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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

マダム・マリーの親としてのハルコ(「日本人の知らない日本語」第3話)

日本人の知らない日本語」の第3話は、日本学校教師・嘉納ハルコ(仲里依紗)による自己紹介に関する授業が発端となって始まります。

この授業において、フランス人のマリー(ダーシャ、52歳)は、「おひかえなすって...」で始まる自己紹介を見事に披露し、このことにハルコは驚きます。そして、ハルコはマリーが任侠に憧れて日本に来たことを知ります。教員仲間の香取みゆき(原田夏希)や渋谷太陽(青木崇高)の話によると、マリーはシャトー(城)に住む上流階級のお金持ちのようです。

花札が教材に使えることを知ったハルコが、教員室で花札について勉強をしていると、おでん屋でマリーがヤクザに囲まれていることを知らせるエレーン(カミラ)からの電話がきます。ハルコと渋谷太陽が駆けつけると、マリーがヤクザらしい男たちと花札について歓談している姿がありました。おでん屋の店主(小林勝也)によると、藤田(加藤虎ノ介)を頭とする男たちは、普段はテキ屋をしてしのいでいるヤクザだけど、暴力団ではないようです。

次の日、ハルコは授業に行った教室で、マリーが1000万円を持って、おでん屋に博打をしに行こうとしていることを知ります。お金をかけてはダメだと言うハルコに、マリーは、日本ではパチンコや競馬はいいし、ギャンブルは社交界の嗜みだと主張します。そして、他の生徒も、「アメリカも一部の洲では合法化されています」(ジャック〔ブレイク・クロフォード〕)とか、「中国も、香港やマカオはできるよね」(王〔張沫〕)とか言い始めます。これに対してハルコは、日本では、お金を賭けた賭博や博打は犯罪であり、警察に見つかったらば、(外国人生徒の場合は、)強制送還になってしまうと、釘をさします。

この辺の描写は、ギャンブルに対する国の対処の仕方が、国によって異なることがわかって面白いです。日本の法律ではパチンコが賭博とはみなされていませんし、競馬などの公営ギャンブルはOKです。このことについては、日本人でも、何故なのかを理解出来ない人が少なくないと思います。日本人だけならば、曖昧のままにしておくところですが、外国人の生徒にはそうはいきません。その種のことに焦点が当たるのが、このドラマの面白いところです。

マリーへの説得を行ったことによりぐったりしているハルコがいる教員室に、渋谷太陽とエレーン(カミラ)が駆けこんできます。二人によると、マリーが、あのお金(1000万円を)を持っておでん屋に行ったとのことです。ハルコと渋谷太陽が、おでん屋の店主にヤクザの事務所(花岡組)の場所を聞き、現場に駆けつけると、マリーはこともなげに、「今、500万円負けています。」と話します。

結局、マリーの提案?で花札でケリをつけることになり、何故か、渋谷太陽が藤田と勝負をすることになります。ビギナーズラックのためか、藤田がカモを誘い込もうとしたのかわかりませんが、渋谷太陽は初めは勝ち続けます。渋谷太陽は終わりにしようとするのですが、ハルコとマリーは「こいこい」(勝負を続ける)と主張し、結局、500万負けます。そして、マリーは1000万円を差し出そうするのですが、その瞬間に事務所の扉が開きます。

登場したのはおでん屋の店主であり、彼は藤田たちを叱りつけながら殴ります。彼と一緒に現れたベテラン日本語教師・鷹栖一樹(池田成志)が、店主が、花岡組の組長だということを説明します。「親に代わってお詫び申し上げます」と、土下座をして組員のことを謝る花岡を見て、ハルコは、同様の言葉を述べながら自分の為に謝ってくれている高校時代の担任教師・秋元(朝加真由美)〔日本語学校の校長、入院中〕の姿を思い浮かべます。ハルコも膝をついて謝り、渋谷太陽もこれに続きます。

大事になってしまったことに驚いたマリーは、お金をかけていないことを打ち明けます。今回の賭博?は、雰囲気を味わいたいマリーが、藤田たちにバイト代を払ってやってもらったことだったようです。マリーは彼らの芝居?でデキに満足しているようです。ほっとするハルコに、マリーは「(お金を賭けないという)約束は守ります、ハルコと私の任侠でしょう。」と話します。

一行が部屋を出た後、部屋に残ったハルコに、花岡は、「先生、お互いに精進しましょうね。親として..」と声をかけ、ハルコは「はい」と頷きます。


第3話も面白かったです。でも、第1、2話に比べて楽しめなかったのは、マリーが500万円負けている時点で駆けつけた渋谷太陽が花札で勝負をすることと、マリーと共にハルコが「こいこい」とはやすところです。実際にはお金を賭けていなかったから良かったですけど、そうでなければ渋谷太陽も賭博罪になってしまいますので、実際にはありえない展開です。ハルコがマリーと「こいこい」とはやすところは、図としては面白く、ドラマとしてはOKなのですが、いかがなものかと思ました。