はてなDiaryから移行してみました。
記事一覧

人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

日本レコード大賞2013において取り沙汰されている大人の事情は、スカイツリーよりも大きいか?

今年の日本レコード大賞は、「恋するフォーチュンクッキー」(AKB48)が取ることを予想する人が多いようです。AKB48に関心がない人や、AKB48が嫌いだという人にも、この曲は好きだという人がかなりいます。


以前の記事において私は、大賞候補曲10曲を6つの指標で評価しました。結果としては、4つの指標において「恋するフォーチュンクッキー」が単独トップになっていました。

恋するフォーチュンクッキー」が単独トップになっている4つの指標とは、社会的な認知度、シングルCD売上数(オリコン)、CDのロングヒット性(オリコン)、カラオケ週間ランキング(オリコン)です。この他に、ダウンロード販売itunes)では「にんじゃりばんばん」(きゃりーぱみゅぱみゅ)と2トップになっています。なお、有線については、2013年後半では、「満天の瞳」(氷川きよし)がトップだと思います(前半については分かりません。)。


しかしながら、事情通を自称する人の中には、この曲は日本レコード大賞にはならないと主張する人もいます。その人たちが予想している受賞曲は、「EXILE PRIDE〜こんな世界を愛するため〜」(EXILE)です。その理由は、リーダーのHIROが勇退するからというものであり、音楽とは全く関係がありません。いわゆる大人の事情が優先されると、予想されているのです。大人の事情が優先されるという意見は、日本レコード大賞にとっては失礼なことに見えますが、それがこの賞に対する世間の評価でしょうから、仕方がないことだと思います。

日本レコード大賞のような賞の受賞者を決める際には、大人の事情が影響することはありがちなことです。残念ながら、その程度が小さいのならば、仕方がないとすることが通常のようです。でも、大人の事情が著しく大きいのならば、賞の権威を貶めることになります。

クリスマスツリーに例えるならば、机の上に置いたり、部屋の中に飾るような大きさならば、仕方がないとされると思います。しかしながら、年末にクリスマスツリーとして役立つスカイツリーの大きさならば、多くの人が問題視すると思います。結果として、長い間に渡って語られることになると思います。


今年の日本レコード大賞において囁かれている大人の事情は、一つのグループの関係者の勇退ですので、音楽会という建物には収まらないように私は思います。もしそうならば、大きな問題に発展する可能性が、今年は大きいです。今年の候補曲の中は、多くの人が注目している「恋するフォーチュンクッキー」が含まれているからです。

何故、この曲が注目されているかというと、この曲のMVが地方自治体(佐賀県、神奈川県など)や企業(サマンサタバサ、日本交通など)によって作られているために、曲の関係者が、音楽業界にとどまらないからです。これらの人達は、大人の事情に従いざるを得ない、または、異論を表すことができない音楽業界の住人ではありません。

それでも、大人の事情が音楽会という建物から少しははみ出るレベルならば、1年もすれば忘れ去れられる可能性があります。しかしながら、もし、スカイツリーと同じくらいの大きさならば、長い間に渡って記憶に残る可能性が高いと思います。



今年の大人の事情がスカイツリーレベルか否かを知るために、itunesの年間ランキングを判断基準にすることにしました。上記の記事を書いた時点では分かっていなかった情報が、分かったからです。

Itunesにおける配信ランキングはリアルタイムには示されていますが、年間ランキングの発表は12月に入ってからだと思います。このため、itunesにおける配信ランキングを記録/解析している「The Natsu Style」のデータを、前回と同様に参照することにしました。


最近、「The Natsu Style」が「2013年の「レコード大賞」優秀作品賞のメンツをiTunesランキングで評価するとこうなる」という記事を発表しました。このことによって、モノゴトよりがより明らかになりました。この記事には、オリコンの年間順位(同様に「The Natsu Style」による集計)についても記載されていますので、非常に参考になります。

上にも書きましたが、今年のitunesのダウンロード数では、「恋するフォーチュンクッキー」と「にんじゃりばんばん」が2トップです。今年の前半では「にんじゃりばんばん」が大ヒットして、後半では「恋するフォーチュンクッキー」が大ヒットしました。
私の注目は、候補曲の10曲の中で、「EXILE PRIDE〜こんな世界を愛するため〜」が何位になっているかでした。私の感覚は、もし、この曲が3位ならば、大人の事情によって受賞しても、その大きさはスカイツリーより小さいというものでした。

記事によると、トップ5は以下のようになっていました。なお、予想が付いていたことですが、演歌の候補曲(3曲)は、itunesにおける順位は低いようです。この3曲は、具体的には、「満天の瞳」(氷川きよし)、「伊勢めぐり」(水森かおり)、「男の火祭り」(坂本冬美)です。

候補曲10曲中の順位itunes アーティスト 全体の順位itunes オリコンの順位
1 恋するフォーチュンクッキー AKB48 1 1
2 にんじゃりばんばん きゃりーぱみゅぱみゅ 2 127
3 さよなら 西野カナ 30 188
4 太陽の女神 家入レオ 43 200位より下位
5 EXILE PRIDE〜こんな世界を愛するため〜 EXILE 52 5


