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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

「AKB48白熱論争」 [幻冬舎新書](小林よしのり、中森明夫、宇野常寛、濱野智史共著)において語られた指原莉乃の才能

幻冬舎から8月25日に発売された「AKB48白熱論争」 (小林よしのり中森明夫宇野常寛濱野智史共著)を読みました。

AKB48白熱論争 (幻冬舎新書) 本の売れ行きは好調のようです。私は一昨日(2012.9.1)、某大手書店に買いに行ったところ売り切れており、紹介された系列の書店で購入しました。

この本は、AKB48をネタとして語りたい人、AKB48をあまり知らない人にとっては、参考になると思います。しかし、AKB48に詳しい人にとって参考になるかどうか、または、面白いかどうか、についてはよくわかりません。


「AKB48白熱論争」 の目次は以下の通りです。第1部の討論は、AKB48選抜総選挙(2012.6.6)の翌日に行われ、第2部の討論は、指原莉乃HKT48への異動が決まってから行われたようです。

第1部 人はみな誰かを推すために生きている
#第1章 なぜ今、AKB48しかないのか
#第2章 AKBで変わる政治・メディア・宗教

第2部 では、なぜ人は人を推すのか
#第3章 禁忌・アイドルの恋愛―指原事件の衝撃
#第4章 日本アイドルの倫理と資本主義の未来

この記事を読むために必要なことは、4人がAKB48において推しているメンバーが誰であるか、そして、誰のアンチであるかということを、きちんと認識することだと思います。会話の中で明かされたことによると、宇野常廣の推しは松井玲奈中森明夫の推しは柏木由紀濱野智史の推しは島崎遥香小林よしのり の推しは大島優子のようです。対談の内容を普通に解釈するならば、小林よしのりは、指原莉乃のアンチであり、中森明夫は、大島優子のアンチだと思います。


難しい議論を除くと、この本における議題は、(1)前田敦子大島優子の対比 と、(2)指原莉乃 の二つになると思います。

前田敦子大島優子の対比については、簡単に言うと「前田敦子を太陽、大島優子を月とするならば、前田敦子がいなくて大島優子は輝けるのか」という言い尽されてきたことです。AKB48のファンにとっては目新しいことではないと思いますので、今回は省略します。

指原莉乃に関しては、下世話なこと以外に注目するのならば、彼女の才能が話題になっています。具体的には、以下の項目があります。

  • 博多は流刑地か―――神の一手を生みだした指原スキャンダル(p156-160)
  • 秋元康の後継者!?アンチを味方につけた指原のプロデュース力(p161-163)
  • 語られる才能を持つ指原はHKTをどう変えるか?(p163-167)

図式としては、中森明夫宇野常寛濱野智史は、指原莉乃を推さないものの、彼女の才能は認めているのに対して、小林よしのり は、彼女の才能は分かっているけど認めたくないと抵抗している というものです。

小林よしのり は、アイドルに関して保守的な考えを持っており、指原莉乃は彼のアイドル像からは外れるようです。「AKB48総選挙公式ガイドブック2012」(講談社 Mook)に掲載されている 小林よしのり による選抜総選挙の順位予想は、彼がアイドルに関して保守的な考えを持っていることが災いして、中森明夫宇野常寛よりもかなり外れています。彼らの予想を含めた22個の順位予想(速報前)についての評価については、以下のブログ記事に書いてありますので、お時間とご興味のある方はご覧ください。


さて、指原莉乃の才能と言われても、ご存じのない方もいらっしゃると思いますので、該当する部分を引用しておきます。

#p162-3
濱野 「たしかに彼女(指原莉乃)にはそういう能力があるんですよ。アイドルオタクとしてのさっしーが、中田ちさとぱるるの魅力を語っている文章があるんですが、それを読むと 『さすがさっしー、元アイドルオタクだけあって、目のつけどころがいい』と感心させられますね。」
#(中森の発言を省略)
宇野 「実際、さっしーはいろんなところでアイドルオタクとして他のメンバーの魅力を語ってますよね。それも実際に一緒に活動しているからこそわかるポイントを、たぶん適度に盛りながらピックアップしている。器用だな、と思います。
#
中森「ゆび祭りも主宰してたし。プロデューサーの資質があるんだね。」

#P164-5
宇野 「僕は自分の雑誌で取材をしたときに、さっしーのプロデュース能力は強く感じましたね。『マジすか学園』のチーム・ホルモンの座談会だったんですが、最初、なかなか話がはずまないでいると 「今日はこの路線で行こう」という空気を彼女が作って引っ張っていくんですよ。他の子はあんまり喋れないから、さっしーがいなければ取材が成立しないぐらいでした。」
#
小林 「だから腹立つんだよ(笑)。」
#
中森「才能あるもん。大島優子とは違いますよ。僕だって、本当はゆきりん(柏木由紀)が好きだから、彼女の才能を持ち上げたいと思うけど、やっぱりさっしーには全然かなわないと思いますもん。さっしーの場合、アイドルに「憧れてる」というレベルじゃないもんね。アイドルという世界がなければ生きられない人でしょう。」

#166-7
小林 「でも、それだけで本当にアイドルとしてやっていけるの? わしは、どう考えてもやっぱりゆきりんのほうが可愛いと思うんだよ。ゆきりんには「萌え」があるけど、指原に「萌え」はない。」
#
宇野 「僕もそう思いますよ。どっちかとデートできるとなったら、ゆきりんを選びます。でも、AKBについて語るとなると、どうしても指原が話題の中心となってしまうじゃないですか。」
#
中森「僕も、雑誌に何か書くとなったら、ゆきりんのことをはそんなに書けないけど、指原論ならいくらでも書ける。でも、それは仕方がないですよ。個人的な好き嫌いとは別に、語られるべき才能があるんだから。で、そういう子をAKBに入れている秋元康もすごいと思う。」

中森明夫による「指原論ならいくらでも書ける。」というところは、よくわかります。私のブログでも指原莉乃を良く題材にしていますけれど、文章を書く者として、彼女は面白い題材なのです。

宇野常寛による「どっちかとデートできるとなったら、ゆきりんを選びます。」というのも良くわかります。指原莉乃が月曜レギュラーを務める「笑っていいとも!」に柏木由紀が登場した時(2012.8.13)に、タモリがとて嬉しそうだったことを思い出します。話していて男として楽しいのは柏木由紀だけれど、話していて仕事として面白いのは指原莉乃であるいう人が多いのではないかと推測します。


さて、この対談の時点においては、指原莉乃のことを認めたがらなかった小林よしのり ですが、前田敦子の卒業公演における彼女の前田敦子に対するメッセージに関しては評価しているようです。このことは、ニコニコ生放送で放送された「ニコ生わしズム×PLANETS 「AKB48白熱論争」」の11:30からを観れば分かります。

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