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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

ザッケローニ監督の就任会見を見て、期待してみようと思ったこと

サッカー日本代表の監督に、イタリアの一部リーグセリエA)において多くのクラブチームの監督を務めてきたザッケローニさん(イタリア)が決まり、8/31に就任会見が行われました。なお、会見の際には、ザッケローニ監督の他に、彼と交渉を行った原博実さん(日本サッカー協会技術委員長)と大仁邦彌さん(日本サッカー協会副会長)も登壇しました。

質疑応答も含めて90分に渡るこの会見は、日本サッカー協会のサイト、ニコニコ動画ustream でも中継されたようです。現在でも就任会見の動画は日本サッカー協会のサイトで見れますし、会見を書き下したものは、スポーツナビのページにあります。

原博実さんは、当初は、監督候補である数人のスペイン人と交渉を行っていたようです。しかし、これらの交渉が難航しているうちにイタリア人のザッケローニさんが候補にあがったようです。彼との交渉はトントン拍子に進み、最終的に彼が監督に就任することになりました。時間がかかりましたが、私はこのことが結果的に良かったと思っています。

日本サッカー協会は、日本のサッカーが将来的に目指すものはスペインサッカーがよいと思っていたようですが、私は今回のワールドカップでスペイン代表が行っていたようなサッカーを、現在の日本人選手たちにより実現できるとは思いません。スペインサッカーに憧れて、十分に準備をしてスペインリーグの中堅チーム・エスパニョールに移籍したはずの中村俊輔選手が、夢破れて帰ってきたというのが、日本とスペインの大きな差を象徴していると思います。

今年は2010年であり、Jリーグ百年構想がかかげられた1996年2月から15年くらいしか経っていません。スペインサッカーを目指すとしても、ヨーロッパのトップリーグにおいて、日本人選手が20人くらい活躍するようになる時まで待った方がよいのではないかと私は思います。


ザッケローニ監督の就任会見に戻りますと、私は、ザッケローニ監督の誠実な態度と、真面目な人柄に好感を持ちました。そして、彼に期待をしてみようと思いました。ネットでもザッケローニ監督を好意的に捉えた人が多かったようです。

私は、会見前には、彼が代表監督の経験がないことを不安視していました。しかし、ザッケローニ監督が、代表監督は自分にとってチャレンジであるいう立場をとり、その機会を与えてくれた日本サッカー協会に感謝をするという態度をとったことに、好感を持ちました。このことに関する彼の発言の抜粋を以下に示します。なお、彼の発言に同様のことが何度も繰り返されているのは、質問者に問題があることに起因していると思います。

日本サッカー協会から話が来たとき、熱意を持って、このチャレンジにのっていきたいという気持ちだった。わたしはイタリアで長くセリエAの下のチームからトップのチームまで率いてきた。そしてサッカーにおけるチャレンジをしたいと思ったときにこのチャンスがきたことを非常にうれしく思う。
 これからが本当に大変で、注目もあるので、皆さんのサポートが必要。サッカー協会、Jリーグ関係者、ファンの皆さんのサポートをよろしくお願いします。
(中略)

先ほど言ったように、このチャレンジに力を入れていきたい。非常にうれしく思っている。いままではクラブチームしか率いていないが、(その中には)トップチームもあるから、うまくサッカー協会のサポートを得つつ、いい指導をしてきたい。
(中略)

クラブの監督を25年以上やって、セリエAでも優勝した。今でもセリエAが一番難しいリーグだと思う。そのセリエAで長く監督をやって優勝もして、大きな次のチャレンジは代表チームしかなかった。いろいろな話があったが、日本代表と同じように、まだ伸びていく、強くなりたいという気持ちがあった。この15年という短い期間で日本のサッカーはものすごく伸びたと思う。ただ、これからもまだたくさんの仕事があるので、一緒にやっていきたいと思う。


