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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

指原莉乃が人気がある理由と、週刊文春の件を乗り切れた理由

AKB48は国民的なアイドルグループと称されてはいますが、AKB48という称号を付けなければ、名前を聞いただけでは認知できないメンバーがほとんどであると思います。ごく最近までは、ほとんどの人知っているメンバーは、前田敦子大島優子ぐらいであったと思います。

この他のメンバーとして知られているのは、篠田麻里子板野友美くらいなのではなかったかと思います。小嶋陽菜については、資生堂の「TSUBAKI」のミューズを務めているので認知度が高そうにも思えるのですが、CMに起用されている他のミューズ(蛯原友里、杏、水原希子)と同じレベルの美形であることがかえって災いして、AKB48のメンバーとしての認知度にはプラスになっていない感があります*1

6月になってから、急激に知名度が上がったAKB48のメンバーとしては、今回の話題となる指原莉乃がいます。彼女は、今年のAKB48選抜総選挙において4位となり、研究生を経て正規メンバーとなった者としては、初めてトップを狙える位置につけました。しかしながら、選抜総選挙直後には、5位であった篠田麻里子がスピーチの件で注目され、指原莉乃には相応しい注目が集まらなかった感がありました。

その指原莉乃が一気に注目を浴びたのが、週刊文春による元彼についての報道でした。通常ならば、この種の報道はアイドルとして致命傷になりかねません。しかし、彼女の場合は、AKB48の運営によるHKT48への異動という処遇と、彼女の“打たれ強さ”が功を奏して、上手く乗り切ったように見えます。AKB48の姉妹グループであり、福岡市をベースとするHKT48は、九州地区では女性アイドルグル―プとしてトップではなく、テコ入れを必要としていました。そして、大分市出身の彼女にとってHKT48は、心機一転して頑張るのに適している場所でした。

HKT48への異動にもかかわらず、彼女が失った仕事はほとんどないようです。指原莉乃が個人として出演している「笑っていいとも」のレギュラーや、CMなどの仕事は継続しています。それに加えて彼女は、アパマンショップのCMに抜擢されました。アパマンショップは彼女の異動をタイムリーであると見なし、彼女の引っ越しを題材にしたCMを流し始めたのです。福岡のマスコミは、彼女を大歓迎しました。そして、テレビ局による激しい争奪戦の結果、現時点において彼女は、2つのレギュラー番組に出演しています。


さて、このように今まで以上に活躍をしている指原莉乃ですが…、何故、AKB48選抜総選挙において4位なのかなぁと、不思議に思う人がいらっしゃるようです。確かに、彼女の容姿は、同じく「笑っていいとも」のレギュラーであるベッキ―やローラには、及ばないかもしれません。AKB48においても、容姿だけで小嶋陽菜(7位)と指原莉乃のどちらかを選ぶとするのならば、小嶋陽菜を選ぶ人が多いのではないかと思います。篠田麻里子(5位)や板野友美(8位)と較べても、同様のことになると思います。

それにもかかわらず、指原莉乃選抜総選挙において彼女たちを上回ったのは何故かというと、美人コンテストではなく、人気投票だからです。結局、指原莉乃の人気が分からないという人は、自分が容姿のみを基準としてタレントを選んでいるの対して、他の基準に基づいて選んでいる人がいることが理解できないということではないかと思います。

このことを理解するためには、少し違う分野ですが、ドラマのことを考えると分かりやすいと思います。ドラマには、「ストーリーを楽しむドラマ」と、「出演者の容姿を愛でるドラマ」があります。「ストーリーを楽しむドラマ」においては、脚本が重要であり、出演する俳優としては、登場人物を演じるのに適切な人が選ばれます。これに対して、「出演者の容姿を愛でるドラマ」においては、まず、主要な登場人物となる俳優が選ばれ、それを活かすことができる脚本が作られる場合が少なくないようです。「出演者の容姿を愛でるドラマ」を好きな人も、「ストーリーを楽しむドラマ」を好きな人がいることを理解できると思います。

この2分類を使うのならば、小嶋陽菜篠田麻里子は、「出演者の容姿を愛でるドラマ」において活かされるタイプであり、そのようなドラマの愛好家に人気があると思います。それとは反対に、指原莉乃は、「ストーリーを楽しむドラマ」で活かされるタイプであり、そのようなドラマの愛好家に人気があると思います。そのように考えれば、指原莉乃が人気がある理由が理解しやすくなると思います。

