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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

土21という枠の財産を上手く活かした「ど根性ガエル」 (前田敦子は、「イケパラ2」によるマイナス評価を振り払うことができるか?)

ど根性ガエル」(日本テレビ、土曜21時)の第1話を観ました。脚本は、岡田惠和です。

このドラマは、16年前の人気アニメの16年後を描いたものです。当時、14歳であったヒロシは、30歳になっています。現在の彼(松山ケンイチ)は無職です。そして、京子ちゃん(前田敦子)は離婚して実家に戻ってきたばかりであり、ゴリライモ(新井浩文)はパン会社の社長になっています。ヒロシのシャツにピョン吉は今も張り付いていますが、当時ほどは仲は良くないようです。

当時のアニメは観たはずですが、ヒロシと京子ちゃんとの関係は覚えていません。なお、番組のサイトでは、「ヒロシの永遠のマドンナ」と記載しています。

京子ちゃんは、ヒロシに好感は持っていたような気がしますが、幼なじみ?が、上手くいかないことは、ありがちなことです。それから、マドンナにはアクセスを牽制しあい、妙にリスペクトをしすぎて、しょうもない男に持って行かれていることは、よくあるようです。


第1話の内容には、取り立てて記載するようなことはありません。現時点の登場人物がどうであるかを、紹介したような回だからです。それよりも感じたことは、土21という枠の財産を上手く活かしているということです。

関連するドラマは、「セクシーボイスアンドロボ」(2007.4-6)、「銭ゲバ」(2009.1-3)、「Q10」(2010.10-12)、「泣くな、はらちゃん」(2013.1-3)です。なお、「Q10」は、前田敦子のゴールデン枠におけるデビュー作です。

全ての作品において、河野英裕がメインのプロデューサーを務めています。この内、「銭ゲバ」と「泣くな、はらちゃん」の脚本は、岡田惠和です。このドラマは、「泣くな、はらちゃん」の方に似ていると思います。なお、他2作品の脚本は、木皿泉です。


Q10」において前田敦子は、未来から送り込まれた人型ロボット・Q10を演じています。Q10の学校における担任・小川 訪(田中裕二)の母親を演じたのが、白石加代子です。彼女は下宿するQ10に好意的に接します。「ど根性ガエル」においては、京子ちゃんの祖母を演じています。

薬師丸ひろ子は、校長の後輩であり、学校に何故か住み込むことになる工学博士・柳栗子を演じていました。今回は、ヒロシの母親を演じています。

松山ケンイチは、「セクシーボイスアンドロボ」と「銭ゲバ」において主演を務めています。「セクシーボイスアンドロボ」において演じた須藤威一郎(通称:ロボ)の母親を演じたのは、前出の白石加代子(第6話のみ出演)です。

泣くな、はらちゃん」では、薬師丸ひろ子白石加代子、そして、梅さんを演じる光石研も、出演しています。このようなことを知っている人には、このドラマのセッティングは、安心ができると思います。


さて、前田敦子の今回の演技を観て、彼女のことを見直したとする視聴者が少なからずいるようです。「Q10」における演技は評価できるものでしたので、最初は、不思議に思っていました。結局、分かったことは、彼女が初主演をした「花ざかりの君たちへ〜イケメン☆パラダイス〜2011」(2011.7-9、フジテレビ)(通称:イケパラ2)のことが、大きなマイナスの印象として残っている人が、多いことです。

「イケパラ2」は、視聴率は7%には達しましたが、失敗と評価する人が多いドラマです。根本的な原因は、主役に前田敦子を配したことでした。簡単に言えば、彼女には、ビジュアル的に無理でした。なお、このドラマは、堀北真希が主役を演じた「花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜」(2007.7-9)」(通称:イケパラ)のリメイクでした。

当時の前田敦子が所属していたAKB48は、メンバーのビジュアルが極めて高いグループではありません。そのセンターを務めていた前田敦子は、それを象徴する存在でした。彼女の容姿は、当時の選抜メンバーにおける平均レベルだった思います。

