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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

表題曲とc/w曲の中間の位置づけに見える「君の音だったんだ」(≠ME)と、この良曲における各メンバーのソロパート割合について[イコラブ6th c/w曲]

「君の音だったんだ」(≠ME)のMVが10月10日に公開されました。高校を舞台にした爽やかなこの曲は、≠ME(以降、ノイミー)にとって「≠ME」に続く2曲目のオリジナル曲です。

作詞と歌割りは今まで通り、プロデューサーの指原莉乃が担当しています。作曲・編曲はバグベア、振付はCRE8BOY、MV監督は松本花奈、衣装・ヘア・メイクはオサレカンパニーに依頼されています。このブログ記事では特に歌割りに注目します。

この曲は指原莉乃プロデュースとしては姉グループである=LOVE(以降、イコラブ)の6thシングル「ズルいよ ズルいね」(10月30日発売)にc/w曲として収録されます。

センターは引き続いて冨田菜々風が務めます。それほどは知られていない彼女の非公式愛称である“なんか”(菜々風[na-na-ka]から由来)が歌詞に現れるのに気が付くのが偶然か、仕組まれていることなのかは分かりません。2つのうちの1つを紹介すると。一番の最後で彼女が歌う“戸惑った なんかちょっとビビッとキてしまったんだ”です。



c/w曲ということで、今どきの曲とは違って最初にキャッチーなパートはなく、オーソドックスな展開です。「ズルいよ ズルいね」における“(ズルいよ)こんな気持ち二度とないでしょう…”のようなキャッチーな始まりはないということです。

このため、イコラブ/ノイミーにそれほど関心がない人は、最後まで聞かない場合には、この曲の良さが分かりにくいかもしれません。特に印象に残りやすいところは、この曲の歌詞を4つの部分に分割した場合の4つ目だからです。具体的には、冨田菜々風が歌う“ありがとう“に続く、“風なびく ふわり スカート 金ピカピカ トランペット”から始まるところです。

この部分までたどり着けば、ファンでなくてもこの曲が凄く良い曲だと分かる可能性があります。私はこの記事を書くまでにも何回も聞き、書くために20回以上聞いていますので、この曲の良さが分かり易いです。それなり以上に聞くイコラブ/ノイミーのファンの大部分にも分かり易いと思います。

「君の音だったんだ」の主人公はクラスのマドンナに憧れる男の子です。マドンナは吹奏楽部員であり、担当はすでにネタバレしているようにトランペットです。

ここまで聞けば、プロデューサーである指原莉乃について知っている人は、主人公がサッカー部員であると想像すると思います。何故ならば、彼女は中学校では吹奏楽部(担当:トロンボーン)であり、上京前は母親が好きな大分トリニータ(現在はJ1)の試合に、かなり連れていかれていたようだからです。

多忙を極める現在の彼女はサッカーの試合を観る機会はないようですが、大分トリニータのマスコットであるニータンとは仲が良いです。ちなみに、ニータンは彼女がセンターを務めた「恋するフォーチュンクッキー」(AKB48、2013年)のMVに出演していますし、彼女の卒業後に開催された「指原莉乃 11年ありがとう!大感謝祭」(5月28日、マリンメッセ福岡)にも九州のJチームのマスコットを引き連れて出演しています。


想像通りにMVでは、部活はサッカー部となっています。しかしながら、MVの主人公は冨田菜々風であって女性なので、部員でなくてマネージャーとなっています。冨田菜々風と共にマネージャーを演じるのは落合希来里です。

MVにおける話ですから、この学校のサッカー部には女子選手がいる設定でも良かったかもと思います。でも、他のノイミーメンバーを運動部を応援する生徒(チアガール、吹奏楽部など)に配して、試合をする運動部員だけでなく、応援する人も応援するような曲/MVの趣旨を示すためには、彼女がマネージャーとする設定がよかったのだろうと思います。ちなみに、サッカーと言えば彼女は、大迫勇也バイエルン)と同じ高校(鹿児島県)を卒業しています。学科は違ったとは思いますが…。


