はてなDiaryから移行してみました。
記事一覧

人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

船が欠航したため、甑島(鹿児島県薩摩川内市)で年を越す。

去年の大晦日(2009.12.31)、鹿児島県の某所においてテレビをつけていると、以下のようなニュースが流れました。

「海の便に乱れ、帰省客足止め」

 九州南部と奄美地方では強い冬型の気圧配置となっていて、しけによる海の便の欠航で帰省客などに影響が出ています。
 31日の県内は東シナ海側を中心に北西の風が強く波が高くなっています。この影響で甑島航路と種子屋久航路を中心に海の便の欠航が相次ぎ、高速船「トッピー」と「ロケット」は31日の全ての便が欠航となりました。鹿児島市の高速船発着所では、午前中大きな荷物を持った帰省客などが天候の回復を待っていましたが、全便欠航が決まるとがっかりした様子で発着所をあとにしていました。

更新日時:11:34

http://news.ktstv.net/e15479.html

ニュースでは、注目してはくれませんでしたが、離島(甑島屋久島、種子島)へ帰省できなかった人だけではなく、離島から本土に戻れなくなった人もいました。で、前日に甑島に着いていた私もそうであり、このニュースは甑島の宿で観ていました。時間を前日の夕方に戻すことにします。


12/30日の夕方に串木野港(鹿児島県いちき串木野市)を出発し、甑島薩摩川内市の離島部)に向かっていた「フェリーニューこしき」は、途中から大きく揺れ始めました。なお、甑島は、鹿児島県の西側の海上にある列島であり、3つの島、上甑島、中甑島、下甑島から構成されています。ドラマされた漫画「Dr.コトー診療所」(山田貴敏)に登場する診療所のモデルがあるのは下甑島(手打集落)です。このフェリーは、里港(上甑島)に停まった後に、長浜港(下甑島)に行くものでした。私のこの日の宿は里港のそばにあり、串木野港から里港への航海時間は70分です。

やがて、船内のアナウンスで、里港に着岸することができないので、中甑港に到着することに決まったことが発表されました。なお、中甑港は、何故か、中甑島ではなく、上甑島にあります。驚いたことに、乗客は誰も動揺しません。地元の人は、中甑港に家族や知人に迎えに来てもらい、どうにか対処できるのかと推測しました。でも、不案内な私はどうしようもありません。揺れる船内を歩き、船のインフォメーションまでたどり着くと、中甑港には里港へのバスを手配してあるから心配することはないという答えが返ってきました。また、宿の甑島館に携帯で連絡すると、中甑港に送迎の車が着いているからそれに乗ってくださいと言われました。中甑港に着くと、当然のように2台の大きなバスが待ち構えていました。そして、私は宿のバスの方に乗り込み、予定よりは30分遅れでしたが、何の問題もなく、宿に着くことができました。島ではこのような事態に対応できるように体制が整っているようでした。

宿に着くと、フロントの人に明日の串木野港への便は欠航する可能性が高いと言われました。甑島から本土に行く手段は、串木野港(鹿児島県串木野市)への船(フェリーと高速船、両方とも2往復)だけであり、飛行機の便はありません。したがって、船が欠航すれば本土に戻れなくなります。そして予想通り、次の朝には、フロントから欠航を知らせる電話を受けることになります。ちなみに、屋久島と種子島からは鹿児島空港などへの飛行機の便があります。

で、宿に大晦日の夜も泊まることになり、思ってもみない展開を楽しむことになりました。甑島館は、島の交流センターも兼ねているらしく、船の欠航などについての情報も得やすいようです。また、共通のスペースも広いので、外に出られなくても閉塞感はありません。何よりも良かったのは、インターネットが使える端末があったことです。甑島に2泊をしたことに伴う予定の変更の検討に役に立ちました。また、大晦日の新聞は到着していなかったのですが、紅白歌合戦スーザン・ボイルが登場する時間も、ネットで確認できました。

大晦日の天気は、日が明るい間は悪かったです。日が差し込むこともあったのですが、強い風が吹き、時より雨が降っていました。午後になり、レンタカーを借りて少し外に出ました。上甑島と中甑島を結ぶ橋(甑大明神橋〔長さ420メートル]と鹿の子大橋〔長さ240メートル])がある所まで行ったのですが、急に霰(あられ)が降ってきました。橋は、高くて長いので、高い所が苦手な私は、甑明神大橋の入口のそばまで行って戻ってきました。なお、この二つの橋は、翌日、フェリーの上から眺めることになります。


さて、気になっていたのは、大晦日に甑島に帰省される予定だった人達がどうなったかというということです。夜の6時過ぎに何気なく港の方向を見ていると、港に向かうフェリーが見えて安心しました。ただ、あとで宿の人に聞くと、船がかなり揺れて乗客の方はかなり大変だったようです。暮れの二日間、甑島は大変なことになりましたが、とりあえず、少なくても上甑島は無事に正月を見迎えるようことができたようです。


次の日の元日になり、高速船もフェリーも朝から運航することになりました。私は、高速船(シーホーク)に乗ることにしました。シーホークは中港(上甑島)、鹿島、長浜、手打(以上、下甑島)を経由して、串木野港に向かうので、フェリーより時間がかかりますが、甑島の全ての海岸線(東側)を見ることができるからです。一般的に、高速船はフェリーより揺れるので心配していたのですが、景色を楽しめるくらいの揺れであり、助かりました。


今回の甑島の旅で残念だったのは、元日に宿の人が企画してくれた「初日の出を見るためのツアー」において、天候が悪いので初日の出が観れなかったことです。なお、下甑島の長浜では初日の出(のようなもの)は観えたようです(「甑のおげらんちゅ~:2010年」)。