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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

「恋するフォーチュンクッキー」が成功した大きな要因の一つは、センターが指原莉乃であることだと思うこと

年末が近づくに従って、「恋するフォーチュンクッキー」(AKB48)が、今年の代表的な曲であると見なされるようになってきたようです。


恋するフォーチュンクッキー」は、CDの売り上げ*1だけではなく、デジタルダウンロード販売iTunesレコチョク)、カラオケ、Youtubeにおける公式MVの再生数*2などにおいて、極めて高い成果をあげました。

この曲が、年間トップ10には入ってないランキングもありますが、それらの理由のほとんどは、この曲が今年の後半(8月21日)に発売されているためです。例えば、カラオケの週間ランキング(joysoundDAMオリコン)において、この曲は発売のすぐあとから、トップを続けています。しかし、年間ランキングになると、定番の曲の幾つかや、去年から8月まで1位を続けていた「女々しくて」(ゴールデンボンバー)のよりも、順位が下になってしまいます。この曲は、joysoundの年間ランキング(2013年、12月2日発表)では13位でしたが、もし、2013年後半のランキングがあるならば、悪くても、トップ3には入っていたと推測します。


恋するフォーチュンクッキー」がこれほどの人気を博したことには、良曲であることの他に、多くの要因があると思います。そして、それを反映して多くの意見が存在します。私がそれらから1つを選ぶとならば、センターを指原莉乃が務めていることになります。

AKB48以外のグループ(自治体、企業、学校…)により、多くのMVが作れらたことを選ぶ人もいると思います。私もこのことは大きな要因になったと思います。でも、結果的にそのような現象が起きたということであり、元を辿ると、結局、彼女がセンターを務めたことに起因するということが、私の見解です。

念の為に書いておきますと、AKB48の32枚目のシングルとなったこの曲のセンターを、指原莉乃が務めているのは、彼女が第5回AKB48選抜総選挙において1位になったからです。ツイッターによるこの曲についてツブヤキを毎日読んでいると、この曲が気に入っているけれど、何故、彼女がセンターであるかを知らない人がいることが分かります。このことは、この曲が、驚くほど広範囲の人に受け容れられたことの象徴だと思います。


以下、次の2つについて述べます。

まず、第1番目から説明します。音楽家としての秋元康は、「恋するフォーチュンクッキー」のような多くに人に受け容れられる曲を、作りたいと思っていたと私は推測します。しかし、AKB48のプロデュースとしての彼は、その可能性を打ち消していたと推測します。何故ならば、リスクが高いからです。

最近のAKB48の曲は、ほとんどAKB48のコアなファン(以下、AKBヲタ)向けの曲です。色々とバリエーションをつけていますが、「ヘビーローテーション」(2010年発売)以降の曲は、31枚目のシングルまでは、同種の曲のように私には見えます。

曲の要素を「詞」と「曲」に分けるならば、明らかに「詞」が重要視されています。誇張するならば、「曲」は、秋元康の「詞」を活かすためのものが選ばれているのに過ぎません。そして、曲のポイントとなるものは、サビのフレーズであり、これは曲のタイトルと一致することが多いです。サビのフレーズには、若干の違和感を惹起するものが多く、これで注目を得るパターンが多いです。

タイトルは、曲を何度も聞くファン以外には、意味が分からないものが少なくありません。例えば、「Everyday、カチューシャ」、「ギンガムチェック」、「永遠プレッシャー」、「 さよならクロール」などです。でも、一般層が分からなくても別に支障はありません。AKBヲタが違和感を感じない曲ならば、特典を求めて、100万枚くらいは買ってくれるからです。

したがって、AKB48の曲として重要なことは、一般層にも受けられることではなく、AKBヲタに違和感を感じさせないことです。もちろん、上にも書きましたように、一般層に受け入れられる曲にしたいという気持ちはあったと思います。しかし、それをするには、リスクがあります。