冨田菜々風は先輩部員が蹴り出したポールを拾いに行って、いつも気になっていた音がマドンナが吹くトランペットであることに気が付きます。冨田菜々風とマドンナを演じる鈴木瞳美がMVにおけるドラマの中心人物になります。冨田菜々風はジャージ姿が多いので、MVにおける華は鈴木瞳美となっています。彼女と共に吹奏楽部員を演じるイコラブメンバーは河口夏音、菅波美玲、永田詩央里です。トランペットの他の楽器は、(おそらく)エキストラさんが演じる他の生徒が担当しています。

チアガールに配されているのは、谷崎早耶、尾木波菜、櫻井もも、本田珠由記です(スタンドでの並び順)。この他、試合を応援する普通の生徒に配されているのは蟹沢萌子と川中子奈月心です。二人が作った応援団扇のようなものから、学校名が“野井美高校”であることが分かります。


「君の音だったんだ」でも「ズルいよ ズルいね」(イコラブ)と同じように全てのメンバーにソロパートがあります。歌詞の文字数の割合では全体の54.2%を占めます。ちなみに「ズルいよ ズルいね」では76.4%でした。

割合の算出の仕方は「≠ME」と「ズルいよ ズルいね」と同じなので、繰り返しません。説明は「≠ME」に関するブログ記事において記載しています。
http://natuka-shinobu.hatenablog.com/entry/2019/09/06/135046  #≠ME
http://natuka-shinobu.hatenablog.com/entry/2019/10/07/121057  #ズルいよ ズルいね

基にしたパート分けのデータは、目玉焼きさんのものです。留意しておいてほしいのは、ライブ映像のない現在においては、全ての歌詞に対するパート分けの特定が難しいことです。このため、不明とされている部分が12.3%ありました。
https://fascinated.hatenablog.com/entry/2019/10/12/202351


「君の音だったんだ」の「ズルいよ ズルいね」との違いは全員での歌唱が14.8%含まれていることです。ソロパートが半分以上を占めている曲における全員歌唱なので、かえって特別感を感じました。

この他は複数人での歌唱部分です(18.8%)。この中には、冨田菜々風と櫻井ももがハモるパートがあります。割合では3.8%だけなのですが、印象的深く感じる人が稀ではないようです。


ソロパートにおいて各メンバーが占める割合も示します。最も割合が多いのは冨田菜々風であり、23.7%でした。これに続くのが、蟹沢萌子(19.2%)と櫻井もも(15.7%)でした。

谷崎早耶は11.5%と4番手でしたが、重要なパートを任されています。例えば、一番の始まりでの2回の繰り返しにおける1回目の“もう倒れそうだ”が冨田菜々風に、2回目の“トランペットの”が彼女に割り振られています。なお、この構造は「≠ME」と同じです。


5番手と6番手である鈴木瞳美(10.6%)と落合希来里(8.0%)までには、複数のソロパートが割り振られています。ソロの割合では落合希来里の方が少ないのですが、歌唱力があるので、歌では印象に残ります。その1つが二番における“僕がヒーローになって守りたい”です。

1つのソロパートのみが割り振られている6人のソロパートの割合は、川中子奈月心(8.0%)以外はほぼ同じです。彼女には他の5人よりも少し長い“ずっとエールをくれる”が割り振られています。

他の5人の割合は1.9%(永田詩央里)から1.3%(尾木波菜)に渡っています。でも、表記の違いに起因しているので、本質的な違いはありません。ちなみに、5人の中では本田珠由記の“アルベジオ”が印象に残る人が多いようです。

具体的には、永田詩央里のパートである“カンタービレ”は“ー”を含むために6文字にカウントされています。これに対して、尾木波菜のパートである“響いてる”は2音となる“響”を含むために4文字にカウントされています


これまでの曲と同様に、この曲でも指原莉乃は一番と二番のパート割りを変えています。歌詞を4つの部分に分けて、それぞれをA1B1C1、A2B2C2、DD、C3C4E1と記載し、各部分におけるソロでの文字数を、各メンバーを色分けして横棒グラフに表します。

