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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

「Q10」(キュート)の視聴率が10%くらいに下がったことについて

私は、ドラマの視聴率はドラマの良し悪しとはあまり対応していないと考えていますので、普段は重要視していません。しかし、「Q10」(キュート)の第3話の視聴率については注目をしていました。「Q10」(キュート)の視聴率は、第1話は15.3%と高かったのですが、第2話では10.2%と5.1%も落ちています。これだけ視聴率が下がることはあまり起きることではありません。私は、この急落が第2話の裏番組が強かったためか、ドラマ自体の要因によるものかを見極めたいと思っていました。結果的に、第3話の視聴率は10.7%となりました。そして、私は、第2話における視聴率の低下には、ドラマ自体に大きな要因があると判断しました。

といっても第2話のデキが第1話より悪かったわけではありません。むしろ、第2話の方がかなり良かったと思います。「Q10」(キュート)は注目されていたので第1話の視聴率は高かったけれど、期待していたようなものではなかったので、第2話の視聴率が急落したと推測するのが妥当だと思いました。そして、第2話が良かったので、第3話の視聴率は、若干、回復したのだと思います。これからは、視聴率は若干、下がっていくものの、10%を少し下回る程度で収まるのではないかと思います。平均視聴率は、視聴率が高かった第1話の貯金が効いて、最終的に10%位になると思います。この程度の視聴率の場合、視聴率だけを頼りにドラマを判断する人からは、平凡なデキのドラマであるという評価を受けることになると思います。

私は、「Q10」(キュート)は本質的には素晴らしいドラマだと思っており、何回も繰り返して観ています。しかし、ドラマという形としては、素晴らしいデキだとは思ってはいません。第1話で描かれたヘリコプター騒動への私の評価は低いです。そして、第3話は河合恵美子(高畑充希)に関する話は素晴らしかったですが、ドラマ全体として素晴らしい出来であるとは思っていません。私は、木皿泉さんはストーリーを紡ぎ出す能力としては、現在活動されている脚本家では最高のレベルだと思いますが、結果として出来上がったドラマを、多くの人に素晴らしいものであると受け入れられるようにすることには、比較的に関心が薄いように見えます。そして、それが現れたのが約10%という視聴率だと思います。


私は、「Q10」(キュート)の第1話を観にきたお客さんの1/3が第2話以降では来なくなった主な理由は、以下の3つだと思います。以下、それぞれについてについて述べます。

  • ヘリコプター騒動の内容と描き方に問題があった
  • キャストに問題があった
  • 主人公の平太(佐藤健)とQ10前田敦子)を描く割合が多くない群像劇

ヘリコプター騒動の場面では、まず、校庭にSOSと書いてヘリコプターを呼ぼうとしたことが痛いと思います。本当にヘリコプターが来たらば、現実世界では大きな問題になると思います。ことあるごとに、ヘリプターを飛ばすマスコミに対しては批判が起きており、必要性がないところでヘリコプターを飛ばすことには否定的な意見が少なくないです。例えば、新型インフルエンザ騒動の際の足洗学園に対する取材、英会話講師殺害事件の容疑者である市橋達也を誤送する車の追跡、大韓航空機爆破事件の金賢姫・元死刑囚を載せた車の追跡などにヘリコプターを飛ばしたことには批判が起きています。
それから、ヘリコプター騒動の際に小川訪(田中裕二)が黒板に歌詞を書き、歌も流された「戦争を知らない子供たち」(ジローズ1970年、作詞:北山修、作曲:杉田二郎)の選曲が意味不明でした。第3話でも北山修 さんが作詞をされた「風」(作詞:北山修 作曲:端田宣彦)が使われますので、60歳に近い年代である木皿泉さんにとっては思い入れのある歌なのだと思います。もちろん、脚本家の好みで番組で使う歌を選ぶことは何も問題がありません。しかし、「戦争を知らない子供たち」のようにメッセージ性の高い歌の場合には、視聴者が妥当だと思うような場面で使われないと、違和感を感じます。

