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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

ど真ん中に3球を投げて楽曲の力とアイドル力で挑んだ指原P(「=Love」(愛称:イコラブ)のデビューシングル)[指原莉乃プロデュース、代アニPresents]

twitterを眺めていると、指原莉乃プロデュースする女性アイドルグループ「=Love(愛称:イコラブ)は、アイドルヲタク界隈での一部ではイコラブ沼と恐れられているらしいことが分かります。一旦、入ると抜けせないという意味なのだろうと思います。

また、グループ名と同じデビュー曲(指原莉乃[作詞]が提供、9月6日発売)のMVを、あえて観ないようにしている人もいるようです。観てしまうハマってしまう部類の曲だと、アイドルファンとしての危機管理能力が作動するのかもしれません。

私は好きなっても何も問題がないようにに追うのですが、アイドルヲタクのあり方としては違うのかもしれません。


このように書くと、魔性の曲のように勘違いしてしまうかもしれませんが、実はその正反対です。むしろ、あまりにも眩すぎて、たじろいてしまうけれど、一旦、観てしまうと目が離せなくなる宝物に似ていると思います(ワザと大げさな表現)。

そんな表現を仮に思いついてしまった人がいたとすると、聞いた人の多くは、大げさだなぁと感じると思います。そういう反応を得た際における心情の表現も「=Love」の歌詞は備えています。「きみとぼくが運命なんて、笑われるとわかっている」です。

この曲は理想の人に出会えた人の喜びを表しています。それ同時に、理想のアイドルに出逢えたアイドルヲタクも含意しているようです。未だ現役のアイドルヲタクである指原莉乃らしい曲のモチーフです。


以下、グループ名はイコラブと記することによって表題曲と区別します。

途中になりますが説明しておくと、「=LOVE」は指原莉乃をプロデューサーを迎えた代々木アニメーション学院(以下、代アニ)による声優アイドルプロジェクトです。メンバー(12人)は、アイドル活動と並行して声優業も行うとのことです。

彼女が担当するのはアイドル業に関するの方です。アイドルにのみに興味がある人にとっては、彼女が理想とする女性アイドルグループを作るためのスポンサーが代アニだと考えても、ほぼ間違えないと思います。


=Love」には印象的な「君」の3連打があります。これを含む1番における歌詞「きっと君だ君だ君だ、いくつか恋をしたけれど」と、「きっと君だ君だ君だ、遠回りしてごめんね」です。ハマってしまうと、この3連打が頭の中でヘビーローテションする人が少なくないようです。

2番は、「だけど君の君の、笑顔を見ると話せない」「だけど君の、君の、君の全てをただ知りたくて」となります。おそらく、初めてのデートにこぎつけたものの、好きすぎて、思うようにもいかないもどかしさを表していると思います。一番における「君だ」は、二番では一旦、「君の」に代わります。

間奏後は、「やっぱ君だ、君だ、君だ、過去最上キュンの衝撃」となります。「過去最上キュンの衝撃」という言葉に出会った時に、もうイコラブ沼からは抜け出せないと諦めた人がいるのかもしれません。

「過去最上キュンの衝撃」は若い女性でなければ、歌詞に組み込めない言葉だと思います。年配の作詞家でも、もしかしたらば若者言葉のリサーチの結果、思いつくかもしれません。でも、実際に歌詞に組み込むことには、たじろいでしまうと思います。


さて、この記事のタイトルは「ど真ん中に3球を投げて楽曲の力とアイドル力で挑む指原P」です。3球というのは野球で三振を取るのに必要なストライクの数であることはもちろんですが、表における3つの「3」を含意させました。

一番目は上で説明した、3つのフェーズで高まっていく気持ちを表す「君」の三連打です(表では2番目位)。二番目はここでは説明しませんが、表題曲だけでなくカップリング曲(「記憶のどこかで」、「スタート!」)を含む3曲が、いずれも優れていることです(表では1番目)。

そして最後は、「=LOVE」では作曲者(指原莉乃)だけでなく、作曲者(渡辺尚)も編曲者(古川貴浩)も大いに実力を発揮していることです。このことについてはは、ブログ記事の最後において記載します。


それでは、イコラブが「ど真ん中」ということは何かというと、指原莉乃が説明した、秋元康がプロヂュースした最近のグループ(AKB48グループ、坂道シリーズ)との違いによって分かると思います。

ーー改めて「=LOVE」はどんなアイドルですか?
指原:あえて普通を選びました。なぜかというと、AKB48グループは常に挑戦して、プロレスの興行を成功させ、総選挙、じゃんけん大会と、普通のアイドルがしないことをしてきたし、
乃木坂46は清楚系欅坂46はアーティスト系の楽曲が多いという中で、
逆に普通のアイドルが今いないんじゃないかと思いまして。
私自身、アイドルが好きなので、"ザ・アイドル"がいないと思って、衣装もあえて普通のアイドルチックにしてみました。

