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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

どこでも、どのようにも航行できるイコラブ号[=LOVEの4thシングルc/w曲『今、この船に乗れ!』] ~~棲み分けが必要な秋元康プロデュースグループとの違い~~

今回は、女性アイドルグループ(以降、イコラブ)の4thシングル『Want you!Want you!』(2018年10月17日発売)c/w曲『今、この船に乗れ!』から話を展開します。

この曲のMVについては、既に以下のブログ記事を書きました。この記事の最後に記した2つのオマケ的記載の延長線上に、今回のブログ記事はあるとも言えます。

natuka-shinobu.hatenablog.com


『今、この船に乗れ!』はイコラブ界隈では、船の航海を模して、イコラブのプロデューサー(指原莉乃)からのメンバーへのメッセージを伝えているとされています。模し方は、イコラブ号の船長が指原莉乃であり、メンバー(MVでは水兵を模した衣装を着用)がクルーである設定を考えると分かりやすいです。メッセージは直截ではなく、ダブルミーニングの一つとして伝られていますので、イコラブについて知らない人も違和感なく楽しめる曲になっています。

なお、様々な想像がもたらすことが良い曲の特徴とも言えます。例えば、この曲に9月22日に解散したPASSPO☆に対するオマージュが含まれていると考えることも可能です。指原莉乃PASSPO☆の解散コンサートに行って、花も出しているのですから…。ちなみにPASSPO☆用語では、ライブをフライト、解散を着陸と呼ぶようです。


歌詞で描かれている状況は、デビューシングル『=LOVE』の発売(2017年9月6日)から1年を経たイコラブが新たな段階に旅立つところだと考えると分かりやすいです。例えば、1年間は東京湾という波が穏やかな内海において航行していたイコラブ号が、いよいよ波の荒い外海へも航行すると思い浮かべればよいと思います。

歌詞にはメッセージが、「ここから先はきっと荒波さ。でも不思議、胸は何故、高鳴るんだ」や、「今はこの船に身を任せるんだ。ねぇ、僕は君を後悔させない」のような言葉において数多く含まれています。

私が小笠原航路(東京竹芝<=>父島)の船に乗船した際には、帰路において外海から東京湾に入ると、何らかの制約のためか運航速度は緩やかになりました。そのような制約のあるかもしれない内海よりは外海の方が、イコラブ号は本領を発揮できるかもしれません。


10月24日(水)には、この水兵風衣装を着たメンバーの内の3人(瀧脇笙古、髙松瞳、山本杏奈)が、FM横浜の「Tresen」(月~金、15:00〜19:00)に生出演しました(番組DJ:植松哲平、水曜日担当:小松美咲)。番組では『Want you!Want you!』の他に、『今、この船に乗れ!』もオンエアーされました。

この3人が出演したことより、イコラブ号の母校は横浜港ではないかと想像する人もいると思います。何故ならば、髙松瞳、山本杏奈はこの曲のWセンターであり、瀧脇笙古を意味する“料理長”という言葉が歌詞の冒頭に現れるからです。しかも、瀧脇笙古は横浜出身です。

該当する歌詞は、「長所しか見つからないじゃん、料理長のスペシャルカレー、インスタ映えピンクの船さ、分かんないの?センスないね。」です。解説するならば瀧脇笙古は、女性アイドルの代表的イベントであるTIF2018に向けた「クックアイドルNo.1決定戦」(Cookpad)において、「疲労回復キーマカレー丼」という考案レシピで優勝しており、このキーマカレー丼は開催中にケータリングカーで販売されました。なお、植松哲平がカレーを作ることが得意なことも相まって、番組での会話は盛り上がりました。

さて、今まではイコラブ号を普通の船のように記してきました。でも、歌詞を読むと飛べることが分かります。

もっと飛べ!もっと飛べ!あの太陽を掴むんだ。
(少し略)
高く飛べ!高く飛べ!眩しい世界へ。

当然のことながら、普通の船は空を飛べませんし、飛べたとしても太陽に近づくと燃えてしまうと思います。このことから、何も固定観念や先入観を持たずに曲を聴くならば、イコラブ号は想像上のものであることが分かります。


さて、『今、この船に乗れ!』という曲名により、この曲がSTU48の曲であると勘違いした48系のファンががいるようです。

一応説明しておくと、秋元康プロデュースのこのグループは、船上劇場を特徴する48系グループとして2017年夏に出航すると2016年10月に発表されました。しかしながら、いまだに船ができたという話は伝わってきていません。とはいえ、既にオーディションによって決定したメンバーは活動していましたので、2018年1月には船なしで「暗闇」という曲でCDデビューしました。

