいて作られたので、審査員は異国も様式美も感じなかったと思います。したがって、「おくりびと」には映画の出来栄えといこと以外に有利に働くものがあったのだと思います。

*1:デトロイト・メタル・シティ」のDVDも欲しいです。