はてなDiaryから移行してみました。
記事一覧

人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

『サヨナラ、きりたんぽ』騒動について(テレビ朝日の4月からのドラマ、渡辺麻友[AKB48] 主演)

4月から放送予定のドラマ『サヨナラ、きりたんぽ』(テレビ朝日、毎週日曜24:40-)のタイトルを変えることが発表されました。秋田県からクレームが来たからです。
headlines.yahoo.co.jp

なんとなく、秋田県から旅立つヒロインを連想されせるタイトルなので、タイトルだけを見るならば、良さげなドラマのような感じがします。したがって、Yahoo!Newsとトップニュースになった際の短縮タイトルを見ただけの時点では、秋田県による抗議に対して不思議に思った人もいると推測します。


このドラマの主演は渡辺麻友であり、「企画・原作」は秋元康です。いわゆるAKBドラマなのでしょうから、多くの視聴は見込めないかもしれません。とはいえ、秋田県の産物である「きりたんぽ」をタイトルにしてくれるならば、普通ならば、歓迎されるはずです。AKB48は全盛期を過ぎたものの、それなりの知名度があるからです。

秋田県にはテレビ朝日系のテレビ局があります。このため、秋田県でも放送される可能性があるので、普通のドラマならばプラスになるはずです。ちなみに、秋田県にはTBS系、テレビ東京系、UHFのテレビ局はありません。一つのテレビ局の重要性は、TBSに加えてテレビ東京TOKYO MXがある東京に較べると大きいです


「きりたんぽ」が名産である秋田県が憤慨した理由は、普通のドラマではないからです。ドラマでは、渡辺麻友が演じる主人公が、毎回、交際を始めた男性の実の姿を知ると、阿部定のように男性器を切るようです。そして、「きり○んぽ」において、「きり」を「切り」に変えて、○に「た」の代わりに「ち」を入れると男性器を切ることを連想させます。

通常、男性器を連想させてしまう食品であるウインナーとかソーセージは、特定の日本の地域を連想されるものではありません*1。これに対して、「きりたんぽ」は秋田県の人にとってソールフードのようです。


さて、今回のことで初めて理解したことは、これまで私が「きりたんぽ」と思い込んでいたものは「たんぽ」であり、それを切ったものが「きりたんぽ」であるらしいことです。私が田沢湖レストハウスにおいて食べたものは、私は味噌をつけた「きりたんぽ」だと思っていたのですが、実は「みそたんぽ」と呼ばれているそうです。

この改めた認識に基づいて、ドラマの内容を聞いてからタイトルにある「きりたんぽ」を見るならば、「たんぽ」を切るということが「○んぽ」を切ることに脳内で置き換わってしまう可能性があります。その場合には、「たんぽ」が「○んぽ」を連想させてしまうことが定着する可能性があります。これは、流石にマズイと思いました。


以下は、「きりたんぽj事情を知らない人にも分かりやすいように、「たんぽ」を「きりたんぽ」として記載することにします。ちなみに、以下にリンクを貼る秋田経済新聞においても「きりたんぽ」と記載しています。
akita.keizai.biz

この記事によると、一般的な「きりたんぽ」が長さ17センチ、直径3センチであるそうです。私は「きりたんぽ」では大きすぎるのではないかと思っていたのですが、少なくても見当ハズレではなかったようです。


「企画・原作」と秋元康と同様に、主演を務める渡辺麻友もこのタイトルによって、きりたんぽで男性器を連想する状況が起きる可能性があることは理解していたはずです。彼女は、ドラマの発表の際に以下のように話しているからです。

お話をいただいた時は驚きました。あの衝撃的な事件、阿部定事件がドラマ化?
私が平成の阿部定!? 今まで演じた事のない役柄です! 私自身も大きな挑戦となります。
純愛を求め過ぎたが故に行き着く果て。毎週日曜深夜、皆様に刺激的な夜をお届けしたいと思います!!