そして、ザッケローニ監督が、前任者である岡田監督にリスペクトを表明したことも良かったです。これは、ジーコ氏が前任者であるトルシエ氏にリスペクトを示さなかったことと大きく違います。

今回のW杯で、今の日本サッカーのレベルが非常に安定していて、もうインターナショナルの舞台で日本のサッカーは通用すると思った。もちろん、まだ良くなることができる。(前監督の)岡田さんにもすごくありがたいという気持ちがある。彼がやってくれたいい仕事のおかげで、いいバックボーンがあり、いいスタートが切れるんじゃないかと思っている。


トルシエ氏は、ジーコ氏とは違い有名選手ではありませんでした。そして、ザッケローニ監督も同様です。しかし、監督して十分なことを習得しているのならば何も問題ではありません。そして、実際、ザッケローニ監督には、監督としての豊富な経験があります。個性と自己主張が強い世界的に有名な選手をまとめていくのには、名選手であったことが役に立つかもしれませんが、日本代表においては必要ではありません。役に立つのは、マスコミ対策くらいだと思います。日本ではマスコミが困ったことであることも確かですが...。


さて、ザッケローニ監督の就任会見についてのマスコミの報道は相変わらずであり、感心しません。
スポーツニッポンは、「ザック監督 本田エースでW杯8強狙う」というタイトルで記事を書いています。しかし、ザッケローニ監督は、就任会見において、本田圭佑選手のことに触れていません。また、ザッケローニ監督は、「間違いなく日本をW杯に参加させないといけないという気持ちは強く持っている。ブラジルでやるW杯で、そのお祭りに日本も立たないといけない。」とは言っていますが、「W杯8強」などとは言っていません。

「ザック監督 本田エースでW杯8強狙う」
        スポーツニッポン(2010年09月01日)
本田をエースに“ザックジャパン”がW杯8強を目指す。日本代表新監督のアルベルト・ザッケローニ氏(57)が、古巣ACミランに獲得を勧めるほどMF本田圭佑(24=CSKAモスクワ)を高く評価していることが分かった。31日に都内のホテルで就任会見を開いた指揮官は「美しく、これが日本だと言われるチームをつくりたい」と宣言。本田をチームの中心に、14年W杯ブラジル大会では南ア大会の16強を超える成績を狙う。
(後略)

http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2010/09/01/01.html


また、報知新聞は、「ザック新監督、オシム超えノルマ!自ら設定「アジア杯3位以内」」というタイトルの記事を書いていますが、ザッケローニ監督は、オシム氏を意識した発言はしていません。

「「ザック新監督、オシム超えノルマ!自ら設定「アジア杯3位以内」」
     報知新聞(2010年9月1日06時03分)
日本代表のアルベルト・ザッケローニ新監督(57)が31日、東京都内のホテルで就任会見を行い、来年1月7日に早々と開幕するアジア杯(カタール)で3位以内の“ノルマ”を自ら課した。
(中略)
「アジア杯3位以内」という目標は大きな意味を持つ。07年アジア杯では、名将イビチャ・オシム元監督(69)率いる日本は4位に終わり、3位までに与えられる次回大会のシード権を得られなかった。そのため、南アフリカW杯直前にアジア杯予選が組み込まれ、強化に大きな支障があった。11年アジア杯でも同様のルールが適用される見込みのため、14年ブラジルW杯に向けて影響は大きい。
(後略)

http://hochi.yomiuri.co.jp/soccer/japan/news/20100831-OHT1T00234.htm

記事の中で説明されていますが、アジア杯で3位以内に入らなくてはいけないのは、そうでないと支障が起きるからです。オシムジャパンは4位になったことは事実です。だからといって、ザッケローニ監督がアジア杯で3位以内に入るという目標を立てたのは、オシム氏を超えようという意図で設定したわけではありません。


ということで、マスコミは相変わらずではありますが、就任会見の動画が配信されるなど、マスコミを通さないで情報が入るようになってきましたので、以前よりは状況はよくなっていると思います。

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