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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

映像作品的でない「虹の素」(=LOVE)のMVに喝采[5thシングル「探せ ダイヤモンドリリー」c/w曲] #イコラブ

イコラブ(正式名は=LOVE)の5thシングル「探せ ダイヤモンドリリー」(2019年4月24日発売)のc/w曲である「虹の素」のMV(左下のMV)が公開されました(2019年5月11日)。この曲はイコラブとしては初めてのユニット曲(佐々木舞香野口衣織、50音順)です。

これで5thのc/w曲では「いらない ツインテール」のMV(右下)との両方が提供されたことになります。

プロデューサー:指原莉乃
作詞:指原莉乃
作曲:増谷賢
編曲:渡辺和紀
MV監督:三石直和
歌唱:佐々木舞香野口衣織

MVでは、二人が演じる女性の高校時代における屋上の場面と、大人になってから街(おそらく渋谷)で偶然に出会う場面が交互に映されます。

後者の場面では、野口衣織の髪型と佐々木舞香が纏う緑の服が印象的です。衣装とメイクは、今までと同様にオサレカンパニーが担当していると思われます。

曲が私の好みであることは分かっていました。冒頭の“眩しい空が苦手なんだ”には撃ち抜かれそうなところがあります。それがMVによって更に染み入るようになりました。

このMVは想像の素を提供して、私ならば、以下に紫の字で記したことを思い浮かべることを阻害しないものです。


不登校になり、代わりの塾にはしっかりと通っていた指原莉乃。塾が始まるのは早くても3時頃でしょうか。彼女の出身は、県都とはいえ九州の瀬戸内海に面する県です。東京のような大都会は違い、中学生が日の高い時間に外を歩くことは稀です。

彼女が人の関係が濃密である生まれ故郷から、今までの自分のこと知らない場所を求めて選んだのがAKB48。そして、手元を離れても外の世界に出るほうが良いとその道を認めた両親。

11年後の彼女がプロデュースしているのがイコラブです。この歌でも今までと同じように作詞し、楽曲のトータルプロデュースをしています。おそらく、野口衣織の髪型と佐々木舞香の服も、彼女の要望に応じたものだと思います。

ちなみに緑は、AKB48メンバーとして初めて冠番組を持った2011年頃の彼女を表す色です。指原莉乃の代名詞であった緑のジャージとは違って佐々木舞香が纏う服はオシャレですが…。なお彼女のイメージカラーはいつの間にか黄色になり、卒業コンサート(2019年4月28日)ではその色のペンライトで客席が埋め尽くされました。


正直言うとMVには全く期待していませんでした。大変に申し訳ありませんが、監督が三石直和だからです。とはいえ彼は、2nd、3rd、5thシングル表題曲のMVを担当していますので、指原莉乃の信頼は厚いと思います。

彼は映像作品的MVが好きのようです。3つの表題曲MVの内の「手遅れcaution」(3rd表題曲)と「探せ ダイヤモンドリリー」(5th表題曲)が該当するからです。

映像作品的MVの良いところの一つは印象深いことです。でも、概して2つの問題点があります。

1つ目の問題は、MVの本来の目的を阻害することがあることです。MVの本来の目的は何度も聴いてもらうことです。しかしながら、大部分の映像作品的MVでは曲に該当しない部分が組み込まれることによって、尺が長くなります。「探せ ダイヤモンドリリー」のMVの長さは8分15秒です。

MVによっては聴くことを阻害する効果音が入ることがあります。「手遅れcaution」のMV(5分44秒)では、ガラスが割れる音が入っています。

2つ目の問題は、曲で表そうとしている世界感を、MVが表現している世界感がオーバーレイしてしまうことがあることです。監督の作ったストーリーを押し付けられてしまい、想像の翼が羽ばたくことを妨げることが稀ではありません。


5thシングルまでの表題曲MVの再生回数の推移を右の折れ線グラフに示します。

これを観ると、「手遅れcaution」のMV再生回数を、5ヶ月後に公開された4thシングル「Want you!Want you!」のMV再生回数が上回っていることが分かります。ちなみに4thのMV(監督:ZUMI)は、曲が提示するキュートでポップな世界観を上手く表しています。

「手遅れcaution」のMVに入っているガラスが割れる音は上記のように聴くことを阻害しています。同様に、1stシングル「=LOVE」のMV(監督:土屋隆俊)には、メンバーが振付師に叱責される場面が含まれています。このことが、その再生回数が「僕らの制服クリスマス」(2nd)のMV再生回数を下回っている要因の一つだとされています。

「探せ ダイヤモンドリリー」では通常版MV(3月25日公開)の他に、“ダンス&リップver”のMV(4月23日、4分56秒)があります。後者の公開が始まると、前者の再生は少なくなり、後者の再生数/日が勝っています。

「探せ ダイヤモンドリリー」のMVは「手遅れcaution」ほど世界観を押し付けることはないのですが、歌詞における主体が男性であるのに対して、地方の名門だと思われる女子校が舞台になっています。そして、ドラマ仕立であることが、メンバーの映り方の偏りをライブよりも際立たせています。

実はMVは、映像を観ずに曲だけを聴くこと多いと思います。通常版は初見の人を招き入れるには良いのですが、繰り返して聴く常連さんの大部分は“MV ダンス&リップver”を好むと推測します。


「虹の素」については、佐々木舞香野口衣織の歌唱を絶賛する熱いファンがいます。とても上手いですし、初めてのユニット曲を任したプロデューサーの期待に二人は十分応えたと思います。でも、絶賛するレベルかとうかは、他のペアが歌っていることを聴いたことがないので、客観視する傾向がある私としては判断が難しいです。聴いたことがあるのは、中国の人によるもの(ソロ)だけだからです。

さて、秋元康プロデュースグループのファンには縄張り意識があるようです。これは、多くのグループがあるために棲み分けの必要あることがもたらしていると推測します。このためか、かつてはHKT48がコンサートにおいて「47の素敵な街へ」が歌われたことに対してTeam8ファンの一部から批判が起き、最近では指原莉乃卒業コンサートおいて「君の名は希望」が歌われたことに乃木坂46ファンの一部から批判が起きたようです。

これに対して、イコラブは棲み分けが必要な世界の住人ではないので、他のグループ、またはそのメンバーが「虹の素」歌うことを、ファンは歓迎すると思います。身内のTV番組に呼ばれるよりは、外部の番組に呼ばれる方が実績としてカウントされることと同じです。


そう思っていたらば、イコラブの姉妹グループである≠MEの冨田菜々風と蟹沢萌子がこの曲をshowroomで歌っていました。環境が十分に整っていませんでしたが、二人が歌が上手いことは分かりましたので、≠MEが単独でライブをする時期が来たならば、この曲を歌ってほしいものです。

この曲は、一人で歌っても何も問題がないと思います。私としては、この曲は一人で(踊らずに)歌うことで、その良さがより分かるかもしれないと思っています。


【イコラブのシングル表題曲のMV】

#「=LOVE」(1st)と、「僕らの制服クリスマス」(2nd)

#「手遅れcaution」(3rd)と、「Want you!Want you!」(4th)

#「探せ ダイヤモンドリリー」(5th)の通常版と、“MV ダンス&リップver”


ーー以上ーー