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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

映画「ひみつのアッコちゃん」についての感想

映画「ひみつのアッコちゃん」(9月1日公開、綾瀬はるか 主演)を、ようやく観ることができました。

綾瀬はるかさんが、小学生が変身したバイト社員を演じているために、若干、観ていられないような場面もありましたが、全体的には面白かったです。なお、この映画は原作である漫画の50周年を記念して作られたようですが、オリジナルなストーリーです。以下、若干のネタばれをしながら記することにします。

主人公は、実際は10歳の女の子である加賀美あつ子(愛称:アッコ)です。アッコ(吉田里琴)は、明るい子なのですが、友達のモコ(堀内まり菜)が“いかがなものかなぁ”と思うような一面もある、全てが二重丸というわけではない普通の女の子です。そんなアッコが、変身できるコンパクトを“鏡の精”にもらい、これを使って大人の世界と淡い恋を体験するというのが 今回のお話です。そして、大人の体験をしたアッコは少しだけ成長し、モコを驚かすことになります。

魔法のコンパクトをもらった次の日、アッコは塾をサボって大人に変身すると、デパートの化粧品売り場に行き、化粧をしてもらいます。アッコはお化粧にあこがれる年頃であり、そもそも、鏡の精に出会ったキッカケが、学校で口紅を塗っていた際に、大将にからかわれたことが引き金になって、使ってたコンパクトが壊れてしまったためでした。

その化粧品売り場でアッコが出会ったのが、化粧品会社・アカツカのエリート社員である早瀬尚人(岡田将生)でした。実は早瀬尚人は、子供であるアッコと偶然に、観覧車に一緒に乗ったことがあります。しかし、化粧品売り場で出会ったアッコは大人に変身しているので、このことに気が付きません。

早瀬尚人は、アッコの化粧品にたいする子供っぱいに対する意見を、自分が思いつかないようなものだと感じます。そして、彼女を無理やりに、会社のバイト社員として雇います。会社の部下は彼女を雇ったことに驚き、観客の予想通り、中身が小学生であるアッコは、失敗を繰り返します。しかし、早瀬尚人は、彼女を暖かく見守ります。

会社で働くうちにアッコは、仲良くなった守衛さん(塚地武雅)を通じて、早瀬尚人が優秀であることを知ります。しかし、彼の考えは会社の考え方が硬直しているために、重用されていないようです。アッコの言葉にヒントを得た早瀬尚人は、ある企画を進めようとするのですが、専務である熱海(谷原章介)に却下されます。実は、熱海専務はアカツカを、ある会社の子会社にすることを画策しており、そのためには、早瀬尚人のやろうとしていることは邪魔になるようです。

魔法のコンパクトを使って、制約がなく行動をすることができるアッコは、熱海専務の計画を知ることになります。そして、彼女からこのことを聞いた早瀬尚人と共に、子会社化を防ぐために立ちあがります。で、詳細はネタばれとなりますので省略しますが、アッコの活躍により子会社化は防がれます。しかし、子会社化計画に付随した一件により、アカツカは新たな危機に晒されることになります。

その危機に気付いたアッコは、これを回避するために動きますが、何故か早瀬尚人に相談しない彼女には、できることに限界があります。そして、最終的には、アカツカを守るか、早瀬尚人の前で変身をするかの二者選択を迫られることになります。

アッコは、他人に変身するところを見られてしまうと、魔法のコンパクトを使えなくなってしまいます。そうなると、アッコは、ほのかに好意を持ち始めていた早瀬尚人に、二度と会えなくなってしまいます。しかし、変身をしないと、アカツカは大きなダメージを負うことになりますし、早瀬尚人が推進するプロジェクトにも支障が生じます。で、アッコが決断は如何に… というのが、この映画のあらすじです。


上にも書きましたように、映画としては楽しめました。観に行ったのがレイトショウだったので、途中で寝てしまわないかと心配したのですが、全くの杞憂でした。監督を務めた川村泰祐は、「のだめカンタービレ」のドラマと映画に関わってきたこともあり、コミカルな作品に仕上がっているんで、飽きさせません。基本的に明るい作品なので、疲れていないならば、眠気が襲ってくる余裕がないという感じです。

役者さんについては、まず、大人に変身したアッコを演じる綾瀬はるかは、ハマり役ですし、本来のアッコを演じる吉田里琴もいい感じです。早瀬尚人を演じる岡田将生は、爽やかで好感が持てますし、アッコに優しく接する会社の守衛さんを演じる塚地武雅は、彼らしい味が出ていて良かったです。

問題としては、アカツカを子会社にしようとする会社の描き方です。あまりにも、典型的なブラックな会社として描きすぎるので、そんな会社はいまどきアリエナイだろうと、ツッコミを入れたくなりました。しかし、これに関してはスルーすることが可能なレベルです。

しかし、興行的にはどうであるかというと…、私の行きつけの映画館における上映回数の減少から推測すると、予想通りの成果を上げられていないのではないかと感じました。調べてみると、少なくとも、大ヒットはしていないようです。

大ヒットはしていない要因としては、客層が限られているということと、映画の魅力を上手く知らしめることができていない ということがあると思います。まず、男性については、綾瀬はるかさんのファンを除くと、そんなに多くの人たちが興味を持つような映画ではないと推測します。女性についても、本来のアッコと同じ年代が興味を持つというよりは、かつては、アッコのような女の子であった大人の女性が興味を持つような映画だと思います。しかし、映画の予告編を見ると、その客層に、必ずしも上手くアピールできていないような気がします。


…ということで、多くの人が積極的に興味を持つ部類の映画ではないと思いますが、実際に観れば楽しめますし、レイトショウでも眠たくならないので、お勧めです。