指原莉乃AKB48のメンバーの中では、バラエティー向きだと言われてきました。この大きな要因としては、出演者の中における自分の位置づけを理解し、期待される役目を務めることができ、必要ならば他の出演者を活かすことができることがあります。これは、演技派の女優が自分が与えられた役を上手く演じることができるのと同じです。このように番組制作者の視点があるために、彼女はテレビ番組の制作者による評価が高いようです。

指原莉乃は番組において弄られても、番組として面白く、自分としても美味しいのならば、それでOKします。そして、彼女のファンもこのことを理解しており、有吉先生などもこのファンの気質に敬意を持っているようです*2。今回の週刊文春の件も、有吉先生を始めとして、太田光爆笑問題)や石橋貴明などが、ネタにして笑いに変えています。また、指原莉乃とバラエティーで共演した明石家さんまも自分自身の件を持ちだし、ネタにしながら指原莉乃を擁護しました。彼らを含む今までの共演者や、番組製作者に好意を持たれていることが、彼女が週刊文春の件を乗り切ることができた大きな要因になったと思います*3


さて、指原莉乃週刊文春の件を乗り切ったとしても、彼女のファンは激減したと思っている人がいるようです。確かに、古参のヲタの方々は、今回の件でかなり打撃を受けたと思います。この結果、(いい加減に言って、)半減しないとしても、4割減くらいになったかもしれません。しかし、現在の指原莉乃のファンのほとんどは、「さしこのくせに」(TBS 2011.1〜9)の放送が始まってからのファンだと思われます。それらのファンにとって、週刊文春の件は過去のことですから、影響は少ないと思います。(いい加減に言って、)多く見積もっても、2割減くらいだと思います。
現在の指原莉乃のファンには、番組の出演者だけを観るだけでなく、制作者の視点を持つ人が少なくないようです。それを反映してか、他のメンバーに比べると、年齢の高い人の割合が多いようです。メンバーを恋愛の対象に夢想する男性ファンの割合が多いメンバーに今回のような件が起きたならば、著しいファンの減少が起きたと思います。しかしながら、彼女のファンにおいて年齢が高い人の多くは、若いころの恋愛における問題があったとしても、許して然るべきだと判断したようです。

指原莉乃のファンは、週刊文春の件とHKT48への移籍によりかえって増えたと、私は思っています。新規のファンの数が減少したファンの数を上回っているということです。おそらく、新規のファンのほとんどはライトなファンであり、選抜総選挙において投票しないような人も含まれていると思います。したがって、現時点おいて選抜総選挙を行うならば、得票数が第4回選抜総選挙よりも減る可能性は高いと思います。

しかしながら、指原莉乃AKB48グループのメンバーとしてではなく、1人とタレントとしてみなすならば、このことは必ずしも悪いことではありません。指原莉乃はもう少しすれば、AKB48グループの一員だという称号を持たなくても、タレント活動ができるようになると思われます。また、そのことも視野に入れて活動するべき時期になって来ていると思います。

これに関しては、東京スポーツ(2012.7.24)が絶妙な記載をしています。

知名度一気にオタ区から全国区へ
TV業界“今一番おいしい女”

指原莉乃を含めた選抜総選挙における2〜4位のメンバー(渡辺麻友〔2位〕、柏木由紀〔3位〕)がこの順位になったのは、数多いファンがいるからではなく、熱心なヲタの方々が頑張ったからだと、見なす人が少なくないと思います。もしそうであれば、CMにタレントを起用する立場ならば、順位は低いけれどファンの数は多いと思われる、篠田麻里子小嶋陽菜を選択する可能性が多いと思います。

今回の件の結果、指原莉乃のファンにおける裾野が広がったという印象が生まれたことは、CMなどへの出演を考えると好ましいことです。CMに起用する企業としては、ライトなファンでも構わないですし、(選抜総選挙において投票しないような)好感を持っているだけのファンでも、数が多ければ構わないのです。そしてこのことが、アパマンショップのCMにおける抜擢につながったと、私は思います。

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――以上――

*1:高橋みなみについては、AKB48のリーダーとしてグループの前面に出ることは多いので、業界のおける知名度は高いのですが、一般的な知名度が高いかどうかは、よくわからないところです。

*2:有吉AKB共和国」〔2012.7.10〕において、「指原のこと何言ったって怒られないね。」「それ凄い良いと思う。良いファンがいるんだなとは思うけどね。」と発言

*3:週刊文春の件おける指原莉乃への処分が甘いと主張されている人がいらっしゃるようです。これは、過去に恋愛関係のことが原因で解雇になったメンバーとの比較して甘いというだと思います。しかし、それらのメンバーが受けた処分が、指原莉乃と同様なものだとして、彼女と同じように乗りきることができたかは、疑問だと私は思います。