はてなDiaryから移行してみました。
記事一覧

人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

気象庁の梅雨入り宣言に、気象関係者は異を唱えることが難しいのではないかという推測(早すぎた梅雨入り宣言)

昨日の夕方はどんよりとした空であり、肌に纏わりつくような粘度の高い空気を感じながら歩きました。しかしながら、天気予報を見たところ、この梅雨に似つかわしい雰囲気も、今日(2013年6月7日)降ると思われる雨までのようです。


気象庁に寄る関東甲信越における梅雨入りの発表は、5月29日であり、平年よりも10日早いものでした。九州、中国、四国における梅雨入りが、この二日前の27日でしたから、ずいぶん早く関東まで駆け上がったものだと思いました。

当然、この梅雨入り宣言に違和感を感じた人も少なくないようでした。この分野の大御所である森田正光さんは、「チーム森田の“天気で斬る!」において、梅雨入り宣言を肯定する記事を書いています。

梅雨入りだけじゃなく!! ( 春 ) - チーム森田の“天気で斬る!” - Yahoo!ブログ

私としては、この記事には妙なものを感じましたが、立場上しかたがないのだろうと考え、とりあえず、穏便なブログ記事を書いておきました。

私が妙に感じたのは、繁藤(香美市土佐山田町繁藤)で観測された雨量を根拠としていることでした。この時、繁藤では、3日間で292.0ミリ(2013年5月28日2:00からの3日間)が降っています。なお、72時間雨量が次に大きかったのは、長崎県の厳原(対馬市厳原町東里)における170.0ミリ(2013年5月28日0:10からの3日間)でした。

今週の梅雨入りは、前線が日本列島にかかったから、というより、湿った空気の収束の(空気が集まって上昇気流がおきた)ため、というべきでしょう。
高知県では、24時間で270ミリ以上の雨の降ったところもありました。
このあとは、北から入ってくる上空の寒気の影響で、大気の状態が不安定になる北日本で強い雨の危険性が出てきます。特に東北の日本海側、北海道は太平洋側でも雨の量が多くなりそうです。

5月29日に、関東甲信越まで梅雨入りした件 - 夏かしのブログ

前のブログ記事と繰り返しになりますが、繁藤は、標高がJR四国の駅の中では一番高い(海抜:346m)ところにあり、大雨によるがけ崩れで死者61名が出た災害(繁藤災害、1972年7月5日)が、駅のそばであったようです。また、高知県では特に雨降るところであり。72時間雨量の記録では、高知県における26箇所のアメダス観測の中では、魚梁瀬安芸郡馬路村魚梁瀬、450m)に続く2番目に大きい観測値を記録しています。

「繁藤」という地名を明示的に書かなかったことは、ともかくとして、違和感を感じたポイントは、多くの人の実感が関係してくる梅雨入りについて、山間部にある雨が降りがちな場所のデータをもとに論じたことです。


私は、関東の梅雨入りを5月29日をとしたことは、間違いだと思っています。他の地域のことは実感として分かりませんが、以下の記事に対するコメントを見ると、関東地方と同様に早すぎたと感じている人が多いようです。


しかし、5月29日という梅雨入り日は、あくまでも速報値です。今年は、速報値と確定値が違う可能性が高いということだけだとも言えます。この二つが違うことは、ないほうが良いことは明らかですが、完璧には回避はできないことも事実です。確定値では、昨日(6月6日)ぐらいになるような気がしますが、どうでしょうか?


問題は、気象庁の梅雨入り宣言に対して、気象関係者が異を唱えることが憚られているように見えることです。また、気象庁以外が、梅雨入りを発表するのを禁止されているようにも感じられます。もしそうながら、混乱を招くという理由だと思います。

気象庁的な梅雨入りの考え方も有用なのだとは思いますが、それ以外の捉え方もあります。気象庁は、大雨による災害を回避することを最優先するかもしれませんが、西日本ほど梅雨に大雨が降らない東日本では、もっと重要なことがあると思います。また、作物を作っている人と、都会に住んでいる人とは、梅雨の捉え方は違うかもしれません。

梅雨入りについて、気象庁の他からも発表され、自分の実感にあうものを選択できる状況が望ましいと、私は思います。例えば、ウェザーニュースが梅雨入りを発表するのであれば、気象庁のものよりも、一般の人の感覚に近いものになる可能性は高いです。何故ならば、民間の人から情報を集めることができる体制が作られているからです。


――以上――