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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

「たらば恋人」が効いていた「Q10」(キュート)第6話

Q10」(キュート)第6話では、「さらば恋人」(1971、歌:堺正章、作詞:北山修、 作曲:筒美京平)という歌が使われました。この歌を、経済的な事情で学校を退学して働き始めた藤丘誠(柄本時生)のアパートの前で、クラスメートであった3年B組の生徒が合唱します。
この歌を、そんなに長い間、歌っていたように見えませんでしたが、近所の住民が警察に通報します。結果として、鹿浜橋高校の校長である岸本(小野武彦)が警官にペコペコと謝ることになります。生徒たちは、歌ったこと自体は藤丘誠が喜んでいたので、やってよかったと考えているのですが、校長が警察に謝るような事態が起きたことにしょげかえります。岸本は、そんな生徒に缶コーヒーを配って慰労し、「しょうがないよ、常識を破らなければ伝わらないことがあるんだから..。いいじゃないの、頭を下げるくらい。頭を下げるのは俺の仕事。ペコリーノ岸本って呼ばれてたんだよ。」と言葉をかけます。
この場面だけを観たならば、歌われた曲が「さらば恋人」だということもあり、「いつの時代の教育テレビのドラマだよ!」と突っ込む人が多数いたと思いますが、「たらば恋人」が効いているので、それほどはいなかったのではないかと推測します。

「さらば恋人」は、3年B組の生徒が合唱コンクールのために練習していた歌でした。この歌はいい歌だと思うのですが、今の高校生が知っているような歌ではありません。合唱コンクールの歌として選ばれたのは、歌を選ぶ話し合いがクラスで行われた際に、担任の小川訪(田中裕二)が口づさんでいたからでした。小川は、母親の“しげ”(白石加代子)が同窓会に行っている時に柳栗子(薬師丸ひろ子)と鍋を食べることになっていました。小川はこのことに意識が行ってしまっており、話し合いにはあまり注意を向けずに、この歌を歌っていたのでした。急に、生徒に曲名を尋ねられた小川は「たらば恋人」と答えてしまいます。小川は鱈鍋にすることを考えていたようですね。で、この曲名?が生徒に受けてしまい、合唱コンクールで歌う歌が「さらば恋人」に決まったのでした。
なお、“しげ”が家から同窓会に向かう際に、Q10前田敦子)がかけていたラジオ?から「さらば恋人」が流れていました。今まで歌として使われてきた「戦争を知らない子供たち」や「風」が唐突に使われたように感じたのに対して、「さらば恋人」の場合には、この場面があり、「たらば恋人」が効いているので違和感がありませんでした。


藤丘誠の家の前で行われた合唱の件に戻りますのが....、歌が何回も歌われたようではないですし、上手かったので、通報することもないと思いました。大声で歌っているという通報を受けて、警察がすぐにやってくる鹿浜橋という地域は、治安対策がしっかりしている優良地域と解釈されるべきなのでしょうか?それとも、多くの警察官が配備されなくてはならないような地域なのでしょうか? とか、色々と考えてしまいました。

で、合唱が終わり、生徒たちは帰っていきます。影山聡(賀来賢人)と一緒に帰る途中の河合恵美子(高畑充希)は、別れを切り出します。本来ならば、「悪いのは僕の方さ、きみじゃない」と影山聡が言わなくてはないならないところですが、河合恵美子、頑張りました。
私は、卒業して影山聡がカナダに行くまでは、二人は付き合っていてもいいと思うのですが、二人とも不器用なのでしょうね。別れを切り出す時の高畑充希さんの演技が秀逸であり、「君は深津絵里か...」と思ってしまいました。「最高の片想い WHITE LOVE STORY」(1995.1-3、フジテレビ)の時の深津絵里さんって、河合恵美子と同じような面差しだったような記憶があります。

「たらば恋人」を生むキッカケになった鱈鍋ですが、これを小川と柳栗子が食べようとしていた時に、小川の母親の“しげ”が帰ってきます。状況を理解した“しげ”は、気を効かせて外に出ていくのですが、これを柳栗子が追いかけます。この場面も良かったですね。“しげ”は柳栗子に息子のことをよろしくと頼みますが、柳栗子はこれを押し戻そうとします。しげは、自分の息子は彼女に見合わないということだと察するのですが、柳栗子の考えは反対でした。自分を犠牲にして店を守ることにより、“しげ”が育ててきた小川訪に、自分は見合わないと言うのです。これに対して“しげ”は、あなたも今の自分を実現するために犠牲にしたことがあるでしょうから、私と同じだと応じます。


主人公とヒロインが主に関わる話としては、Q10前田敦子)が、より人間に近い「別モード」になる話があります。富士野月子(福田麻由子)は、Q10のことが好きだと自覚しながら他の女の子のことも気になる平太(佐藤健)に、Q10の額にかざしてみたらば平太の望むことが起きると、カードのようなものを渡します。このカード(使い捨て)をQ10の額にかざすと、Q10の言葉が急になめらかになり、平太にキスをしようと誘います。驚いた平太がこれを拒否したりしていると、Q10のバッテリーが切れ、停止します。すると、富士野月子が現れて、このモードは沢山の電力を必要とすると説明し、大量のカードをさらに渡します。結局、平太は、今のままのQ10がいいと決断して、このカードを使うことなく富士野月子に返します。そして、この際になんやこやあって、富士野月子は「だからといってあんたのものじゃないからね。Q10(キュウイチゼロ)は私たちのものなんだからね。」と立ち去る平太に言い放ちます。

久保武彦(池松壮亮)と山本民子(蓮佛美沙子)のカップルについては、民子がペタッと前向きに転んだことをキッカケに、久保武彦は民子に惚れてしまいます。で、平太を通じてこのことを知った民子は、最初は「で、私に何を知ろというの(怒)」という態度をとるのですが、久保武彦のために大量のおみくじを引いて、頑張ったりもします。


ドラマの内容とは関係ないことなのですが、木皿泉さんの脚本が例のごとく遅れているので、撮影が進んでいないようです。通常は番組の最後に流される来週(第7話)の予告が間にあわずに、今週の要約になっていました。木皿泉さんが脚本を書くドラマではいつものことですから、驚きもしませんが...。プロデューサーの河野英裕さんが壊れないことを祈ります。