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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

「ポーの一族」が生きにくくなったネットワーク社会 (ドラマ「ストレンジャー~バケモノが事件を暴く」、2016年3月27日)

ポーの一族」(原作:萩尾望都)を原案した2時間ドラマ(テレビ朝日)が放送されました(2016年3月27日)。

主演は香取慎吾でした。他の出演者については、最後にまとめます。なお、脚本は鈴木勝秀、監督は本広克行です。


ポーの一族」は、よほどのことがない限り永遠に生き続ける一族の物語です。ドラマにおける一族も、この設定は全く同じです。しかしながら、ストーリーは全くのオリジナルです。

wikipediaによると、「ポーの一族」の主人公のエドガーは1740年生まれであり、1976年のエピソードまでが描かれているようです。1976年までというのは、この作品が「別冊コミック」(現:「ベツコミ」)に掲載されていた期間が、1972年3月号から1976年6月号であることが関係していると思います。

当時の少女漫画はおそらく、古典的少女漫画が主流だったのだと思います。その中では、「ポーの一族」の特異的なものであり、少女漫画の読者層を広げる役割を果たしたとされています。私は現在の「ベツコミ」を覗いたことがありませんが、当時とはかなり異なった作品が掲載されているだろうと推測します。作品は実世界の少女のあり方を反映しているからです。

現在の女子高生あり方は当時とは様変わりしています。特に漫画の題材になることが多い、恋愛、および、それに附随する行為については顕著です。

例えば、「ワイドナショー」(2016年3月27日)では、「リベンジポルノの危険性、裸画像を撮らせる女子中高生が増加」という話題がありました。「裸を取らせるとなっています」がとなっていますが、実際は自撮りもものかなりあるようです。マスコミは記載することを避けているようですが、リベンジポルノが注目されるキッカケになった三鷹の女子高生の写真もそうであったようです。

このような、女子中高生のあり方は、当時のあり方とは別次元のものだろうと思います。そして、多くの大人は現在のあり方に批判のようです。しかしながら、今の女子高生が社会を担う時代になると、大人の感覚も様変わりしているかもしれません。これは、女子高生が制服のスカートを短くことに対することへの、反応の変化から推測です。

ポーの一族」が連載されていた時代との違いは、女子高生のあり方だけでは、ありません。大きな違いの一つには、ネットの普及です・

今回のドラマには、香取慎吾が演じる三杉晃が事件関係者だと考えた刑事が、彼に関する情報をネットで探します。そして、「私と三杉晃」(1950年)という書籍を見つけます。この書籍は絶版だったのですが、ある図書館における端末を使って検索すると、そこにはありました*1

ポーの一族」では、正体が知られるのを避けるために、住処を変えるのですが、以下のことから推測されるように、以前ほどは効果的ではなくなっています。

このように、「ポーの一族」に描かれていた時代と比べると、三杉晃のような人達は生きにくくなりました。


ポーの一族」が雑誌に連載されていた時代には、現在のようなネットワーク時代の到来が想像できないような時代でした。それとはかなり違う様相を呈する現代の社会では、このような作品の発想を得にくいかもしれません。

当時は、現在に比べると、著しく情報を情報得にくい時代だったと思います。このことは、多くの困難をもたらし、大部分の場合において、マイナスとなったと思います。例えば、「私と三杉晃」のような書籍の存在を探すことは難しいと思います。できたとしても、かなり時間がかかったと思います。

しかしながら、メリットもありました。それは、知られることによる弊害がないことです。
関心を持つと干渉をする人が存在します。その割合は、以前よりも増えたようです。関心を持たれることは、一族にとってマイナスです。

一般における、関心を持たれることのマイナス例を記します。
最近は、地方のお祭りにおける死傷者について報道を、前よりも見かけるようになりました。これは、地方のニュースでも全国に流れるようになったからです。どんな記事でも全国レベルで流れるわけではないのですが、自治体などの不祥事と判断される可能性があるものは、その対象になりがちです。
以前は死傷者があっても、よほ大規模でないと、地域の人達が知るに留まっていました。祭りの成り立ちを知っている地元の人には、批判する人の割合は少ないと思います。しかしながら、全国規模のニュースになると、文脈がなくなり、一般論として論じられることになります。結果として、地元とは全く関係のない人からのクレームが寄せられることがあるようです。
このようなクレームがあるので、祭りのあり方を検討し直すところもあるようです。全国的にはダメかもしれないが、地元においてはOKだという説明は通じにくくなりつつあるようです。

小説や漫画の中では、町おこしのために、三杉晃のような人達を生きやすくする自治体がもあり得ると思います。その際には、誰を新たに一族に加えるかについてのクレームが来ることも、描かれるかもしれません。

【配役】
三杉晃(香取慎吾)バンパイアの一族(主人公)
真莉亜(中条あやみ)バンパイアの一族(一族のお所様)
前島康夫(段田安則)古書店主(晃と真莉亜をサポートする)
佐伯章二(萩原聖人)刑事(晃が連続殺人事件に関わっていると感づく)
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熊谷明生(音尾琢真)刑事(佐伯の同僚)
内田順平(小野武彦)佐伯が所属警察署の所長
長井秀樹(菅原永二監察医(佐伯と懇意)
稲村史郎(益岡徹民俗学者(「私と三杉晃」の著者の息子)
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伊東香織(宮下かな子)晃が一族に加えようと考えた女性(第3被害者)
愛原実花(相沢陽子)自殺未遂から晃が救う(晃が香織との待ち合わせに遅れる原因になる)
西崎汐里(玉井詩織)連続殺人事件の第1被害者[冒頭の3分だけ出演]


ーー以上ーー

*1:その図書館において見つかるというのはご都合主義ですが、よほど発行部数が少くないかぎりは、最終的には借りられた可能性が少なくないです。