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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

渡辺麻友が「恋するフォーチュンクッキー」に敗北宣言したとされている件

渡辺麻友が「恋するフォーチュンクッキー」に敗北宣言したと解釈される報道がありました。この発言は、AKB48が、「グローバルフェスタJAPAN2014」という国際協力イベント(2014年10月4日)に参加した際のものです。このイベントでは、「恋するフォーチュンクッキー」がAKB48を代表する曲と見なされたようです。このことが要因になり、彼女は自分がセンターとなった「心のプラカード」がなかなか浸透しないと、ぼやいたのだろうと推測します。

渡辺麻友の発言は、敗北宣言とは少し違うような気がするのですが、彼女の狂信的なファンである小林よしのり氏(漫画家)が「敗北宣言」と呼んでいましたので、これをリスペクトして、この記事のタイトルでは、「敗北宣言」としました。なお、彼女のファンの大部分が「敗北宣言」と捉えているかは分かりません。

渡辺麻友のこの発言に対して、高橋みなみは「自虐? あきらめたらそこで試合終了だよ!」と慰めたようです。しかし、私は、この慰めが妥当だとは思いません。この日の晩に、AKB48としては38枚目のシングルになる「希望的リフレイン」のお披露目があったからです。新しい試合が始まったのにもかかわらず、勝ち目の薄い試合を終わらせないことは、AKB48にとってマイナスになると思います。


「希望的リフレイン」のお披露目があった「オールスター感謝祭2014秋」(TBS)について少し述べておきます。この番組では、スペシャルディナーショーというコーナーがありました。これは、多くの芸能人が、ディナーショーと同じように、様々なアーティストのshowを観るものでした。AKB48は、そのトップバッターとして登場しました。

新曲の披露は、AKB48の代表的な曲のあとに、行われました。誰でも口ずさめるような知名度の高い曲を披露することによって、観客席を盛り上げてから、新曲を披露するという戦略だったと思います。代表的な曲として選ばれたのは、、「フライングケット」、「ヘビーローテーション」、「恋するフォーチュンクッキー」でした。

この3曲はどれも、AKB48選抜総選挙において1位になったメンバーがセンターになった曲です。しかし、同じ立場で発売された「心のプラカード」は、選ばれませんでした。この曲を知っている人のほとんどは、AKB48グループのファンだからです。そして、この日の観客の大部分は、そうではありませんでした。例えば、年配の歌手がこの曲を知っているとは思えませんでした。


「心のプラカード」は、AKB48のシングルとしては、歴史的に低調な売り上げでした。そして、一般層には流行らなかったことは、AKB48の通常の曲と同じです。なお、AKB48の曲でも一般層にも広く受け入れられた曲もあります。例えば、「オールスター感謝祭2014秋」で代表曲として選ばれた「ヘビーローテーション」、「フライングケット」、「恋するフォーチュンクッキー」です。

「心のプラカード」の初週の売り上げは、かろじてミリオンセラーになりました(1,005,774枚)。しかし、その後の売り上げは、第5週までは低調です。もし、これ以降、売り上げが単調に減少するならば、総売り上げは、「桜の木になろう」(2011年2月16日発売)と「Beginner」(2010年10月27日発売)の間に着地する可能性が高いです。つまり、AKB48が国民的アイドルと呼ばれる前の時代に、逆戻りしたということです。

上に書きましたように、「心のプラカード」は、一般層にも受け入れられませんした。一般層の人気は、特典が付かないデジタルダウンロード販売iTunesレコチョク)の売り上げで知ることができます。iTunesデイリーランキングでは、この曲の最高順位は4位でした(「The Natsu Style」を参照)。この順位は、配信(2014年8月20日)から3日目と4日目に記録されました。その後は順位を下げ、21日目においてトップ20を外れました。

参考までに「恋するフォーチュンクッキー」のことを記載しますと、配信から4週間の間においては、ほとんど1位でした。1位を取れなかった日は、2日間だけでした。その2日間(8日目、9日目)は、配信限定曲に一位を譲って2位でした。

恋するフォーチュンクッキー」が、AKB48の曲として「ヘビーローテション」以来のヒットであったことは、多くの指標によって示されています。公式MVの再生数、オリコンの週間カラオケランキングにおいて1位となった連続週数(34週)、オリコンの週間売り上げランキングのトップ50に連続して入った週数(27週)などでは、「ヘビーローテション」についで2位になっています。


渡辺麻友が「敗北宣言」をすることになった原因は明らかです。勝つことが難しい相手に、挑む必要性がないのにもかかわらず、挑んだからです。
渡辺麻友は、AKB48選抜総選挙から少し経った6月23日に、「恋するフォーチュンクッキー」を意識する発言をしています。このことにより、この2曲の対決に注目が集まってしまいました。なお、指原莉乃の方は、火を消そうとする意図の発言をしています。

何故、渡辺麻友のこの発言が生まれたかというと、「恋するフォーチュンクッキー」の成功に対する評価が低かったことがあると思います。この他に、この曲がヒットすることへの指原莉乃の貢献が見えていなかったことがあると思います。あとで述べますが、この曲のヒットには、彼女の情報発信能力が大きく役立ちました。