SNSの使い方も徹底指導、"気をつけるべき媒体"は東スポ!? 指原莉乃流アイドルのプロデュース術 | Abema TIMES

「普通」という言葉は、奇をてらうことをせずに、アイドルグループとしてのスタンダードなイメージを想起させるようなグループを作るということを意味しています。「普通」とは正統派という意味に近く、平凡だという意味ではありません。

野球ならば、投手が真ん中に真っ直ぐを3球投げて、球威を勝負することに該当すると思います。最近の野球については余り見る機会がないので分かりませんが、新人投手ならば思い切った決意だと思います。


秋元康AKB48グループのプロモーションにおいて、奇をてらうこと、そして無用にメンバーを競わせることを多用しました。その典型的なものが異端とも言える「AKB48選抜総選挙」です。

この彼のプロモーションを手法は、最初のころは効果的でした。特に、選抜総選挙という言葉は一時は面白がられ、他の分野でも使われる言葉になりました。でも、この手法は、多くの人が刺激に慣れてしまうと効力を少なくなってしまい、注目を得る度合いが減ったようです。

彼には、AKB48メンバーを際にも普通ではない”こだわり”があったようです。これは、クラスで3番目にかわいい女の子を集めたという言葉に現れています。

そして、センターには、センターにはなりたくなかったらしい前田敦子を選びました。彼は、成長過程を魅せることもエンタメと捉えているからです。でも、彼が提供するものは、無理に作り出したエンタメのように私には思えます。


これに対して指原莉乃は、アイドルグループを作るための常道にしたがってます。アイドルのプロヂュースを元は放送作家である秋元康は違って、彼女はアイドルであると同時にアイドルファンであるので、奇をてらう必要はないのです。

彼女は、アイドルグループに必要だという観点において、メンバーを選びました。その際には、過去のタレント経験を問いませんでした。つまり、秋元康を含む男性が好みがちな、アイドルとしての無垢さをアピールポイントには設定しなかったのです。

そして、センターには、彼女がセンター向きであると考える髙松瞳を選びました。TIFにおける初公演では、初々しさはありますが、危なげさはなかったようです。


イコラブと坂道シリーズ(乃木坂46欅坂46)の違いは、楽曲の趣ががかなり違うということです。指原莉乃がイコラブに提供している曲がアイドル的な曲であるのに対して、秋元康が坂道グループに提供している曲はそうではないからです。坂道シリーズを指原莉乃は上の説明では、「乃木坂46は清楚系、欅坂46はアーティスト系の楽曲が多い」と表現しています。

曲をイメージを明暗の観点において分類するならば、欅坂46の曲は「暗」だと思います(悪い意味合いは込めていません)。そして、乃木坂46の曲も、度合いと傾向は違うものの「暗」だと思います。これに対して「=Love」の曲は眩いばかりの「明」です。


秋元康がアイドルらしい曲を供給しないことに関しては私は、彼が「…らしい」ことをしないという強迫観念にとらわれているようにも感じます。このあり方は、「予定調和を嫌う」という彼の言葉にも現れています。

「…らしい」を嫌う彼の嗜好は、彼の裁量が大きい場合には遺憾なく発揮されます。具体的には、奇をてらうプロモーションをしたAKB48グループです。

私は、彼は裁量を発揮できない場合の方が、成功するように感じています。強い存在に依頼された場合が該当します。分かりやすい具体例は、「川の流れのように」(美空ひばり)です。


イコラブに話を戻します。イコラブファンがどこからやってきたかは気になるところです。今のところはイコラブは、アイドルファン以外には、大きな知名度を得ているは思えないので、アイドルグループのファン、または、DDであるアイドルファンがほとんどであると思います。

どのアイドルグループのファンがイコラブに興味を持っているかというと、2つの群が大きな割合を占めていると思います。

1つの群は欅坂ファンです。これはtwitterへのツブヤキから推測するものです。

もう一つの群は、簡単に言うならば指原ファンです。詳しく説明すると、AKB48グループファンにおける現在ならびに過去における指原ファンに、AKB48グループには関心がない彼女のファン(女性が多いように見えます)を加えたものです。これは、私の今までの知見から推測したものです。


欅坂46ファンが多いことは、しなぽんさんが行ったアンケートも裏付けています。なお、このアンケート結果は、欅坂ファンの割合が少しだけ多めに出て傾向があるように思います。


人によっては指原莉乃AKB48グループの一員であることからAKB48グループのファンが多いと考える人がいるかもしれません。でもそれは、間違えです。

AKB48グループのファンは、秋元康が競争を煽るプロモーションを桃夭したために、推しメン以外には興味がない傾向があるからです。ましてや、イコラブのメンバーはAKB48グループのメンバーでもありません。

