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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

「地域ブランド調査2014」(ブランド総合研究所)についての考察

地域ブランド調査2014」(ブランド総合研究所)が、今年も発表されました(調査機関:2014年7月1日〜7月22日)。

都道府県ランキングと、市区町村ランキングのトップ10は、以下のようになっています。

都道府県ランキング】
  1:北海道、2:京都、:3:沖縄、4:東京、5:神奈川
  6:奈良、7:福岡、8:大阪、9:長野、10:長崎
【市区町村ランキング】
  1:函館、2:札幌、3:京都、4:小樽、5:横浜
  6:富良野、7:神戸、8:鎌倉、9:金沢、10:屋久


去年からの順位の変動は、それほどは、ありません。「都道府県ランキング」における違いは、去年11位であった長崎県が10位になったことと、去年10位であった兵庫県が12位になったことです。「市区町村ランキング」における大きな違いは、去年13位であった屋久島町が10位になったことです。

順位の変動が少ないことは、再現性があるという意味では信頼がおけます。しかし、その順位については、どんなものか思う人もいるようです。「市区町村ランキング」のトップ10の全ては観光地であり、「都道府県ランキング」のトップ6までは観光地が多い都道府県だからです。

低い順位になった県の関係者は不満を持つ可能性が高いです。実際に、2年連続して最下位であった茨城県の知事は、以下のように不満を述べています。


有名観光地がある県が上位になることには、アンケートの回答者(31,433人)の知識が限定されていることが大きく影響していると思います。例えば、全ての都道府県に行ったことがある回答者は、極めて少ないと思います。また、訪ねたことがある県が少ない人においては、、訪ねたところは、観光地がほとんどだと思います(自分が関連している自治体を除く)。

全ての都道府県に行ったことがある人の回答に限って「市区町村ランキング」を作ったのならば、かなり違うものになる可能性はあります。でも、そのような少数派によるランキングよりも、今回のランキングのほうが役に立つ可能性はあります。知識が限定されている人が多数派だからです。難しいですね。


「市区町村ランキング」のトップ20は、ほとんどが有名観光地です。東京は違うように見えますが、観光スポットがたくさんあります。この市町村がある都道府県が「都道府県ランキング」の上位に来るかを調べてみました。新たな知見が得られるかもしれないからです。

調べ方は簡単です。まず、x位にある市区町村に、「21 - x 」のポイントを与えます。そして、都道府県ごとに足し合わせた値を、その都道府県の評価値とするのです。例えば、京都府京都市が3位なので、18ポイント(21 - 3)を与えます。結果を表に示します。

都道府県 市区町村の順位 評価値 実際の順位
北海道 函館(1) 札幌(2) 小樽(4)  富良野(6) 71 1
神奈川 横浜(5) 鎌倉(8) 箱根(17) 33 5
沖縄 石垣(11) 那覇(14) 宮古島(19) 19 3
京都 京都(3) 18 2
兵庫 神戸(7) 14 12
石川 金沢(9) 12 11
鹿児島 屋久島(10) 11 16
大分 別府(12) 9 22
栃木 日光(13) 8 41
長野 軽井沢(15) 6 9
静岡 熱海(16) 伊豆(18) 8 14
東京 新宿(20) 1 4


評価値の高い3道府県は、北海道(71)、神奈川(33)、沖縄(19)、京都(18)です(カッコ内が評価値)。いずれも「都道府県ランキング」の5位までに入っています(1位、5位、3位、2位)。これは、順当な結果です。

次に位置する兵庫(14)と石川(12)は、「都道府県ランキング」12位と11位であり、二桁の順位になっています。これは、「市区町村ランキング」のトップ20に入っている市が1つだけであり、市から県を思いつきにくいからだと推測します(神戸->兵庫、金沢->石川)。

さらに、鹿児島(11)、大分(9)、栃木(8)は、16位、22位、41位であり、かなり順位が低くなります。これは、市町から県を思いつきにくいだけでなく、県庁所在地でないことが影響していると思います(屋久島->鹿児島、別府->大分、日光->栃木)。例えば、日光が栃木県にあることを知らない人は、意外にいると思います。知っている人も、日光のイメージを栃木県のイメージに投射する人は少ないと思います。

これらの3県とは異なり、東京(1)は、評価値に比べて、「都道府県ランキング」における順位が高いです(4位)。これは、「市区町村ランキング」においては、新宿区のような特別区がエントリーされているからだと推測します。遠方の人は、観光地がどの特別区にあるかを意識しないことがほとんどだからです。

私の感覚では、東京のブランド力は4位より高いです。ブランド力の高さは、千葉県に「東京」を冠する観光地などが多いことに現れています。代表例は、東京ディズニーランド浦安市)です。


東京ディズニーランドは、千葉県のイメージを高めるのに大きく役立っています。遠方に旅行中に、どこから来たと聞かれて千葉県と答えると、相手が東京ディズニーランドのことを知っていることによって、話がうまく続くという経験をした千葉県民は多いようです。以下に、「都道府県ランキング」から関東の県を抜き出します。

【関東】
4:東京、5:神奈川、19:千葉、41:栃木、42:埼玉、46:群馬、47:茨城

関東の人に限定してランキングを作れば、千葉県の順位は下り、埼玉県の順位が上がる可能性があると思います。関東以外の人は、東京ディズニーランドよりも千葉県の奥に入ったことがない人が大部分だと思います(例外:成田空港)。でも、関東の人は東京ディズニーランドは千葉県の一部であることを知っています。もちろん、住むことができず、日常生活の場でないことも分かっています。日常生活のことを考えると、埼玉県は、東京(例:新宿)に近くて便利です。

【関西】
2:京都、6:奈良、8:大阪、12:兵庫、37:和歌山、39:滋賀

関西の人に限定したランキングも、今回のランキングと違う可能性があります。全国的には、京都府奈良県は古都であることでイメージが高いです。でも、関西の人の中には、古くからのしがらみがない点において、大阪府を好むこと方がいらっしゃるようだからです。


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