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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

大手マスコミが「イスラム国」という呼称を使うことは、その主義/主張と違うように感じること

中東の一部の地域を支配している組織を、「イスラム国」と呼ぶことには、以前から違和感を感じていました。


この呼称は、「Islamic State」を直訳したものだと思います。しかし、国連が国と認めているわけではありません。また、そのあり方はあまりにも非道あり、国という言葉を入れて呼ぶには、ふさわしくないように思います。

現在、日本政府や国連は、ISILという呼称を使っています。これは、 Islamic State of Iraq and the Levant(イラク・レバントのイスラム国)の省略形です。この呼称を使った、日本政府と国連による文章の例を、以下に示します。


大手マスコミは、「イスラム国」という呼称を使っています。でも、このことは改めるべきだという意見が、大きくなってきました。イスラム教徒の方々が、風評被害をうけているからです。

国内のイスラム教関係の組織は、前から改めるように主張しているようです。

それに加えて、2月2日にはトルコ国営放送が、twitterを介して、日本のメディアに対して、ISILと呼ぶように切り替えることを要請しました。さらに、2月6日にはトルコ大使館が、在京報道各社に対して、「イスラム国」という呼称を使わないことを要請しました。しかし、日本の大手メディアは、方針を変えていません。


イスラム教徒の方々への風評被害は、3つの誤った認識が重なることから生まれています。まず、マスコミが「イスラム国」という呼称を使うことから、その支配している地域の人々を国民と見なして、「イスラム人」と呼ぶ人がいます。次に、その「イスラム人」のほとんどは、日本に対して被害を及ぼす人達だと見なす人がいます。さらに、イスラム教徒と「イスラム人」を同一する人がいます。

多くの人は、このような認識は、間違えだと理解していると思います。しかし、twitter によって発信されると、これを真実だと捉える人が出てきます。広く広まっていることは、真実だと解釈する人がいるからです。

この問題が広く認識されたのは、女子高生と思われる人物によるtwitterにおける発言(2月1日)が、多くの人の目にとまったことのようです。なお、このtwitterアカウントは、現在は消されているようです。


日本在住のイスラム教徒の方々に明らかに不利益をもたらす呼称を、マスコミが使い続けることは、不思議に見えます。マスコミは、普通の人よりも、命の尊さや、人の尊厳を主張することが多いからです。最近の例は、二人の日本人がISILに拘束されて、最終的に殺害された件です。

二人が助かる可能性は、ISILに拘束された時点でかなり少なかったと、私は考えています。そして、ISILが日本政府に要求した身代金(2億円ドル)を払わないと決めた時点において、さらに可能性は低くなったと思います。後藤さんの命に限定しても、可能性は低かったと思います。

日本政府は、2億ドルを払うことはできたと思います。しかし、払ってはならないような膨大な金額でした。それを払ったならば、ISILの勢力が拡大することは確実でした。そして、結果的に、多くの犠牲者が生まれることも確実でした。

また、このような金額を使えば、例えば、多くの難病の人を救うことができます。命は救えない場合でも、幸福な時間を長くすることはできると思います。

しかし、二人が殺害された結果を、最悪の結果と評価して、政府を批判するマスコミがいます。でも、最悪の結果とは、2億ドルを払ったけれど、二人が助からなかったケースだと考えます。私は、その確率はかなり高かったと思います。


マスコミの主張の根源は、可能性が少しでもあれば、身代金を払うべきだったという考えだと思います。命の価値は何よりも重いというのが、マスコミの普段からの主張だからです。その主張を補強するためであるかは分かりませんが、後藤さんのジャーナリストとしての業績を、アピールする記事を頻繁に見かけます。でも、優秀なジャーナリストであるから助ける価値があったという考えは、どの命も尊いというマスコミにありがちな主張とは、相反するような気がします。


−−以上−−