彼女は、AKB48ファンにはオーラを感じさせる存在であり、実際以上に見えていたと思います。しかし、AKB48に関心がない人の大部分にとっては、このドラマの主演をすることに妥当だとは思えなかったと、推測します。


フジテレビと、彼女の出演を働きかけたと推測されるAKB48運営は、「Q10」の成功について、勘違いをしていたように推測します。大部分の功績は、名脚本家である木皿泉と、彼(実際は男女の二人組)の遅筆に翻弄されながらも頑張った河野英裕によるものだと思います。前田敦子が好演したことは事実ですが、彼女は出演者の一人に過ぎません。

しかしながら、フジテレビもAKB48運営も、彼女の功績を過大評価したようです。特に、フジテレビは、彼女を主演にすることによって、視聴率を稼げると考えたようです。実際には、彼女を主演にしたことによって、批判の大合唱が起きました。


彼女が強い反発を受けたもう一つの要因には、この年の6月に公開された主演映画「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」におけるゴリ推し感もあると思います。なお、この原作は、AKB48関係者である岩崎夏海であり、モデルは、峯岸みなみ であるとされています。

私は、原作は小説としては、駄作であると考えています。でも、映画は観ていませんので、評価はできません。でも、世間的には失敗作だと見なされているようです。

この映画については、映画評論家である町山智浩が観ない時点で批判したことが、話題になりました。なお、彼は謝罪しましたが、映画鑑賞後の意見は、大差なかったようです。


フジテレビとAKB48の一部がモノゴトが見えていないことは、それほど稀ではありません。前のクール(2015.4-6)では、渡辺麻友がW主演の一人を演じた「戦う!書店ガール」(フジテレビ、火曜22時から)が、視聴率的に大爆死しました(視聴率:5%以下)。2010年以降の22時開始ドラマではワースト1であり、範囲を21時始まりのドラマに広げてもワースト3でした。

このドラマの失敗を、脚本に起因させる人がいます。でも、それと同時に、彼女をお姫様扱いした演出などにもあると、私は思っています。これは、AKB48運営とフジテレビの意向を受けたものである可能性が高いと思います。おそらく、フジテレビは、AKB48ファンが興味を持つことによって、視聴率が上がることを、期待したと推測します。

渡辺麻友が演じた北村亜紀は、コネ入社をしたお嬢様であり、自己主張が強く、協調性がありません。そして、コネにより著名人作家の握手会、彼女に好意を持つ人物(最終回で結婚)の尽力により商店街のイベント、を成功させます。とても、好感が持てるような人物ではありません。しかし、初回では、彼女にキラキラ演出がされていました。

このことを考えると、「Q10」におけるロボット役を厭わなかった前田敦子は、評価できると思います。そして今回は、離婚して、実家に出戻った役を演じています。通常の女優としては、何も支障が起きない役です。でも、少なても現時点の渡辺麻友には、関係者(ファンを含む)のNGにより、無理だと思います。


さて、その後の前田敦子は、女優としてそれなりの評価は得ていると思います。しかし、何か大きな力が働いていることによって、通常以上に評価がされていると感じている人もいるようです。

特にその印象を与えているものが、「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら)」について、業界が行った評価です。彼女はこの映画の演技によって、「第35回日本アカデミー賞」の話題賞(俳優部門)を受賞しています。そして、このことを不思議に思っている人がいるようです。つまり、2011年に主演した映画とドラマが、今もマイナスに響いているということです。


ど根性ガエル」は、ある意味で回り道をしてきた前田敦子が、再び、適切な評価対象を受けることになる機会だと思います。そして、ドラマの共演者とスタッフは、最高の条件を満たしていると思います。

実際にどうなるかは、第1回を観ただけなので何とも言えません。でも、とりあえずは、好発進をしたように見えます。



ーー以上ーー