AKB48運営については、思いもかけないことをするというイメージを持たれている方がいらっしゃると思います。最近では、「AKB48グループドラフト会議」(2013年11月10日)に驚かれた人がいると思います。しかしながら、手堅くて、リスクを犯さない一面もあります。特に、重要であると思っているメンバーにはリスクをあることをさせません。このことは、前田敦子をソロデビューさせる前に、板野友美をソロデビューさせることにより、可能性を試したことをご存じの方は、よく分かると思います。板野友美が成功した結果、前田敦子のソロデビューにゴーサインが出たのです。

現時点でも、AKB48運営がリスクがあることさせたくないメンバーは、何人かいます。その1人は、渡辺麻友です。彼女は大事に育てられてきたメンバーであり、無理をさせたくないようなキャラです。彼女のファンの中には、「恋するフォーチュンクッキー」は、そもそもは、彼女が1位になることを想定して用意された曲であると考えている人がいるようです。しかし、この曲のようにヲタ向けではない曲のセンターを務めさせるようなリスクを、AKB48運営が彼女に担わさせるとは、私には思えません。

これに対して、指原莉乃はリスクが大きい「無茶ブリ」を何度もさせられてきたメンバーです。そして、その殆どに対して予想以上の結果を出してきたからこそ、AKB48選抜総選挙において1位となった現在の彼女があります。

AKB48ファンの中には、存在していたリスクをすっかり忘れてしまった結果、また、あえて見ようとしない結果、彼女が優遇され続けてきたと認識している人がいるようです。別の見方をすれば、そのような認識間違えをしているファンがいるから、指原莉乃がほとんどのメンバーを抜いたという現実と、1度でも抜き返すことができたのは、松井玲奈SKE48)だけであるという現実があるのだと思います。


指原莉乃に課せられた無茶なことは、AKB48のメンバーとしては初めての冠番組を持たされることから始まり、最近ではHKTへの異動があります。冠番組である「さしこのくせに」(2011年1月〜9月、TBS)は、深夜番組としては成功し、3クールも放送されることになりました。この成功が、研究生出身である彼女が注目される発端になりました。これは、ソロデビューを成功させた板野友美が一般層における大きな人気を獲得したことに対応します。なお、指原莉乃の冠番組における成功は、彼女に特異的な資質に起因すると思われるので、役に立つ情報はもたらさなかったと推測します。

HKTへの異動については、週刊文春による元カレ報道に対する「人事の妙」と言える人事異動だったと思います。峯岸みなみが坊主になった際のような、研究生への降格という無難な選択肢もあったと思います。でも、この時の運営には、HKT48に妥当なメンバーを移動したいという考えがあったと思います。これは、「恋するフォーチュンクッキー」のような曲を、秋元康が実は作りたかったのと同じです。

しかしながら、任務を遂行せできるメンバーで、これを引き受けると思われる者はいなかったと思います。そこに、断ることができないメンバーとして指原莉乃が現れました。AKB48としては、有効活用することが当然のことです。

指原莉乃は他のメンバーを活かすことができるという定評がありました。また、今までも無茶ブリに対して予想以上に応えてきたという評価がありました。さらに、彼女の実家が同じ九州にある大分であるとも好都合でした。

予想通り、彼女は予想をはるかに超えたことを成し遂げました。その中には、HKT48の仕事を取ってくるようなこともありました。彼女がHKT48劇場の支配人を兼任することになったことは、彼女の貢献への評価を示すという意味がありますが、HKT48への貢献がより上手くできるようにするという意味が大きかったと思います。


なお、指原莉乃HKT48で成し遂げたことについては、あまりにも上手く成し遂げたので、実は簡単だったのだと解釈しようとする人がいるようです。しかし、実際はかなり大変だったと思います。HKT48メンバーは彼女を直ぐに受け容れたのですが、彼女が移籍した当初は、以前からのHKT48ファンの中で反発する人がかなりいたからです。

