はてなDiaryから移行してみました。
記事一覧

人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

「衆議院選挙制度に関する調査会」(第5回?)の結果、都道府県への議席の割り振りに、アダムズ方式が採用される可能性が出てきたこと

衆議院選挙制度に関する調査会」(座長:佐々木毅元東大学長)が2月9日に開かれました。これを報道する新聞社の記事には明示的に書いていませんが、第5回目であると推測します。

衆議院選挙制度に関する調査会」のごく簡単な説明と、第4回までの議事の概要は、以下のページからアクセスできます。


第4回の議事録を読むと、この際に、各都道府県に議席を割り振るための方式として9つが検討対象になっていたようです(ヘア式最大剰余法、ラウンズ方式、ドント方式、サンラグ方式、修正サンラグ方式、ディーン方式、ヒル方式、アダムズ方式、デンマーク方式)。今回の第5回では、アダムズ方式を選択する方向に決まったようです。
日本経済新聞の記事によると、「定数削減や小選挙区制の問題点などの議論を経た上で、5月の大型連休以降に決定し、年内の答申をめざす」ということです。

なお、アダムズ方式に調査会委員会として決めたのか、その結果に基いて座長が最有力であると発表したのかについては、マスコミ報道では特定できませんでした。しばらくすると議事録が作成され、上記ページにリンクされると思いますので、それを見れば分かると思います。


アダムズ方式の日本における実現の仕方としては、まず、各都道府県の人口を「ある数」で割ります。45万人くらいの数字だと想定すると分かりやすいと思います。その値の小数点以下を切り上げた結果をその都道府県の議席数とします。「ある数」は、議席数の和が295になるように決めます(アダムズ方式については、今回初めて知ったので、調べたことに基づく説明です。)。

2010年の国勢調査に基づいて行った試算によると、現行を基準にすると9増9減になるようです。1票あたりの人口を比較すると、一番少ない鳥取県に比較して、一番多い滋賀県は、1.598倍のようです(現状:1.788倍)。

具体的に、議席が増える都道府県は、東京(3増)、神奈川が(2増)、埼玉、千葉、静岡、愛知(以上1増)であり、議席が減る県(1増)は、青森、岩手、宮城、三重、滋賀、奈良、熊本、鹿児島、沖縄ということです。


上記の試算において1票あたりの人口が一番少ない鳥取の人口は、減少傾向にあります。国勢調査人口(2010年10月1日)における人口は588,667人でしたが、2014年10月1日における推計人口は、574,022人でした(14,645減)。このまま、減少傾向が続くならば、やがては議席が1になる可能性があります。
その時が突然に来ると衝撃は大きいと思います。でも、小数点以下を切り上げる前の値を、推計人口が発表される度に眺めていくならば、衝撃が少なくなるかもしれません。


さて、ネットでは、定数削減がなされていないという理由において、反対する意見を見かけます。しかし、緊急に改善するべきことは、1票の価値を是正することです。それに比べると、定数削減の方は、優先順位が低いです。定数削減がなされていないから反対するということは、理想論を掲げて自分たちの利益を脅かす改革を避けようとする動きを利することに繋がります。


きちんと調べてはいませんが、アダムズ方式でも、定数削減はできるはずだと思います。議席数を、例えば、294に設定して、計算をすればよいのです。ただ、その場合は、1票の価値を是正する度合いが減ると思います。

それから、アダムズ方式では少数点以下を切り上げていますが、切り捨て/切り上げの度合いを調節にすることによって、定数削減よる影響を打ち消すことができるはずだと思います(該当する方式があるかもしれません)。ただ、その場合には、鳥取県に「その日」が来るのが早くなると思います。


−−以上−−