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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

「恋するフォーチュンクッキー」(AKB48)が、半年レベルのヒットになった件

恋するフォーチュンクッキー」(AKB48)が、先週(2014年02月10日〜16日)のオリコン週間チャートにおいて、32位になりました。CD売り上げは2870枚でした(通算売り上げ: 1,515,154枚)。

先週は、半年前(2013年08月21日)に発売されたこの曲にとって、26週目になります。トップ50入りは、初週から続いていますので、初週から26週連続になりました。言い換えれば、この曲は半年レベルのロングヒットになりました。

何故、トップ50という区切りを使うかというと、オリコンは50位までをネットで公開しているからです。
-「オリコン週間 CDシングルランキング 2015年10月26日〜2015年11月01日 | ORICON STYLE


現在、このCDを買っている人のほとんどは、AKB48ファンではなく、一般層の人達です*1AKB48の通常の曲とは違い、一般層において極めて人気があるということは、カラオケでもヒットしていることからも分かります。カラオケの週間ランキング(JoysoundDAMオリコン)においては、毎週、当然のように1位になっています。

恋するフォーチュンクッキー」がこれほどのロングヒット曲になった要因については、良曲であることを含めて、色々とあげられています。その中で注目されることが多いものの一つには、沢山のMVがつくられていることがあります。

この曲のMVは、AKB48の公式チャンネル(youtube)に登録されているものだけでも、50本を超えています。現在進行形のMVもあり、その中には3月末の完成を目指しているものもあるようです。

沢山のMVといっても、ほとんどは、AKB48が登場していないものです。それらは、自治体、企業、学校など様々な団体が、自らのプロモーションなどのために作っています。なお、MVを作ること自体で、組織の活性化が起きているところもあるようです。

しかしながら、「恋するフォーチュンクッキー」のダンスが敷居が高いものならば、これほどの数のMVは作られなかったと思います。例えば、アイドルグループでも、アーティスト性を目指しているようなグループのダンスならば、かなり敷居が高かったと思います。

これに対して、AKB48のダンスは、この曲をセンターを務める指原莉乃が言うように、「アイドル ダンス」です。したがって、極めて高い技術を要求することは少ないです。このため、敷居は高くないです。


AKB48が極めて高いレベルではないのは、ダンスだけではありません。歌もそうですし、容姿についてもです。歌については、かなり問題を感じるメンバーもいます。容姿については、人気グループになった現在では、新しく加入するメンバーにおいては高いです。しかし、初期のメンバーはそれほどではありませんでした。AKB48としては、メンバーが、全ての観点において、極めて優れていなくても構わないという考えがあるようです。

指原莉乃は、(姉妹グループを含めた)AKB48のメンバーの中では、「普通」や「地味」という言葉が一番似合うメンバーです。彼女のソロデビュー曲「それでも好きだよ」にも、『グループの中では地味なタイプ 胸は残念 フェロモンなんかまるでないし もっと可愛いコはいるよ』とフレーズがあります。歌も踊りについても、あまり上手くないというイメージがあります。

恋するフォーチュンクッキー」の歌詞は、そのような彼女のイメージを上手く活かしたものです。おそらく、センターが大島優子や、渡辺麻友などの他のメンバーでしたらば、思い浮かばないような歌詞だと思いますし、彼女たちがセンターを務めるにはふさわしくない曲だと思います。

指原莉乃がセンターを務め、彼女に踊りがあまり上手くないというイメージがあることが、一般の人がこの曲を踊る敷居をさらに低くしているのだと思います。このように、通常ではマイナスになることがプラスに働いていることが、この曲の面白いところです。AKB48の歌が口パクであることすらプラスに働いています。MVを作る時に、口パクで構わないということになるのです。

それから、この曲においては、メンバーがかなりバリエーションを加えて踊っています。例えば、篠田麻里子大島優子は、「コマネチ」を入れて踊った時もありました。このような遊びは、センターが指原莉乃だから起きたことだと思います。彼女と彼女のファンにおいては、結果的にプラスになれば(美味しければ)、OKだというところがあります。そして、この遊びを容認する自由な雰囲気が、正しく踊れなくても、大きな問題がないということにつながり、一層、敷居を低くしていると思います。


さて、指原莉乃の歌と踊りがヘタかというと、実際はそうではありません。両方共に、メンバーの平均レベルを超えていると、私は思っています。それにもかかわらず、低めのイメージがあるかのは、彼女の自己評価が低いからです。

また、彼女の容姿に問題があるかというと、そうでもありません。「笑っていいとも」(2011年10月5日〜)のレギュラーになるまでは、自分を可愛く見せる努力をしていないようなところがあり、結果として、困ったものだと思ったこともありました。しかしながら、今は、批判を受けるようなレベルではありません。時には、良い意味で驚くような事も起きます。

例えば、去年(2013年)の「Voce」の11月号に掲載された写真は、美容スタッフが頑張った成果なのかもしれませんが、かなりの高レベルです。この写真のように、頑張れば高レベルのものを提供できるのですが、彼女はそれをセールスポイントにしてはしていません。そして、容姿に対してマイナスの評価を与えるような写真/映像が流通することを妨げてはいません。結果的に、今でも極めて低い評価をする人がいるようですが、彼女は気にしていません。彼女の芸能活動に、大きなマイナスをもたらすわけではないからです。


指原莉乃は、AKB48としては32枚目のシングルとなる「恋するフォーチュンクッキー」の前の曲までは、MVにおいて、AKB48選抜総選挙の順位に見合うだけ映されることはありませんでした。この曲の歌詞には「地味な花は気づいてくれない」というフレーズがありましたが、MVの監督は彼女の事に気がついてくれなかったのだと思います。そして、去年(2013年)の選抜総選挙で1位になり、ようやく、無視できないような存在になりました。

このように、指原莉乃は、頑張っていれば報われることもあるということの実例になっています。それから、何かのキッカケで自信を失ってしまった人も、気持ちを入れ替えて前向きに生きれば、「あっと驚く奇跡が起きる」ことの実例にもなっています。このような意味で共感する人がいることも、この曲のヒットに繋がったのだと思います。


最後になりましたが、(先週と同じように、)オリコンの週間チャートにおいて、初週から連続でトップ50に入った週数のランキングを、2010年代の曲に対して作ったものを掲載します(20週以上)。「恋するフォーチュンクッキー」は、連続週数を1つ伸ばしたことにより、3位タイにランクされることになりました(あくまでも、私のカウントです)。

順位 初週から連続週(50位以内) アーティスト 発売日 50位以内の回数
1 44 ヘビーローテーション AKB48 2010年08月18日 45
2 37 マル・マル・モリ・モリ 薫と友樹、たまにムック。 2011年05月25日 37
3 26 Gee 少女時代 2010年10月20日 27
3 26(更新中) 恋するフォーチュンクッキー AKB48 2013年08月21日 26
5 25 ありがとう いきものがかり 2010年05月05日 35

恋するフォーチュンクッキー」の記録が、連続30週くらいまで伸びる可能性は、十分にあると思います。しかし、2位である「マル・マル・モリ・モリ!」に追い付くためには、かなりの幸運が必要になると思います。発売週だけ売上げが大きい曲が沢山登場する週においては、一時的にトップ50から押し出されてしまい、記録が途切れることが起きるからです。


−−以上−−

*1:AKB48ファンにとっては、発売から半年も経ったこのCDを買うメリットはありません。AKB48ファンによる特典目当ての購入は、次のCDが発売されると、そちらに移るようです。この曲は32枚目のシングルであり、すでに33枚目と34枚めのシングルが発売されています。そして、35枚目のシングルは、2月26日に発売されます。