渡辺麻友は、AKB48選抜総選挙の1位になれば、全て上手くいくと思っていたのかもしれません。しかし、1位になったことは、例えば、クイズなどで解答台に1番に辿り着いたこと同じです。上手い解答を持っていなければ、何も残りません。

AKB48選抜総選挙の場合は、新曲でセンターとなる権利を得るだけです。大成功するためには、運と、実社会における実力と努力が必要です、AKB村の学校の優等生であった彼女は、このことを理解していなかったのかもしれません。彼女の場合、外の世界に興味を持たなくても支障がなかったからです。


多くの人は忘れがちですが、のちに「恋するフォーチュンクッキー」となる32枚目のシングルは、当初は厳しい状況にありました。この曲の選抜メンバーとなった篠田麻里子が、発売の1ヶ月前に卒業することを宣言したからです。しかし、指原莉乃の情報発信能力の結果、多くの人が初披露(6月29日)に注目するようになりました。彼女は、この後もマスコミの関心を途切らせることはなく、結果的に、プロモーションが2ヶ月間続きました。

これに較べると、「心のプラカード」は、静かに発売日を迎えました。AKB村としては、通常営業だったのだろうと思います。しかし、それでは、「恋するフォーチュンクッキー」のような大ヒットにはつながりません。


恋するフォーチュンクッキー」の成功に対する渡辺麻友の評価が低かっただろうことにも、少し記することにします。このことには、AKB村において、この曲を過小評価する人がいることが影響していると思います。そして、指原莉乃を過小評価する人がいることも関係しています。

AKB48村には、発足当初のAKB48を尊ぶ人達がいます。その頃のことをノスタルジーを持って眺めると、偉大な時代に見えるのだと思います。そして、その風景には指原莉乃はいません。第5期のメンバーである彼女は、研究生から正規メンバーに昇格したからです。このため、これらの人達は、彼女と、彼女がセンターであった「恋するフォーチュンクッキー」を過小評価する傾向があるようです。

この他に、AKB48村には、AKB48は自分たちがCDを大量に買うことにより支えているという意識の人達がいます。それらの人の中には、「恋するフォーチュンクッキー」が、一般の人に広く受け入れられたことを好ましくないと思っている人もいるようです。このことは、今年のAKB48選抜総選挙において、渡辺麻友を正統派とし、指原莉乃を異端と見した雰囲気に現れています。


さて、私は、渡辺麻友の敗北宣言によって、「心のプラカード」が盛り返す可能性があると考えていました。しかし、少くてもレコチョクにおいては、逆方向のことが起きました。デイリーチャートにおいて、「恋するフォーチュンクッキー」に逆転されたのです。

敗北宣言が行われた10月4日の前日からの順位の推移は、以下のようになっています。一時的には、「こころのプラカード」が再逆転する可能性は、大いにあります。でも、近い将来において、「恋するフォーチュンクッキー」の順位が上回ることが定常状態になることは、ほぼ確実であるように思います。

10月3日 10月4日 10月5日 10月6日
恋するフォーチュンクッキー 56 38 31 41
心のプラカード       38 37 38 57


最後に、渡辺麻友AKB48のシングルのセンターを務めることの是非について述べたいと思います。これに関しては、センターを務めるメンバーがAKB48グループのトップであると見なされる事実があるので、向き or 不向きを議論することは、難しいです。

でも、純粋に、彼女がソロを歌うことに向いているか、または、AKB48のセンターを務めることに向いているかというと、ソロの方が向いていると思います。彼女がセンターになっても、他の選抜メンバーに大きなプラスはもたらさないと考えるからです。このことは、指原莉乃が「恋するフォーチュンクッキー」のセンターになった時と大きく違う点だと思います。

彼女がソロに向いているのは、彼女のファンの特徴を考えても、同じだと思います。彼女が所属した渡り廊下走り隊のCD売り上げよりも、ソロCDの売上の方が大きかったからです。


それでは、他に誰がセンターに相応しいというと、現時点では、宮脇咲良しか思い浮かびません。しかし、彼女がトップを狙えるのは、速くても、再来年になると思います

山本彩を挙げる人もいると思います。しかし、彼女を38thシングルのセンターにしなかったことをから推測すると、AKB48運営は、そのようには考えていないように見えます。なお、私は彼女がセンターで良かったと思っています。


来年のAKB48選抜総選挙では、渡辺麻友が1位になる可能性が高いと思います。今年と同じようにAKB48の箱推し票が彼女に誘導され、中国票が集まると思うからです。それでも構わないのですが、売り上げは今回のように低調になると推測します。この2つの票田は、売り上げにはあまり貢献しないようだからです。

AKB48選抜総選挙は、前作の売り上げに一番多く貢献したファンを持つメンバーを新曲のセンターにするという合理的なシステムです。でも、これには、トップになったメンバーに投票した人は、新曲の売り上げにも大きく貢献するという前提があります。しかし、今年のAKB48選抜総選挙と、そのトップをセンターとする曲の売り上げを見ると、上記の2票田は該当しませんので、その前提は崩れたようです。

でも、投票券を付けることは売り上げに絶大な効果があるので、AKB48選抜総選挙は、来年も行われると予想します。投票券はAKB48にとって、コストパフォーマンスが良い特典だからです。AKB48ファンがそれでOKならば、何も問題がないことです。


−−以上−−