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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

映画「ウルトラミラクルラブストーリー」の主人公の設定を、半年後の今になって知る。

去年、劇場に足を運んだ映画の中で途中で帰ってしまったのは、「ウルトラミラクルラブストーリー」(横浜聡子監督)だけでした。で、最近、この映画で主演を務められた松山ケンイチさんが、この映画を評価対象として、第64回毎日映画コンクール主演男優賞を受賞されました。なお、このコンクールにおいては、「ウルトラミラクルラブストーリー」は、監督賞と脚本賞にもノミネートされていました。

まずは、毎日新聞毎日映画コンクールの記事の該当部分です。

■男優主演賞 松山ケンイチ=「ウルトラミラクルラブストーリー
 ◇「体当たり」すがすがしく
 他に候補は、浅野忠信=「ヴィヨンの妻」▽同=「劔岳」▽堺雅人=「南極料理人」▽笑福亭鶴瓶=「ディア・ドクター」▽渡辺謙=「沈まぬ太陽」。松山と地を生かした鶴瓶で評価が分かれた。最初の投票で松山と鶴瓶各3、浅野1。討議の結果、松山に。
 【講評】どんな名優がどんなにうまく演じても、演じられる役がよくなければ人は感動しない。演技は多少おぼつかなくても役がよければ人はこころを 動かされる。演技が映えたり映えなかったりするのは役の良しあし、つまりはシナリオに描かれた人物の出来、不出来にかかっている。男優主演賞に輝く松山ケンイチが演じた「青森の農薬汚染青年」は、ついでに女優主演賞の小西真奈美の「のり弁ヤンママ」もそうだが、しっかりと造形された魅力的ないい役でそこが 評価されての受賞だった。2人は発展途上の演技でこの役と真正面から向き合い、09年一番のさわやかで、すがすがしい男と女をスクリーンに登場させた。役と役者と演技。その関係。選考会の席上、話題はしばし、そこに及んだ。(沢井信一郎
毎日新聞 2010年2月6日 東京朝刊

http://mainichi.jp/enta/cinema/news/20100206ddm010200013000c.html

私は、沢井信一郎さんの好評を読んでも、受賞理由が分かりませんでした。それに、松山ケンイチさんの演技を、「発展途上の演技」とみなすなんて、映画を評価する人の感覚は、一般人とは違うと思いました。

さて、私が何故、30分も経ない時点で席を立ったかというと、主人公の水木陽人(松山ケンイチ)の行動があまりにも常識外れで、不快だったからです。主演が、松山ケンイチ麻生久美子なので、期待が高かったことも影響しているかもしれません。なお、映画の後の方では、農薬を浴びるシーンもあるそうです。陽人には、普通の人と違って良い方向の変化が起きるようです。

昨日、「ウルトラミラクルラブストーリー」についてネットで調べてみたところ、陽人の設定は、知的障害があり、ADHD(Attention Deficit / Hyperactivity Disorder - 注意欠陥・多動性障害)であるという情報がありました。この情報のソースとされるキネマ旬報(2009年6月上旬号)を、今日、図書館で調べましたが、確かにその通りの記述がありました。
ウルトラミラクルラブストーリー」についての「Yahoo!映画」のページを見ると以下のような記述がありました。

解説: 恋を知らない変わり者の青年が初めて恋をして、奇跡のような出来事を次々に呼び起こす様を描いたラブストーリー。『デトロイト・メタル・シティ』など話題作への出演が相次ぐ松山ケンイチが主演を務め、自身の故郷・青森を舞台に全編津軽弁のセリフに挑む。監督・脚本は彼と同じ青森出身で、前作『ジャーマン+雨』で一躍注目を集めた期待の新人・横浜聡子。共演は、『たみおのしあわせ』の麻生久美子原田芳雄、『蛇にピアス』のARATAら個性派が脇を固める。(シネマトゥデイ
あらすじ: 青森で農業を営みながら一人で暮らす水木陽人(松山ケンイチ)は、やることなすことすべてが常識外れな町の変わり者。ある日陽人は、訳あって東京からやって来た神泉町子(麻生久美子)に一目ぼれする。恋を知らない陽人にとっての生まれて初めての恋は、常識を超えた奇跡のような出来事を次々に呼び起こす。(シネマトゥデイ

解説・あらすじ - ウルトラミラクルラブストーリー - 作品 - Yahoo!映画

この記述の中には、「やることなすことすべてが常識外れな町の変わり者」とありますが、陽人は、常識を外れたことをあえてしているのではなく、常識を理解する能力がないのです。これは大きな違いです。映画の宣伝において、何らかの配慮がされており、適切な情報を伝えることはしなかったということだと推測します。
ウルトラミラクルラブストーリー」に対する専門家の評価は高いのかもしれません。例えば、第83回キネマ旬報ベスト・テンでは、第7位になっています。

しかし、一般の人においては、賛否両論があるようです。そして、「否」とした人のある程度は、この映画の宣伝や専門家によるレビューが映画の内容を適切に推測させるものであれば、この映画を観に行かなかったのではないかと思います。その反対に、映画の内容を適切に推測させるものであれば、観にった人もいると思います。映画の宣伝や専門家によるレビューは、あくまでも、参考情報として見なすのがよろしいようで....。