このことは、第5回選抜総選挙の開票中継の際に、彼女をdisる発言をした小林よしのりさん(漫画家)を観た人ならば、よく想像できると思います。彼は、彼女がセンターになることにより、AKB48が変わってしまうことを嫌っていたようです。そして、指原莉乃HKT48へ異動した際には、HKT48が変わってしまうと批判をしていました。彼は、アンチには学習しない人がいるという良い事例だと思います。


次に、2番目の「指原莉乃に対するイメージが、多くの人がこの曲を踊るMVが作られることを促進した」ということに述べます。彼女は、大部分の観点において、AKB48のメンバーの中では平均以上の能力を持っていると私は認識しています。HTK48において発揮されているプロデュース能力をみるならば、かなり優れていることがわかると思います。

しかしながら、彼女の自己評価が低いことが影響して、あまり優秀でないというイメージを持っている人が多いようです。このイメージは、一般的な芸能人には、マイナスなのですが、彼女の場合は、これを上手く使った番組、歌、CMが作られてきました。

番組としては、前述の「さしこのくせに」は、優秀だとは思えない指原莉乃を育成するというスタンスの番組でした。また、「アサデス。」(九州朝日放送)のコーナーである「指原莉乃のさしごはん」(2012年7月〜)は、料理に興味がない彼女に料理を教えるといる趣旨で始まりました。なお、現在のこのコーナーは、当初は想定していなかった料理バラエティーのコーナーに発展しています。

彼女のソロデビュー曲である「それでも好きだよ」は、…だけれども好きだという趣旨の歌であり、彼女のイメージが上手く生かされています。そして、「恋するフォーチュンクッキー」は、この路線上にある曲です。


指原莉乃はおそらく地味であるために、過去のAKB48のシングル曲のMVでは、AKB48選抜総選挙の順位にふさわしいだけ映されることはありませんでした。過去のMVの監督は、1番の歌詞にあるように、「まわりを見れば大勢の可愛いコたちがいるんだもん。地味な花は気づいてくれない」ということだったと思います。

今までのAKB48選抜総選挙では、2番の歌詞にあるように「ルックスがアドヴァンテージ、いつだって可愛いコが人気投票1位」になっていたのだと思います。ところが今回は、彼女が1位になりました。

指原莉乃座右の銘は「楽しく生きる」です。彼女が「未来はそんな悪くないよ。ツキを呼ぶには笑顔を見せること。運勢、今日よりもよくしよう」と思い続けていたかは、分かりません。しかし、彼女のファンが「あっと驚く奇跡が起きる」と願い、彼女を推し続けた結果の1位であることは、間違いないと思います。


…というようなことが思い浮かぶことが、この曲の良い所だと思います。


指原莉乃がセンターで踊ったことにより、多くの人が自分でも踊れるのではないかと思ったことが、この曲を踊りたいと思う人が沢山生まれたことの要因になったと私は思います。ネットには、自分の父親、母親が家で踊っている姿を見て驚いたというツブヤキが、かなりあります。子供にはそんな姿を見せたことがない親が、この曲については、踊りたいと思ったということだと思います。

ネットでは、亀梨和也KAT-TUN)が『ズームイン!!サタデー』(2013年12月14日)において、出演者と踊ったものが素晴らしいとするツブヤキを、多数見かけました。確かに彼の踊りは素晴らしいです。でも、彼の踊りを見て踊りたいと思うのは、踊りの専門家以外は、ジャニースファンに限ぎられていると思います。一般の人はあれほど見事な踊りを観たならば、踊ってみようとは思わないからです。

中には、彼の方がセンターにふさわしいとするツブヤキもありました。しかし、4000人のエキストラが参加しているこの曲の公式MV(2013/10/30公開)を見れば、見解が変わるかもしれません。このMVでは、AKB48のメンバー以外が踊っているMV(自治体、会社、学校…)とは違い、2番の歌詞も歌われているので、曲の趣旨が分かりやすいと思います。付加情報ですが…、公式MVにおける2番の歌詞を知ることにより、この曲にハマってしまう人が少なくないようです。