なお、指原莉乃STU48の劇場支配人(W支配人)を2017年11月25日まで務めています(就任発表:2017年2月22日、就任日:不明)。多忙な彼女ですから、船が予定通り夏に出航することを前提に、立ち上がりが終わるまでという限定で引き受けたのだと思います。でも、船は現在もできていませんので、辞任は妥当な判断だったと思います。

それから、STU48は本来ならば出場規定を満たさないTIF2017に出演しています。これは、TIF2017のチェアマンが指原莉乃であることで、特別に配慮されたのだろうと思います。このことと広告塔としての役割だけでも、指原莉乃は劇場支配人としてSTU48に十分に役に立ったと思います。

それだけではなく、『今、この船に乗れ!』が権利侵害のように感じて批判をする人もいたようです。タイトルに“船”という単語が入っているからです。とはいえ、ノイジー・マイノリティー(声高な少数派)による強い主張であるために、または、少数派の普通の主張がまとめサイトの記事なって増幅されたのか、小さなツブヤキがtwiter拡散されたために、私のところに届いたのかもしれません。

権利侵害と捉えることは、あまりにも過剰な反応であると感じる方もいると思います。でも、秋元康がプロデュースするグループの特殊性を知ると、なるほどなぁと納得するかもしれません。


秋元康プロデュースグループは多いので、棲み分けが行われているようです。分かりやすいのは48系グループです。AKB48以外の姉妹グループの拠点の周辺が、その領地のように捉えられているようだからです。

拠点は、SKE48が名古屋、NMB48が大阪、HKT48が福岡、NGT48が新潟、STU48が広島です。領地は例えば、NMB48が関西、HKT48が九州、STU48は瀬戸内7県です。兵庫県はこのような捉え方によると、NMB48STU48の両方の領地となります。実際には、県の東部がどちらかというとNMB48の領地であり、西部がどちらかというとSTU48の領地なのかもしれません。同様なことが、大阪と名古屋の中間に位置する三重県にも当てはまるかもしれません。

AKB48と同じように拠点が東京である46系は、曲調によって棲み分けされているようです。私は何となくは把握しているのですが、46系については詳しくないために間違える可能性がありますので、具体的に述べるのは控えます。


以上のことを把握しているならば、妥当であるかは別にして、『今、この船に乗れ!』というタイトルにおける“船”という単語を権利侵害のように感じる原因を察することができると思います。秋元康プロデュースグループにおける縄張り意識が過剰になって単語にも拡大適用されて、それが秋元康プロデューサーグループ以外に対しても発動されたということなのだろうと思います。

秋元康プロデュースグループ以外も発動されたことは、外部のことを知らないためかもしれません。48系ファンの社会はAKB村と自虐されることがありますので例えますと、村に伝承された掟への侵害が、他の村で起きても問題視することと同じだと思います。

それでは何故、このように外の世界には関心が少ないAKB村の住人が『今、この船に乗れ!』のことを知ったかというと、イコラブのプロデューサーである指原莉乃HKT48の劇場支配人/メンバーだからだと思います。でも、知っているといっても十分に把握している人は少ないようです。


48系ファンにおいては例えば、以下の2つの事実を共に知っている人は案外少ないかもしれません。なお、批判をする傾向がある人は、シッカリと事実を把握することよりも、批判をすること自体に関心があることが多いように感じます。

1つ目の事実は、イコラブの曲は指原莉乃が作詞していることです。しかしながら、AKB村では秋元康が作詞していると思い込んでいる人がいるようです。このために、『今、この船に乗れ!』は元々はSTU48に作られた曲がイコラブに回されたと思った人がいるようです。

歌詞に関心があるならばほとんどの人は、イコラブ曲は還暦の男性に作詞するには難しいことが分かると思います。もしかしたらば曲への関心が、CDに同封される握手券よりもかなり低い人が稀でないのかもしれません。

作詞者の違いは、歌詞が最も響く層に現れています。イコラブの場合は、若い女性です。この結果、秋元康プロデュースグループのファンがイコラブのイベントに参加すると、若い女性が多いと驚くようです。なお、イコラブに若い女性ファンが多いことを示す傍証的なデータを、以下のブログ記事に記載しています。

natuka-shinobu.hatenablog.com

もう1つの事実とは、イコラブのファンには48系由来よりも46系由来ファンの方が多いということです。いい加減に言って、48系由来が2割であり、46系由来が6割という感じかもしれません。実は、3rdシングル『手遅れcaution』について欅坂46のパクリだと騒いだ人*1には、46系由来ファンがそうではないと対処していました。

