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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

NHKによる「過激派組織IS」という呼称の採用と、これに対する批判について

マスコミが、中東の一部の地域を支配している組織を「イスラム国」と呼んでいることには、是正を求める声があります。この呼称の結果、イスラム教徒の方々が風評被害を受けているからです。今回の記事は、その批判を受けてNHKが採用した、「過激派組織IS」という呼称に関するものです。


イスラム国」という呼称の問題性については、以下の記事に記載しています。ここでは、少しだけ小さい文字で、説明します。

この組織は、国連が認めている国ではありません。「Islamic State」という彼らの自称を直訳すると「イスラム国」となるだけです。日本のマスコミがこの直訳を使ったことにより、国だと見なす人が生じて、結果的に、日本に住んでいらっしゃるイスラム教徒の方々に、風評被害をもたらしました。
この風評被害は、3つの誤った認識が重なることから生まれています。(1)この組織が、支配している地域の人々を国民と見なして、「イスラム人」と呼ぶ人がいること。(2)その「イスラム人」のほとんどは、日本に対して被害を及ぼす人達だと見なす人がいること。(3)イスラム教徒と「イスラム人」を同一視する人がいること。


NHKが採用した「過激派組織IS」という呼称に含まれる「過激派組織」には、通常の国とは違う過激派のような特性がある組織であることを示す意図があると思います。「IS」という略号を使うことには、「Islamic」という言葉を表に出さないことによって、イスラム教を想起させないという意図があると思います。

NHKがこの呼称を使うというの発表(以下に、引用)に対して、批判をする人がいます。具体的には、「過激派組織IS=イスラミックステート」の中の、イスラミックステートは、「イスラム国」と同値であるので、以前と同じである、または、十分な改善ができていないと批判です。

NHKは過激派組織について、これまで組織が名乗っている「イスラミックステート」を日本語に訳して「イスラム国」とお伝えしてきましたが、この組織が国家であると受け止められないようにするとともに、イスラム教についての誤解が生まれないように13日夜から原則として「過激派組織IS=イスラミックステート」とお伝えすることにしました。

http://www3.nhk.or.jp/news/is/0213is.html

しかし、「過激派組織IS=イスラミックステート」という記載は、ISが「イスラミックステート」の略であることを示すものです。したがって、2度めにこの組織が言及される時には、「過激派組織IS」とだけ記しています。例を以下にリンクします(NHKの記事ですから直ぐに消えると思います)。

「過激派組織IS=イスラミックステート」という記載よりは、「過激派組織IS=Islamic State」とした方が、誤解が起きないと思います。でも、英語に堪能でない人に配慮がされているのだと思います。


国連がISILという呼称を使う場合も、初出の際は、略称の由来(Islamic State of Iraq and the Levant )を示しますが、その後は、略称だけを使っています。

1 February 2015 – The United Nations Secretary-General Ban Ki-moon and Security Council have deplored the apparent murder of a Japanese journalist Kenji Goto by the Islamic State of Iraq and the Levant (ISIL), despite the Council's demand for his immediate release.
(1文略)
It also demonstrates the brutality of ISIL, which is responsible for thousands of abuses against the Syrian and Iraqi people, added the Council.

United Nations News Centre - UN deplores ISIL's 'barbaric' murder of Japanese journalist


イスラミックステートという記載が、非省略形を示すことを把握しても、「イスラム国」と同値だとして、批判する人はいると思います。でも、風評被害を起こすような人には、そのような置換えをせずに、言葉のまま「イスラミックステート」と受け止める人が多いように推測します。

風評被害といえば、御嶽山の噴火によって、奥飛騨温泉郷など、高山市岐阜県)にある観光地に起きたことを思い出します。何故、起きたかというと、市内の一部が御嶽山の領域にあるからです。でも、それは事実ですが、噴火口の周りにある自治体は、木曽町・王滝村(以上、長野県)と下呂市岐阜県)です。そして、御嶽山は、高山市のほとんどの観光地からは遠いです。

正確な情報は、例えば、ネットにおいて地図を見れば直ぐに分かります。でも、風評被害を起こす人の中には、そのような簡単なことすらしない人がいるのだと思います。

この例から推測すると、今回の件で風評被害を起こしている人の中には、イスラミックステートに該当する日本語を探す人は、少ないような気がします。


世の中には、批判できる材料を常に探している人がいます。それから、NHKのアンチみたいな人もいるます。それらの人の一部にとって、この件は、批判をすることができる機会に見えたのかもしれません。

私自身は、NHKのアンチではありませんが、このブログで批判することがあります。報道などの題材の選び方に恣意性があることや、日本のテレビ局でないように感じられることがあるからです。後者には、日曜夜に、隣国のドラマを放送する部類とは違うことも含みます(今回は、省略)。

それにもかかわらず、今回、NHKを擁護するようなことを書いているのは、妥当でない際に批判をすると、妥当性がある際に批判をしても、相手にされなくなるからです。でも、十分に考えずに批判する人の中には、そのように考える人は少ないのかもしれません。


話は少し変わりますが、NHKアンチと同様に、AKBアンチがいます。その中には、AKB48に関することは、全否定しなくては気が済まない人がいるようです。

例えば、AKB48が行った東日本大震災被災地への訪問を売名行為だとし、「恋するフォーチュンクッキー」が大ヒットしたことを認めない人がいます。その中には、被災地訪問を感謝した人や、この歌に勇気づけられた人がいることに関する報道があると、大きな力が働いたと主張する人がいます。でも、このような主張を知った結果、アンチサイドになる人よりは、AKBサイドになる人の方が多いように思います。AKB48が、彼らが思うように衰退しないことには、彼らのあり方が影響しているような気がします。


私は、NHKの衰退を願っているわけではありませんが…、批判的な人であっても、今回の呼称の採用の件は、少なくとも、プラスの方向に動いたと評価した方が得策のように思います。



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