ちなみに、公式MVは、公開から1ヶ月半しか経っていないのにもかかわらず、約1160万回再生されています(2013年12月15日 19時時点)。AKB48のメンバー以外が踊っているMVの中で、AKB48公式チャンネル(Youtube)に登録されているMVは40本であり、合計の再生回数は、昨日の深夜において3800万回を超えていました。この中で再生回数が多い「STAFF Ver. 」(2013/07/19公開)の再生回数は、834万回になっています。

この曲に関して良かったことのもう一つには、テレビで披露する時に、メンバーがオリジナルの振付にこだわらず、アレンジを加えて、楽しんで踊ったことがあると思います。おそらく、大島優子がセンターであれば、大きな存在のメンバーであるために、オリジナルから外れて踊るメンバーはいなかったと思います。このようなことがありえたのは、指原莉乃がセンターであり、彼女が許容すると判断されたからだと思います。なお、印象に残ったアレンジとしては、大島優子篠田麻里子(7月21日に卒業)がコマネチを入れて踊ったことをあげる人が多いと思います。

バリエーションを入れてもいいということが、正確な振付でなくても構わないという考えにつながり、「STAFF Ver. 」が生まれたのではないかと、私は推則します。さらに、「STAFF Ver. 」の方が人気があるという揶揄が書かれた記事が書かれたことに対して、指原ファンがスルーしたことも良かったと思います。これは、「STAFF Ver. 」が注目されることが結局はプラスになると判断したためのようです。指原莉乃がセンターだから自分達も踊れるという認識も加わり、彼らの思惑通り、このMVに続いて多くのMVが作られて、モノゴトはプラスの方向に進みました。その結果として、CDの売り上げという意味ではない、本来の大ヒットが生まれることになりました。

それでは、渡辺麻友がセンターであればどうなったでしょうか? 彼女の庇護者を自認する小林よしのりさんが激怒して、全ての可能性がその時点で終了した可能性が高いと、私は思います。念の為に書いておきますが、そうなったとしても、彼女の責任ではありません。


始めにも書きましたように、「恋するフォーチュンクッキー」がこれほどの人気を博したことには、他にも多くの要因があると思います。この中には、「曲」に比べて「詞」が過大に重要視されていないことがあります。例えば、この歌を鼻歌で説明する時に、イントロのメロディーを使う人がいることが、それを例示しています。このことは、「ヘビーローテション」についても共通だと思います。

それから、MVを曲のことを考えて作っていることも、この曲の特徴だと思います。AKB48のシングルのMVの中には、他のことを重要視しているものがあるということが、私の印象です。

実は、私は、この曲のCDを、AKB48の曲としては始めて買いました。これは、ネットで公開された公式MVを観て、鮮明なMVを見たいと思ったためです。私のような人がいることが、この曲が発売から4ヶ月弱経つ現在でも、週に3000枚くらい売れている要因の一つになっていると思います。今でも、公式MVは一日に20万回以上再生されていますから、しばらくはこの程度の売り上げが続く可能性があります。ちなみに、このCDの先週までの売り上げは、148万枚弱になっています。


ーーー以上ーーー

*1:オリコンの年間CD売り上げにおいては、「さよならクロール」が1位であり、「恋するフォーチュンクッキー」が2位です。でも、これは、「さよならクロール」に、第5回AKB48選抜総選挙の投票券が入っているためです。このCDは、開票が終わったあと、急激に売り上げが減りました。そして、オリコンの週間ランキンでは、10週目においてトップ50から外れたあと、復活することはありませんでした。これに対して、「恋するフォーチュンクッキー」は、16週目になる先週(12月2日〜8日)まで、トップ50以内であり、今週もトップ50に入ることは確実です。

*2:googleの発表では、MVとしては年間トップ10に入っていませんが、これは、googleが気が付かなかったためだと私は思います。原因としては、公式MVの公開が遅かったことと共に、早く公開された公式以外のMVに気を取られたことがあると推測します。