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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

ドラマの本筋だけならばそんなには悪くない「スーパーサラリーマン左江内氏」の第3話

「スーパーサラリーマン左江内氏」の第3話を観ました。話の本筋は悪くなかったと思います。
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でも、本筋ではないところに違和感を感じるところがかなりあります。佐藤二朗ムロツヨシが演じる役は仕方がないと思っています。この二人は、福田雄一作品には、もれなくついてくるからです。でも、この作品においては、余計なものであると私が感じる要素(登場人物とその設定)がさらにあります(後述)。


本筋は、主人公の左江内(堤真一)とアイドルである真中ありさ(浜辺美波)との交流です。彼女はルージュパンクというアイドルグループのセンターを務めています。

二人の交流があったのは、彼女が左江内が務めるフジコ建設株式会社の「4代目マイホームガール」を務めているからです。左江内の所属する課の仕事ぶりをみると、彼女のようなアイドルをこのように起用しているような会社とは驚きです。でも、このドラマでは、そんな細かいことを指摘することは野暮です。

彼女を起用したCMが撮影中であり、フジコ建設株式会社はクライアントとして立ち会う必要がありました。その担当者が都合が悪くなったので左江内が代役になりました。

代役とはいえクライアントなので、彼が真中ありさに付き添う必要はありません。しかし、ルージュパンクのマネージャーが他のメンバーと掛け持ちなので、彼が付き添うことになりました。現実社会ではそんなことはあったとしても極めて稀だと思います。でも、助監督にツッコませていますので、ワザとそのような作風にしているということが分かります。

予定ではその日だけの代役だったのですが、真中ありさのご指名で左江内は何日にも渡る撮影にずっと付き添うことになります。彼女は、左江内の使いやすさだけでなく、人柄を気に入ったようです。

このドラマの世界における業界の人は、仕事の利害を考えて他人の好印象を得ようと務めるが、考えていることは裏腹であることがほとんどのようです。彼女には、そうでない左江内が新鮮だったのだろうと思います。それから、真中ありさの人物評価は、意外とシッカリしているのかもしれません。


偶然なことに(ご都合がいいように)、左江内の娘のはね子(島崎遥香)がルージュパンクのオーディションを受けることになっていました。左江内が真中ありさと関わっており、彼女が最終審査(CM撮影の最終日)に参加することを知ると、はね子と妻の円子(小泉今日子)は、真中ありさにプッシュしてもらえるように頼んでほしいと強要します。

左江内としては乗り気ではありませんでした。真中ありさが業界的な生意気さを持っていることから、娘がそのようなアイドルになってほしくはなかったからです。でも、妻からプッシュしないと一ヶ月お小遣いなしという言われてしまうと、了解せざるをえなくなります。彼女は悪妻なのです。

左江内には前記のように、はじめは真中ありさに少し生意気さを感じていたようです。でも、接しているうちにプラスに評価できることもあると分かり、好感を持ってきたように見えました。また、アイドルが大変なことも分かってきます。ある日のCM撮影の後に、バラエティー番組の収録とライブのダンスの稽古が入っていることなどを知るからです。


やがて、CM収録の最終日になるのですが、撮影現場に真中ありさが現れません。そして、誘拐されたことがわかります。

スーパーマンになった左江内は、何の目算があったか分かりませんが、あるマンションに向かいます。彼がある部屋のドアを壊して中に入ると、真中ありさを監禁しているマネージャーがいました。小学生でももっと上手く書けそうな展開です。

空を飛ぶ左江内に乗って現場に向かう間に、真中ありさは本音を話し出します。

左江内が感じたように最近はやめてくて仕方がなかったので、彼が言ったことは新鮮だったそうです。具体的には、「(娘がアイドルになりたいということは)応援はしているけど、そんなこと(プッシュを頼むと)までして入る必要はない」「辛いならば(アイドルを)やめちゃえば」などの言葉のようでした。

また、マネージャーに脅されて、このまま死ぬのかなぁと思った時に、まだアイドルとやりたいと思ったそうです。


オーディションの最終審査においては、ハネ子が自分が決めた設定に沿って、「友達の付き添いで来ちゃったんですけど、とりあえずここまで来ちゃったんで頑張ります」と話します。これに対して真中ありさは、「付き添いで来たの。付き添いで来た娘が生半可な気持ちで務まるような甘い仕事じゃないよ、アイドルって。私はそんな娘に、絶対にセンターを譲らないから」と応じます。
これに対してハネ子が「ちょっと、よくわかんない」と頭の廻りが悪そうなふりをしてカワイコぶって応ずると、真中ありさは「アイドルはね、アイドルをやってることが大好きな娘じゃないとできないの」と応じました。

真中ありさの考え方は、左江内との交流によって少し変わったようです。


予想通り、ハネ子はオーディションには落ちました。このため、左江内が帰宅すると家族は落ち込んでいました。

円子はあのグループは美人じゃ受からないという説を唱えます。でも、実際はハネ子が落ちたのは、彼女のモノゴトの捉え方が円子の影響で妙になっていたからであり、それがなければ受かっていた可能性が高いと私は思います。

この辺の円子の痛さの描き方を、福田雄一は面白いと思っているのでしょうが、私はそうは思いません。視聴率が第2話よりも0.4%減って9.2%になったことには、彼女の痛さがかなり影響しているように私は思います。

ハネ子が自分に妙な設定をしなかったならばオーディションに合格したかもしれないことと同様に、このドラマに、本筋に必要でない米倉(佐藤二朗)や小池刑事(ムロツヨシ)を登場させずに、円子と池杉(賀来賢人)[左江内の部下]を痛くしなかったなら、視聴率は少なくても10%をキーブできたかもしれません。


「勇者ヨシヒコ」のシリーズにおけるメレブ(ムロツヨシ)は、毎回、しょうもない呪文を獲得して披露するしょうもない魔法使いでした。でも、一行の中では常識的な考えを持ち、大局を見る事ができました。

メレブが現代に生まれたならば、小池刑事と生杉のようになるかもしれません。「勇者ヨシヒコ」の時代では職種が少なかったので魔法使いでしたが、現代では魔法使いはいないものの沢山の職種がありますから、異なる職につく2つの人物として現れているのかもしれないと思うのです。

小池刑事は、刑事としての能力は凡庸のようです。でも、スーパーマン化した左江内の手柄が自分のものであるようにふるまえることは、魔法かもしれません。そして、池杉の痛い口調はメレブと似ています。

このドラマで良かったことは、左江内の同僚の女子社員である蒲田みちる(早見あかり)と下山襟(富山えり子)がホームページの記述から予想したのとは違って好感が持てることです。彼の上司である箕島(高橋克実)も意外に好人物でした。この3人も池杉のようであったならば、このドラマを観ることはやめていたと思います。


【これまでの回についての当ブログの記事】

natuka-shinobu.hatenablog.com
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ーー以上ーー