渡辺麻友が平成の阿部定に!?主演ドラマでダメ男を成敗、脚本は喜安浩平 - 映画ナタリー


タイトルによって侮辱されたと感じる秋田県関係者の方がいる可能性があることは、秋元康は分かっていたはずです。それにもかかわらず、このようなタイトルになったのは、炎上することが宣伝になると判断したのだと思います。彼にとっては、お得意の炎上商法で得られるものが、秋田県の人々の気持ちよりも大事だったということになります。

テレビ朝日秋田県に謝罪をしましたが、いまのところ、秋元康はしていません。でも、「企画・原作」である彼の意向に反してタイトルが付けられたことは思えません。彼の発想でないにしても、「企画・原作」となっているならば、責任があるはずです。


通常ならば言い逃れはできないと思うのですが、彼の前例からすると、知らないふりをする可能性もあります。前例として思い浮かぶのは、発売予定であった河西智美(当時はAKB48メンバー)の写真集(講談社)に掲載されるはずであった「手ぶら写真」の件です。
natuka-shinobu.hatenablog.com

該当写真は宣伝のために、講談社の「ヤングマガジン第7号」(2013年1月12日発売)に写真集の写真の一部として、先行掲載されました。該当写真は、上半身裸の彼女の胸部を金髪の少年が手で隠しているものでした。この写真が大きな批判を巻き起こした結果、講談社は該当号を回収することになりました。

この件について講談社は謝罪を行っていますが、秋元康をしていません。むしろ、何をしてくれたのだと怒っているていでした。

講談社は、この件によって評判を落としました。また、金銭的な損害を被りました、河西智美はこの仕事を断れる立場にはなかったように思います。それにもかかわらず、この件によって、イメージを下げました。

該当する写真は、ネットで検索すれば見つかるはずです。金髪の子供を秋元康に変えたコラージュ写真もありますので、お気をつけください。


今回の件は、渡辺麻友にとってはプラスになる公算もあります。少なくとも、彼女のファンは楽観的に見えます。

渡辺麻友は、上の引用で分かるように、今回のドラマにおいて主役を演じることを喜んでいたと思います。そして、タイトルが物議の醸す可能性を予想してなかったのならば、世の中のことを知らないと言われても仕方がないことかもしれません。ちなみに、彼女は大学に進学していたならば、4月には社会人として2年目を迎える年代です。


今回の件はテレビ朝日に問題はあると思いますが、対・秋元康という意味では、手ぶらの件と同様にテレビ朝日は被害者だと思います。それにもかかわらず、私がテレビ朝日に同情する気が起きないのは、主演をを決める過程に不自然さを感じているためです。

このドラマの主役はドラマシリーズ「AKBラブナイト 恋工場」(2016年4-9月)において行われた、出演者に対する一種のオーディションで選ばれました。放送された40本の各ドラマに主演したメンバーの中から、視聴者の投票と審査員の評価によって主演の権利を得るメンバーが決まりました。

最初に発表された視聴者による投票では、宮脇咲良渡辺麻友島崎遥香松井珠理奈山本彩の順でした。しかし、審査員の評価が加わると、順位が変わりました。具体的には、渡辺麻友山本彩島崎遥香宮脇咲良松井珠理奈の順になりました。審査員だけの評価では山本彩渡辺麻友、島崎遥香松井珠理奈の順であり、宮脇咲良は8位のようです。

視聴者投票において人気メンバーが上にくるということはありえることです。実際の評価は度返しにして、推しメン(ファンが極めて応援しているメンバー)に投票するファンがいるからです。しかしながら、審査委員の評価においてそのようになることは不思議です。

私が観ている限り、メンバーの演技において、主要メンバーに極めて優位性はありませんでした。この認識が的外れでないならば、このような専門家の評価が起きることは、確率的にかなり低いです。


さて、渡辺麻友が主演することになったことによって、私はドラマについて心配になりました。彼女は演技力はあるのですが、NGである役の範囲が広いために、使い勝手が悪いからです。簡単に言うならば、彼女を擬似恋愛の対象とするファンが、彼女が普通の男性と恋愛する役を好まないからです。彼らにとって彼女は、軽いキスでどころか、軽いハグくらいもしてはならない存在なのです。

今まで彼女の演じた役には、大奥の女性(「大奥 第一部〜最凶の女〜」)、芸者(「「松本清張二夜連続ドラマスペシャル」第一夜「地方紙を買う女」)があります(注*2)。役にチャレンジしているという印象を持たれる方もいるかもしれません。でも、大奥の女性というのは男性と関わりが少ないので、却って彼女にとってOKなのだろうと推測します。そして、芸者を呼べる人達は、ファンにとって自分たちとは遠い存在だと推測します。ちなみにドラマでは、主人公を田村正和が演じていました。