キャストについてですが、第1話を見終わった時点では、生徒としてメインに描かれるのは深井平太(佐藤健)、Q10前田敦子)、藤丘誠(柄本時生)の3人だと思った人が少なくないと思います。このキャストが原因で「Q10」(キュート)に興味を失った人がいると思います。佐藤健さんと前田敦子さんは、「野ブタ。をプロデュース」(2005.10-12)においてそれぞれ、修二と野ブタ(小谷信子)を演じた亀梨和也さんと堀北真希さんを彷彿させる顔立ちをしています。そうすると、藤丘誠を演じる柄本時生さんと、彰を演じた山下智久さんをどうしても対応付けてしまいます。しかし、残念ながら柄本時生さんは、ビジュアルで山下智久さんに劣りますし、それを挽回するだけの演技力の評価は現時点ではないと思います。第2話と第3話の視聴率が第1話の視聴率の2/3となったのは、偶然なのですが象徴的なように思います。なお、柄本時生さんは「銭ゲバ」(2009.1-3)に続いて、河野英裕さんがプロデュースする今回のドラマに出演していますので、河野英裕さんによる評価は高いのだと思います。
柄本時生さんの評価は別にして、私は藤丘誠についての貧乏話は好きではありません。第3話における藤丘誠がヤバい話に巻き込まれそうになることをQ10が防ごうとする話には興味がありませんので、Q10の第3話における相対的な位置づけは他の人よりも低いと思います。第3話についての記事(「傲慢さを感じるけれど、何度も繰り返し観たくなる「Q10」(キュート)第3話 - 夏かしのブログ」)においても、藤丘誠についての話は省略してしまっています。

私は、「Q10」(キュート)が、主人公の平太とQ10以外のキャラも描く群像劇であることにはそれほど大きな問題を感じていません。しかし、群像劇であるドラマに慣れていない人は違和感を感じたでしょうし、佐藤健さんや前田敦子さんを目当てに「Q10」(キュート)を観ようとした人の中にはがっかりした人が少なくないと思います。特に前田敦子さんが所属するAKB48のファンの方は、例えばジャニーズのファンと較べて、ドラマを観る機会が少ないのではないかと推測しますので、この傾向が大きいのはないかと思います。


10%という視聴率は、木皿泉河野英裕さんが予想した数値よりは少ないのではないかと思いますが、これからも方針を変えることなく「Q10」(キュート)は作られていくと思います。視聴率を考慮すれば、1〜2%位は高い視聴率が取れたのではないかと思いますが、この二人?には視聴率より優先するものがあるのではないかと思います。現在の視聴率をキープできれば打ち切りになることはないと思いますので、問題はないと思います。
おそらく、これからも、いかがなものかなぁと感じる歌が使われるとは思いますが、ツッコミながらも、木皿泉さんだからしょうがないなぁと、ドラマを観ていくことにすると思います。それから、「Q10」(キュート)には、今までの作品に使われていたネタの使い回しが見受けられます。例えば以下のものです。このことにもツッコミながらも、そういえば、そんな話があったなぁと思い出すキッカケになると肯定的に観ることにしたいと思います。とにかく、2〜3年に一度くらい観ることができない木皿泉さん脚本のドラマですから、ツッコミをいれながらも、楽しんで観ていこうと思っています。

Q10」(キュート) 過去のドラマ
平太がアイドル歌手のハジメに似ていることに河合恵美子(高畑充希)、平太の母(西田尚美【訂正 2010-12-16】)と姉(松岡璃奈子)が気が付く。河合恵美子は平太とプリクラに撮り、このことが中尾順(細田よしひこ)に目撃される。 セクシーボイスアンドロボ」(2007.4-6)においてロボ(松山ケンイチ)がヨン様?に似ていることに母親(白石加代子)が気が付く。そして、ロボの依頼により飛行機から見えるメッセージを作るために、仲間の助けを借りるためのエサにする。
平太の胸にある手術の跡の傷を目立たなくするために、中尾順(細田よしひこ)が特殊メイクで自分に平太より目立つ傷を作ろうとする。 野ブタ。をプロデュース」(2005.10-12)において、野ブタ堀北真希)の制服に黄色いペンキで書かれた「ブス」と言う文字を目立たなくするために、修二(亀梨和也)と彰(山下智久)が自分のズボンにそれぞれ「キザ」、「バカ」と書いて登校する。