ついでに記しておくと欅坂46ファンの一部(おそらくごく少数)は、他グループの曲に対してパクリだと騒ぐことが稀ではないようです。このことには、欅坂46のファンには若い年代が多いために、欅坂46の曲以外で知ってる曲が少ないことが影響しているのかもしれません。


『今、この船に乗れ!』含まれる“船”に対する48系ファンの一部の過剰反応に関して述べてきましたが、サイレントマジョリティーは冷静で穏健なのだろうと思います。中でもSTU48ファンには、この曲に関するイコラブとコラボを望む人もいるようです。

コラボについてはともかく、STU48のライブにおいて『今、この船に乗れ!』が歌われる可能性はあるかもしれません。イコラブのライブにおいては、秋元康プロデュース曲が歌われることがありますので、問題はないはずです。


このブログ記事のタイトルに含まれる「どこでも、どのようにも航行できるイコラブ号 ~~棲み分けが必要な秋元康プロデュースグループとの違い~~」に立ち戻ります。これは、指原莉乃はどんな曲でもプロデュースでき、その様々な曲をイコラブは歌えるということです。

これが、棲み分けが存在する秋元康プロデュースグループとの大きな違いです。もちろん、秋元康プロデュースグループが他のアイドルグループと違って特異であるだけのことです。


様々といっても、イコラブ曲はかなり様々です。例えば、表題曲に限ると振れ幅が大きいことが分かります。以下では、4thまでの表題曲を振り返ってみます。

1stシングル『=LOVE』と2ndシングル『僕らの制服クリスマス』は、共に王道的アイドルソングです。違いは、『=LOVE』がイコラブの紹介も兼ねた曲であるのに対して、『僕らの制服クリスマス』はクリスマスをテーマにしていることです。

 

これらとは打って変わって3rdシングル『手遅れcaution』の曲調は、ダークで不穏な雰囲気も漂わせています。4thシングル『Want you!Want you!』では再び、王道的なアイドルソングに戻ります。でも、モノトーン的な1stや2ndとは違って、popでキュートで可愛いキラキラ感があるカラフルな曲です。

 

c/w曲もバラエティーに富みます。例えば、2ndの『ようこそ!イコラブ沼』は、ビックバンド調の曲であり、3rdの『樹愛羅、助けに来たぞ』(作曲:前山田健一)はヒャダイン的戦隊モノ調です。
 

このようにイコラブ曲は見かけは様々なのですが、共通性があります。指原莉乃がプロデュースした曲の歌詞には、彼女の言葉の巧みさが際立っており、(『今、この船に乗れ!』では航海を模したメンバーへのメッセージであった)ダブルミーニングがしばしば使われます。このために歌詞は、ファン以外の人には違和感を感じさせずに、ファンをズンとさせます。

そのような特徴がある歌詞はメンバーに、ソロパートの場合には声、少数メンバーのパートの場合には声の組み合わせを考慮して、歌割りされます。そして、メンバーの歌声を乗せる曲には、指原莉乃の好みの編曲が施されています。


指原莉乃プロデュース曲の表層だけを見ている人の中には、イコラブの路線がまだ定まっていないと捉える人がいるようです。しかしながら、ファンは、イコラブの曲に他のアーティストの曲とは際立った特徴を感じるようです。

ファン以外がそれを理解できることに至ると、イコラブ沼にハマる可能性が高くなるようです。でも、沼にハマると言っても、白濁した温泉湯が満たされているためにやや不透明な足湯から、居心地が良いので出たくなることに近いので、危険性はありません。


指原莉乃は、これからも様々の曲をイコラブに提供すると思います。そして、その度ごとに、異なる部類の人がイコラブを発見することになると推測します。もちろん、その見かけの変化が故に、去っていくファンもいると思いますが、精錬化も起きると思います。そして、今はまだ完全には融合していない多系統由来のイコラブファンにおいて、確立したアイデンティティーが形成されていくことを加速させるのではないかと思います。


ーー以上ーー

*1:原因は、この曲のMVをイコラブに詳しくない外部の人が観ると、ショートカットのメンバーがセンターのように見えることが多いからです。“平手もどき”という言葉が使われたことから、何に対して権利意識が働いたかは分かると思います。