注目した「EXILE PRIDE〜こんな世界を愛するため〜」は、候補曲の中では5位でした。この曲の発売日は4月3日なので、累積ポイントにおける評価では、4位と5位に入った「さよなら」(10月23日)と「太陽の女神」(11月6日)よりは有利です。それにもかかわらず順位がそれ以下であることより、「EXILE PRIDE〜こんな世界を愛するため〜」は、itunesでは人気が高くないことが結論づけられます。

それでは、EXILEの曲はitunesでは人気がないのかというと、そうではないようです。彼らの曲である「No Limit」は13位ですし、EXILEの妹分であるE-girlsの「ごめんなさいのKissing You」は10位になっています。


今年のExileのCDでは「EXILE PRIDE〜こんな世界を愛するため〜」が一番売れており、最近ミリオンセラーになりました。それにもかかわらず、itunesの配信ではそれほど人気がないことは、AKB48の「さよならクロール」と似ています。

さよならクロール」は今年、一番売れたCDであり、その売り上げはダブルミリオンに近いです(約195万枚)。しかしながら、AKB48ファンが購入する割合が低いitunesにおけるダウンロード販売では、それほど人気がありません。この曲がこれほどの売り上げを記録したのは、このCDに第5回選抜総選挙の投票券が入っていたからです。

EXILE PRIDE〜こんな世界を愛するため〜」が、Exileでは1番のCD売り上げになったことには、同じように極めて大きい特典?があったようです。これがなければ、CD売り上げにおいても「No Limit」が1位になったのかもしれません。

この曲をミリオンセラーとするために、かなり無茶なことが行なわれたようです。これについては、「The Natsu Style」による以下の記載を見るだけでも、十分だと思います。

EXILE PRIDE〜こんな世界を愛するため〜」はオリコンのCD売り上げランキング(週間)の50位以内に、16週入っています。しかしながら、発売週からの連続は5週で途絶えています(4月1日の週〜4月29日の週)。この曲がロングヒットであると見なしている人もいるようですが、実際は違います。このあと、7月1日の週、8月26日の週〜9月23日の週(5週間)、10月21日の週〜11月18日の週(5週間)に、トップ50に入っています。11月18日の週についても、かなり無茶なことがされたようです。

-「13/11/24(日)付オリコンシングルデイリー:EXILE「EXILE PRIDE」100万枚突破記念特典付きMUSIC CARD14種セット販売効果で圏外→1位返り咲き! - The Natsu Style


これらのことを総合して考えるならば、「EXILE PRIDE〜こんな世界を愛するため〜」が日本レコード大賞を受賞したならば、大人の事情が関与した程度は、スカイツリーレベルかそれ以上のように、私に見えます。


さて、「恋するフォーチュンクッキー」を、AKB48の曲の代表曲だと見なす人が増えてきたようです。この曲はカラオケチャートにおいて10週以上連続で1位になっているのですから、自然なことのように思います。

他の代表曲には、「会いたかった」(2006年10月25日発売)と「ヘビーローテーション」(2010年8月18日)があります。ところが、この2曲共に日本レコード大賞にはなっていません。

「会いたかった」はAKB48のメジャーデビュー曲であり、売り上げも5万枚程度です。したがって、日本レコード大賞の候補曲にはならなかったことは、無理もありません。

ヘビーローテーション」は、AKB48がミリオンセラーを連発する前の作品です。この曲が発売された年(2010年)に日本レコード大賞を受賞した曲は、「I Wish For You」(EXILE)でした。「ヘビーローテーション」は、この年から2年間にわたって、カラオケランキング(オリコン)において合計90週も1位になるのですが、このことを審査員が予想できなくても、無理はありません。審査員にとっては、アーティストとしての実績が十分ではないグループの曲だったのだと思います。

AKB48は翌年(2011年)と翌年(2012年)に日本レコード大賞を受賞していますので、この2曲と同じ理由で「恋するフォーチュンクッキー」が受賞できないということはないです。

恋するフォーチュンクッキー」の優れているところは、受け入れられている層が広いことです。「会いたかった」は幼稚園児を含めて若い層が好む曲ですが、年齢が高くなると、歌う割合は減るようです。「ヘビーローテーション」は、「会いたかった」よりも、高い年代に受け入れられている曲です。しかしながら、この曲をカラオケで歌い踊るのは、女性に偏っているように思います。これに対して、「恋するフォーチュンクッキー」は男女を問わず、広い年齢に受け入れられているようです。AKB48以外が作ったこの曲のMVに登場する人を見ても、そのことがよく分かります。


とはいえ、大人の事情で「恋するフォーチュンクッキー」が日本レコード大賞にならない可能性は十分にあります。私は、受賞曲が何になるにせよ、大人の事情が発動しないことを望みます。残念ながら、そうなった場合には、この記事で書いてきましたように、その大人の事情があるかどうかではなく、その大きさがどの程度であるかに注目するべきだと思います。