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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

アイドルグループ「=Love」(愛称:イコラブ)の初めての舞台をネット配信を介して観ました。 [『あにてれ×=LOVE ステージプロジェクト「けものフレンズ」』]

アイドルグループ「=Love」(以降、イコラブ)の初めての舞台をネット配信を介して観ました。具体的には公演は、『あにてれ×=LOVE ステージプロジェクト「けものフレンズ」』であり、舞台が約90分、アフターライブが20分の構成でした。

公演はAiiA 2.5 Theater Tokyo(東京)にて合計6回行われました(2018年2月15-18日、土日は2公演)。この内、動画配信サービス「あにてれ」(テレビ東京系)で配信されたものは、最終日の夜公演でした。
aiia-theater.com

あにてれ」は、他のコンテンツを見ると、基本的にアニメの動画配信サービスのようです。それにもかかわらず、リアルタイムにおいてはアフターライブも併せて配信されたことはありがたかったです。

舞台は、現在も観ることができるコンテンツになっています。観るためには有料会員となる必要があります(月額:700円)が、私は何度もみていますので、十分にペイしています。
campaign.ani.tv



まず、アフターライブについて記載します。メンバーは、「けものフレンズ」における衣装から白い衣装に着替えて登場しました。これは、セカンドシングル「僕らの制服クリスマス」(2017年12月6日発売)に向けて作られた衣装です。

6公演におけるアフターライブで披露された曲は、デビューシングル「=Love」(2017年9月6日発売)とセカンドシングルに収録された計6曲から選ばれた4曲でした。配信された公演で披露されたものは、「僕らの制服クリスマス」、「記憶のどこかで」、「届いてLOVE YOU」、「=Love」でした。

公演の最後には3rdシングルの発売が5月16日であることが発表されました。曲は、プロデューサーの指原莉乃によって既に用意しているそうです。なお、彼女もこの公演を観客席で観ていたようです。


舞台は予想を遥かに超えて良かったです。芝居の経験がない者が、おそらく1ヶ月ほどの稽古だけのみでここまで達したとは驚きです。不可能なようなことを可能にした大きな要因には、イコラブメンバー12人における仲間意識あると思います。

脚本・演出は、川尻恵太が務めました。脚本は、この公演のために書かれたものです。イコラブは、この他に、スタッフとアンサンブルなどに恵まれたのだろうと思います。


脚本はこの舞台のために書かれたものです。原作であるアニメである「けものフレンズ」の設定と世界観において、新たに作った作品と言った方が分かりやすいと思います。

舞台に登場するのは、メンバー12人が演じるヒト化した動物(フレンズ)と、アンサンブル4人が演じるセルリアンです。「けものフレンズ」の設定によると、フレンズは全て雌(以下、女性として扱います)のようです。セルリアンは、簡単に言えば、フレンズたちを食べようとする天敵のようです。

フレンズは未確認種であるツチノコ齊藤なぎさ)以外は、ほぼ絶滅種のようであり、その衣装はスカートのようなものでした。なお、メンバーは全て別種のフレンズを演じました。


ツチノコは衣装の雰囲気からして、他のフレンズとはかなり違いました。それを表すためか、演じた齊藤なぎさは青いカラーコンタクトをしていました。ツチノコは、他のフレンズとは少し違う設定なのかもしれません。そのツチノコ齊藤なぎさは上手く演じたと思います。

ツチノコは「けものフレンズ」を知らない人が観たならば、ほとんどの人が男の子だと見なすと思います。事実、齊藤なぎさはハスキーな声を活かして、男の子のような声を作ってました。なお、男の子と見なしても、今回の舞台では何も支障がありません。

齊藤なぎさを含めたキャストを以下に示します。

=LOVE
リョコウバト:大谷映美里、オーストラリアデビル:大場花菜ニホンカワウソ音嶋莉沙
アリゾナジャガー齋藤樹愛羅ツチノコ齊藤なぎさ、シヴァテリウム:佐々木舞香
ケープライオン:佐竹のん乃ニホンオオカミ:髙松瞳、オオウミガラス 瀧脇笙古
オーロックス:野口衣織、ディアトリマ:諸橋沙夏、ダイアウルフ:山本杏奈(50音順)
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【アンサンブル】:清水彩、甚古萌、馬場莉乃、原彩弓