上記の意味における指原ファンを除くならば「さしはらSHOW」(NHKBS、09月16日)において「=Love」を初めて聴いた人がほどんどだと推測します。「さしはらSHOW」については後述します。


坂道シリーズにおいて欅坂46の方がイコラブに興味を持つ要因には、若いファンが乃木坂46よりも多いからだと思います。その層においては、初めて遭遇したアイドルが乃木坂46欅坂46である割合が少なくないと思います。

その層にとっては、「=Love」が新鮮だった可能性があります。明暗の観点においては、「=Love」は彼らが今までで遭遇した主な曲とは正反対だと思われるからです。

「明」の曲に免疫がない、または免疫が弱い場合には、眩いばかりに明るい「=Love」に、「過去最上キュンの衝撃」を受ける可能性がより大きくなると思います。


さて、「=Love」にハマる要因としては、上で説明した3つのフェーズのそれぞれにおいて現れる「君」の3回繰り返しがあると思います。この他にも曲調もあるのですが、音楽の素養がない私は今までは上手く説明できずにいました。

具体的には、2番の歌詞が終わってから転調がされるところから、次の歌詞である「きみとぼくが運命なんて笑われると分かっている」が始まるまでの間奏でした。公式MVにおいては3:19から3:41に該当します。


この部分については、上述の「さしはらSHOW」(NHKBS、09月16日 (土))の番組ブログの追伸において説明されていることを見つけました。ちなみに、「さしはらSHOW」とは「AKB48 SHOW」の枠において彼女のAKB48選抜総選挙1位のご褒美として企画されたものです。
http://www.nhk.or.jp/akb48show-blog/100/279811.html

=Love」はAKB48グループの曲ではないので通常の「AKB48 SHOW」では披露できる部類の曲ではありません。でも「さしはらSHOW」は指原莉乃が番組の考えに反しなけれは自由に使っていい空間です。彼女がプロヂュースした曲なので、NHK的には容認されたようです。

ブログの該当部分の前半は以下のものです。

(追伸)
=LOVE」間奏からの転調について。
ブログを書き終わってから「=LOVE」の2番が終わってからの部分、間奏からエンディングにかけての転調が気になって、気になって。ちょうど別件で仕事をしていた井上トモノリさん(「瀬戸内の声」「キスは待つしかないのでしょうか?」ほか作曲)と解明に取り組んだ結果、ものすごいアレンジが施されていたことがわかりました。
この曲のキーはB♭です。間奏では2つ上がってCになります。(2つ上げ!)なんですが、その時に一瞬Eに転調して流れを作ってます。その後がすごい。
(以下は、詳細になりますので、ここでは引用しません。)

この記載ついては、作曲者の渡辺尚さんがtwitterで反応し、さらに編曲者である古川貴浩さんが説明をしています。





イコラブは順調のようです。発売初週(2017年9月5日からの週)において約19000枚(オリコン)が売れたことは、賞賛に値するものだと思います。新人プロデューサーによる世間的に知られていないアイドルブループのデビュー曲であり、このメジャーデビューはTIFにおけるグループの初舞台から1ヶ月後のことだからです。なお、第2週にけるデイリーでも毎日、30位内に入りました。

残念なことは需要に供給が追いついていないことです。CDを売っている店の数と、その入荷数がそんなには多くないのです。

このため、何軒も店を回って、ようやく手に入れる人もいるようです。東京のような都会ではCDショップが多いので、入手できない人は少ないようです。しかしながら、東京のように恵まれているところは少ないです。

大人ならば、amazonなどでネットを通じて購入するのでしょうが、中高生においてはハードルが高いのだろうと思います。なお、イコラブのファンは分かり年代に多いようです。

CDショップの立場は分かります。同日発売の関ジャニ∞ポルノグラフィティ小沢健二SEKAI NO OWARIの曲については、ある程度は売れる見込みは期待ができるのですが、「=Love」については未知数だったからです。「=Love」の動向を見ていればある程度は売れてることは見込めたと思うのですが、多忙なので定形の判断をするところが大部分だったのだろうと思います。

このようなことは、業界に詳しい人は理解でき、その人達は事前にCDに予約をしたと思います。そして、そのことはCDショップにおける入荷に繋がったかもしれません。しかしながら、そのような理解は、CDショップでの扱い数が多いメジャーなアーティスト(AKB48グループや坂シリーズ)における供給を当たり前に思っている中高生には難しかったと思います。

そのようなことを考えると、事前予約を周知することは、180万以上のtwitterフォロワーを有するプロデューサーの責だったかもしれません。とはいえ、彼女は新人プロデューサーですから、全てを把握できているとは思えません。彼女をサポートする立場の人たちによる示唆が望ましかったように思います。


【当ブログにおける関連記事】
natuka-shinobu.hatenablog.com
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ーー以上ーー