この辺は、「AKBラブナイト 恋工場」において彼女と島崎遥香が演じた役を較べると分かりやすいです。彼女が主演ドラマ「私のボディガード」において演じた役は、日本に身を寄せている某国の王女でした。彼女のボディーガードは、彼女を若い頃から守ってきて、彼女に好意を抱いています。そして、彼女が凶弾の的になると、盾になって死んでいきます。つまり、二人は、物理的接触があり得ない間柄だったのです。

これは、島崎遥香(現在は卒業)が「結婚の理由」において演じた庶民的な役とは対照的です。島崎遥香が演じた役は、交際相手に奥さんがいることを知ったあとに、幼馴染(柄本時生)に、彼らしいやり方で慰められます。そして、いつか子供たちに、お母さんが結婚を決めたそのきっかけを話そうと考えます。

柄本時生には申し訳ないのですが、彼は俳優としてはイケメンでなく、普通の俳優よりはファンの平均像に近い存在です。私は今のところ、彼が渡辺麻友の相手役を演じることは想像できません。


今回のドラマで彼女が演じた役も特異的な役です。上で述べたように、彼女が演じる女性は猟奇的です。毎回、男性と交際をするものの、その実態を知ると、その男性器を阿部定のように切ります。でも、その行為によって、かえって、彼女にとってはNGではない役になります。

秋元康は今回の炎上商法を含めて、どうしょうもないところがあります。でも、メンバーの本質は見抜くところには長けていいます。このドラマを企画したことは、彼女の一面の理解に基づくように推測します。


彼女がかなり変わっていることは、指原莉乃HKT48)がMCの1人を務める「今夜くらべてみました」(日本テレビ、火曜23:59-)にゲスト3人の1人として出演した回(2016年7月12日)を観た人ならば分かると思います。この回の説明は、「トリオTHE夜寝付けない女…第2弾・夏の夜編。寝付けない女子ゲストに、総選挙(補足:2016年)直後の渡辺麻友が初登場!アイドルまゆゆの闇の幼少期&真夜中の生活を女医・西川が診断?」となっていました。

渡辺麻友は、AKB48選抜総選挙2014において当初はほぼ連覇が確実だとされていた指原莉乃の対抗馬として、アイドルの正統派という位置づけで神輿に担がれました。このため勘違いしている人もいるようですが、その少し前までの彼女のイメージは、アニメが好きな少し変わった女の子というイメージだったと思います。

現在の彼女にも生活感がありません。そして、今もコミュニケーションが得意ではないようです。このことは、AKB48運営がメンバーのファンとの交流のために使用の準備したShowroomといるツールを1度しか利用していないことからも分かります。


秋元康が彼女をこの役に配した理由の一つには、彼女が新たなファン層を得る必要があることがあると考えたからだと思います。彼女は、AKB48の全盛期において奉られていた神7というメンバーの1人です。この時代には彼女はAKB48メンバーの中では末っ子的な存在でした。でも、現在では年長組になっています。

メンバーを疑似恋愛の対象とするファンは、若いメンバーを好む傾向があります。彼らは推しメンが年齢を重ねると、推しメンを若いメンバーに変える傾向があります。そして、その種のファンの推しメンとなる選択肢になりやすい年代には、既に彼女はありません。


秋元康は『サヨナラ、きりたんぽ』を通して、女性芸能人への男性特異的な妄想を彼女に対して抱く部類の人を、彼女がファンの一部として得ていくことが必要だと考えたかもしれないと私は想像します。

彼女は自分の臀部が自慢のようです*3。写真集「知らないうちに」(2016年10月25日発売)では、半ケツ状態の水着姿を披露しているようです。

彼女が清水富美加のように、性的対象として見られるのが嫌ならば、このような写真は断ったと思います。そして、その要望は受け入れられたと思います。彼女のAKB48における立場は、河西智美よりもかなり強いからです。

ちなみに、清水富美加の写真集ではバックショットは避けられているようです。彼女の主張とは反対に、事務所(レプロ)は十分な配慮をしていたように見えます。


ーー以上ーー

*1:ウインナーはオーストリアの首都であるウィーンの形容詞形ですが、このことを意識している日本人は稀だと思います。

*2:「戦う!書店ガール」(フジテレビ)は超低視聴率であったために、黒歴史と見なされているようです。このため言及を避けました。

*3:補足するならば彼女には、幼児と同じ感覚で、お尻とか「うんち」を好む傾向もあります。