ストーリーは、ジャパリパークにおける12人のフレンズが劇団「劇団夢見る仲間たち」を作って公演をするまでを描いています。と言っても、公演名が「眠れる森の桃太郎と鶴の恩返し…」であることから分かるように、その内容自体は大きな意味を持ちません。

ストーリーの世界観は、全体的としてイコラブにおける“ほのぼのさ”を彷彿させます。また、メンバーの特徴にも発想を得ているように思いました。メンバーには臭覚での識別が得意である齊藤なぎさや、大食いキャラの佐竹のん乃がいるからです。ただ、違うメンバーが演じるフレンズ(ニホンオオカミ、オーストラリアデビル)の属性になっていますので、偶然なのかもしれません。

イコラブにおけて私が感じる“ほのぼのさ”は、メンバーは切磋琢磨するものの無意味な競争がなく、それぞれの個性が活かされているところから起因していると思います。このことが、どんなフレンズもそれぞれの良さがあり、足りないところは他のフレンズが補えば良いという、劇中歌にもある世界観と一致しています。

このような世界観は、分かりやすく説明するならば秋元康によるアイドルプロデュースとは正反対です。彼のプロデュースにおいては、プロモーションのためにメンバーが無為に競うことを強いられることがあります。また、曲の割り振りもメンバーの特性でなく、主に序列に準じています。


舞台ではほぼ均等にフレンズが役割を果たしていると思います。その中で主役と準主役を探すならば、冒頭で登場するニホンオオカミ(髙松瞳)とツチノコだと思います。

ニホンオオカミは他のブレンズに対する関心が強く、少し煩いキャラです。これは実際の髙松瞳に似ていると思います。

これに対して、ツチノコは他のフレンズと自らは関わりを持とうとしません。ただ、これは上手く行かなかった場合に傷つくことが怖いからだということが、だんだんと分かってきます。

実際の齊藤なぎさは表面上はツチノコとかなり違うように見えます。彼女は、誰にでも“大好き”と言う傾向があるからです*1。しかしながら、ツチノコは彼女の本質のヒトカケラを表しているようにも感じました。

劇団を作ることにしたフレンズ達はニホンカワウソ音嶋莉沙)が営む宿に集います。しかしながら、誰も芝居について分かっていないので埒が明きません。そこに、リョコウバト(大谷映美里)とアリゾナジャガー齋藤樹愛羅)が、芝居経験者であるディアトリマ(諸橋沙夏)とダイアウルフ(山本杏奈)を、それぞれ連れてきます。

ところが、ディアトリマとダイアウルフは以前は仲間であったようですが、路線の違いによって現在は疎遠になっていたようです。具体的には、ディアトリマは芝居がおいて歌を重視するのに対して、ダイアウルフ(山本杏奈)は芝居には歌は必要がないと考えています。

この舞台では、数曲の劇中歌が自然な形で織り込まれています。その際に、メンバーが歌が上手いことが活きています。その意味では基本的にはディアトリマ的なのだと思います。しかしながら、なんでそこで歌を歌うんだと感じるようなミュージカルのような挿入ではないので、若干はダイアウルフ的でもあると思います。

歌は動きながらなのですが、イコラブにおいてダンスをしながら歌っているメンバーには、本業が女優/声優の場合よりも難しくは感じなかったと思います。ちなみに、イコラブの際よりも、歌の上手さが分かり易かったです。

メンバーの中でも特に歌が上手いのは、諸橋沙夏野口衣織(オーロックス役)です。セカンドシングルにおいては、センターを務めた髙松瞳の次に、この二人のソロパートとが多いです。上にも書きましたように、イコラブはメンバーの長所を活かすグループだからです。

より詳細には、野口衣織の方が歌割が大きく、公式MVでも注目を浴び易いようになっていました。このため、バランスを撮るためにも、諸橋沙夏がダイアウルフに起用されたことは良かったと思います。

それから、最近は諸橋沙夏がイコラブにおいてMCをする機会が減りました。これは山本杏奈がリーダーに任じられたことが関係しています。この意味でも、諸橋沙夏のディアトリマへの起用は良かったです。


上で触れたリョコウバトは、帰巣本能が時々現れて帰りたくなってしまうキャラです。その奥様的言葉からフレンズの中では年長組なのだろうと思います。最年少のフレンズはアリゾナジャガー齋藤樹愛羅)だと思います。イコラブにおいて最年少であって、可愛がられている彼女のあり方から発想を得たキャラなのだと思います。

