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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

「休暇取得の分散化のメリットは特になし」という意見を観光庁は真摯に受け止めるべきだと思う。

「(観光庁が検討している)休暇取得の分散化のメリットと感じられるものを教えてください。」という質問に対して、回答者の68%が「メリットは特にない」という回答を選んだようです。この意見を観光庁は真摯に受け止めるべきだと思います。
誰を対象にした調査かについては、以下の日経の記事を参照して頂きたいと思います。この設問を含めて6つの設問があったのですが、これらに対する回答は、http://www.meti.go.jp/press/20100803005/20100803005-2.pdf の2ページ目にあります。

「休暇分散「メリット特になし」が68% 観光庁意見募集 」
          日本経済新聞(2010/8/3 20:05)
休暇取得の分散化のメリットは特になし――。観光庁経済産業省が休暇分散化についてインターネット上で意見を募る「休暇取得の分散化に関するアイディアボックス」を開設したところ、回答者の68%がこう答えたことがわかった。2位の「混雑が緩和され、旅行がしやすくなる」は14%、3位の「旅行費用が安くなり、旅行がしやすくなる」は7%だった。
 意見は6月22日から7月12日まで募集した。回答者数は設問により異なり、1758〜2356人だった。
 観光庁が検討している休暇分散化は春と秋に大型連休をつくり、地域ブロックごとに分散して取得する仕組み。意見結果によると、休暇分散化のデメリットについては「休日の異なる地域に住む家族や友人に会えなくなる」が最多で27%。次いで「企業の経済活動等に支障が生じる」が24%。
 休暇分散化の際に何をするかについては「仕事をする」が「その他」と並んで27%と最多。「家でゆっくり過ごす」が24%で続いた。
 観光庁は「必ずしも前向きでない回答が多く、1兆円の需要創出などの効果を伝え切れていなかった。経済、社会、地域に与える影響を考慮し、丁寧な説明をしていく必要がある」としている。

ライフ :日本経済新聞

 
上の記事の最後の段落にある「1兆円の需要創出などの効果」というのは、官公庁が6/28に発表した試算なのですが、呆れてしまうような試算です(http://www.mlit.go.jp/common/000117690.pdf)。「約9890億円分の消費が新たに見込まれることが分かったと」と観光庁はしていますけど(以下の記事を参照してください)、今まで、地方空港などを作る時も、こんな感じに試算がされていたのではないかと推測します。

「旅行消費が約1兆円増加=休暇分散化効果を試算−観光庁
時事通信(2010/06/28-18:40)
 観光庁は28日、大型連休を地域ごとにずらして設定する「休暇分散化」構想を実現させることにより、国民の旅行消費額が約1兆円増加するとの試算結果を公表した。同庁は「休日分散化は大きな経済効果が期待できることが実証された」としている。
 同庁はゴールデンウイーク(GW)明けの5月中旬に、国民の休暇分散化に関するアンケート調査をインターネットを通じて実施。今年のGW中に実際に旅行した人と、しなかった人の両者を対象に、休暇分散化実現後の意向を尋ねた。
 それによると、交通渋滞や観光地の混雑などを理由に旅行しなかった層の32.1%が分散化後は「旅行に行く」と回答。旅行した層でも全体の35.7%が「宿泊数を増やす」などと答えた。
 同庁は、これらを踏まえて旅行消費額を試算。その結果、休暇分散化後に見込まれる宿泊などの需要増により約9890億円分の消費が新たに見込まれることが分かったとしている。

http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2010062800836


3/3に書かれた朝日新聞の記事によると、連休を分散させる案を正当化する根拠として、政府は、「フランスでは国を3分割して、ドイツでは州ごとに、それぞれ連休をずらす制度がある。」ことを挙げているようです。しかし、地方分権が確立しているドイツで休日の分散化が上手く機能していても、日本で上手く行く理由付けにはならないと思います。日本は、国全体が同じような仕組みで動き、国民は同じような関心を持ち、同じようなマスメディアで全国がカバーされていますからね。

「日本5分割で春秋5連休 政府がGW分散案」
              朝日新聞(2010年3月3日22時21分)
 ゴールデンウイーク(GW)などに集中している連休を分散させる政府の原案が3日、観光立国推進本部(本部長・前原誠司国土交通相)の分科会で示された。日本を五つのブロックにわけ、春と秋の2回、週末を絡めて順番に5連休にする案だ。混雑を緩和し、観光需要を引き出す狙いだが、実現には課題が多い。
 政府案では、2回の5連休をつくるために祝日法を改正し、現在の祝日の一部が「休み」ではなくなる。現在のGWや秋の連休もなくなる。具体的には、憲法記念日(5月3日)、みどりの日(同4日)、こどもの日(同5日)、海の日(7月第3月曜日)、敬老の日(9月第3月曜日)、体育の日(10月第2月曜日)の6祝日が「休み」ではなくなる。その代わり、月曜から水曜の3連休を新たに春と秋につくり、土・日曜と連続してそれぞれ5連休にする。
 この5連休をずらして実現するため、「北海道・東北・北関東」「南関東」「中部・北陸・信越」「近畿」「中国・四国・九州・沖縄」の5ブロックに分ける。春の連休は5月の2週目〜6月の2週目を対象期間とし、西から順番に連休にしていく。秋は10月の1週目からを対象に、同様にずらして設定する。
 政府には、土曜日から水曜日までと、同じ水曜日から日曜日までの5連休を順々に設ける案もある。
 政府は、連休が分散すれば高速道路などの渋滞が減り、ホテルや飛行機も安く利用できると考える。需要が1年を通じて平準化すれば、観光地で安定した雇用が生まれ、サービスの質もあがるとも期待しており、今年、全国数カ所の自治体で夏休みの一部を秋にずらし、分散化の効果を見極める実験も計画している。
 政府によると、フランスでは国を3分割して、ドイツでは州ごとに、それぞれ連休をずらす制度がある。
(後略)

http://www.asahi.com/national/update/0303/TKY201003030479.html