キャラと言えば、イコラブの中でそれ分かりにくいメンバーは音嶋莉沙です。ところが、彼女が演じたニホンカワウソを観て、そういればこんなふうな特徴があるのだなぁと実感しました。彼女は良い役をもらったと思います。


長くなってしまうので、他の個々のフレンズについては記載ぜずに、衣装についてのみふれます。

全体的に観ると、衣装はかなり良かったと思います。よりメンバーが可愛く見えるように十分に気が配られていると思いました。メンバーの良さを示すことが、この公演の目的の1つだったのだろうと思います。

実は、この公演については、当初は少し懐疑的でした。採算のことはともあれ、作品としては上手くいくと思い始めたのは、開示された衣装を観たことがキッカケでした。


採算的には厳しい可能性があるという推測は、同じくAiiA 2.5 Theater Tokyoで去年の10月に行われた公演(土[2]、日[1]、全3公演)との比較に基づくものです。なお、私は土曜日の昼公演に行ったのですが、後方には若干の空席がありました。

今回の公演のチケットの本体(諸経費を含まず)は6800円であり、去年の公演(3000円)の倍以上でした。そして、公演数も2倍になり、しかも平日に2公演ありました。また、当初はアフターライブの予定はありませんでした。これだけ情報を得ていれば、去年の10月に比べてファンが増えているとはいえ、興行的に懐疑的な人がいても不思議ではなかったと思います。

私は採算レベルを超えるためにはアフターライブが必要だと思っていました。これは、アイドルファンは舞台に関心を持つ割合が少ないことと、イコラブとっては初めての舞台だったからです。そして、未知数である舞台に対して、諸経費を含めると7千円を超えるチケット代をたじろがずに払うことできることができる年代のファンの割合がイコラブには多くないです。私は、主催者において読み違いがあったように思っていました。

もちろん、「けものフレンズ」ファンで興味を持つ人も予想されました。でも、1月には声優版「けものフレンズ」が同劇場で12公演あったために、もうお腹いっぱいの人もいたと思いました。


チケットはファンクラブに対する先行発売を経て2月3日に一般発売が始まりました。この際にはアフターミニライブが決定したという情報も加わりました。先行発売の売れ行きを観て、打開策を講じただろうと思います。

これはかなり効果的だったと思いますが、採算レベルを超えていなかった可能性もあります。

潮目が変わったのは初日の木曜日だと思います。この日の昼前に指原莉乃が推奨するtweetをし、ゲネプロにおいて高評価を得て、公演後には観に来てくれた声優版「けものフレンズ」の出演者が好意的なtweetをしてくれました。興行的に最も苦しいと思われたのは二日目の金曜日でしたから、良いタイミングだったと思います。

指原莉乃のtweetは、今回に公演に行くことについての判断を保留にしていた人に大きな効果を及ぼした可能性があると思います。舞台が期待できることだけでなく、アフターライブがあり、そこでは撮影が可能(制限あり)であることが明示的に記されていたからです。ちなみに彼女のtweetのフォロワーのある程度を占める指原ファンは、若くはない男性と若い女性が多いです。そして、前者は7千円となるチケット代にたじろがない年齢層です。

リーチが広くて影響力が大きい指原莉乃による推奨tweetが、もっと早くからあった方が良かった思う人もいるかもしれません。しかしながら彼女は、信頼している人たちの評価を聞いてから、推奨tweetをしたのだと思います*2


イコラブは7月に、同じくAiiA 2.5 Theater Tokyoにおいて舞台が決まっているようです。舞台の良し悪しは脚本に大きく依存するのでどうなるかは分かりませんが、今回のことから、イコラブの舞台には期待できることは分かりました。

彼女たちは今回の成功によって自信を持ったでしょうし、7月までにはさらなる成長をすると思います。また、程度は分かりませんが業界における評価も得たと思います。このため、公演数が今回と同じ程度ならば興行的に成功する可能性の方が高いと思います。

アフターライブがあるのならば、観に行くことを検討したいと思います。


ーー以上ーー

*1:指原莉乃は、齊藤なぎさのこの特徴を上手くプロモーションに使っています。

*2:この推奨tweet前に彼女が行って私の記憶に残っているものは、2月3日の朝に行った「イコラブの舞台…😃 カメコさん準備お願いします!(匂わせ)」というtweetです。これは、舞台の内容を知らなくてもできる部類のtweetです。