4つ部分のうちの最初の2つは一番(A1B1C1)と二番(A2B2C2)に対応し、両方ともにA、B、Cの3つのサブ部分からなります。Cが通常ではサビと呼ばれるものなのだろうと思います。

3つめのDDは一番と二番には存在しない新たなものであり、起承転結での“転”なのだろうと思います。

4つめは一番と二番に含まれるCが2度繰り返され、最後に新たなE1が加わります。

4つの部分の歌詞の割合は、順に28.0%、27.8%、15.6%、28.6%です。ソロパートの割合では25.0%、22.1%、21.2%、31.7%です。


4つの部分の全てにソロがあるのメンバーは蟹沢萌子だけです。

A1B1C1では、ソロの過半数である52.6%を冨田菜々風が担当します。このためか、彼女はA2B2C2ではお休みです。そして、櫻井ももと谷崎早耶は、それぞれ、A1B1C1とDDにおいてお休みがあります。

この3人がこの歌において重要な役割を果たしていることは次のことからも分かります。まず、A1B1C1の最後である“君の音だったんだ”を谷崎早耶が担当してA2B2C2につなぎます。次に、A2B2C2の最後である“飛んでいく どこだって”を櫻井ももが担当してDDにつなぎます。最後に、DDの最後である“ありがとう”を冨田菜々風が担当してC3C4E1につなぎます。タスキが最終的に渡されたC3C4E1では、3人を含む歌唱の精鋭が集結します。


集結と言えば、DDではソロパートが1つだけであるメンバーの内の5人が集結します。これはそれまでとは違う色彩を曲に与えます(横棒グラフにおける色彩にも現れています)。これは「≠ME」において1音のパートのみが与えられたメンバーに、より長いパートが与えられたものだと思います。

例外は鈴木瞳美と河口夏音です。鈴木瞳美は「≠ME」では1音パートだけでしたが、この曲のMVではマドンナ役であるために5番目に多くソロパートがあります。

河口夏音には「≠ME」ではソロパートの4%が割当てられていたのですが、このMVでは1つのソロパートに後退しました(ライブ映像が公開されることによって目玉焼きさんのデータにおける不明なパートが特定されると、増えるかもしれません。)。とはいえ、彼女は複数人パートで重用されていますので、著しい後退ではないと思います。


「君の音だったんだ」はイコラブCDのc/w曲の扱いなので、ノイミーにとっては表題曲とc/wの中間的な位置づけだと思います。このことはイコラブのc/w曲のMVが収録される版がないのに対して、「君の音だったんだ」のMVが収録される版があることにも現れています。

「君の音だったんだ」は唯一のノイミー曲であるので、センターはノイミーのセンターである冨田菜々風が担当しています。そして、c/w曲にありがちなように鈴木瞳美がマドンナとしてフィーチャーされています。

この曲において鈴木瞳美の歌を聞いて感じたことは、彼女はc/w曲のセンターは担えるレベルだとは思うのですが、残念ながら、冨田菜々風、蟹沢萌子、谷崎早耶、落合希来里とは認識可能な差があるということです。このことは、彼女と冨田菜々風が対応するサブ部分(AとC)を担うので、分かり易いです。

1つは、A1における“もう倒れそうだ”(冨田菜々風)とA2における“あぁ なんて言えば”(鈴木瞳美)です。そしてもう1つは、C1における“同じクラス マドンナ微笑む”(鈴木瞳美)とC3における“同じクラス マドンナ微笑む(冨田菜々風)とC4における“眩しすぎて言えなかったんだ”です。前述のようにC2における“僕がヒーローになって守りたい”は落合希来里が歌っています。

「君の音だったんだ」はc/w曲であり、MVにおけるヒロインが鈴木瞳美なので、ビジュアルが強く、ふわふわ出身で人気の彼女が歌割りにおいても重用されたのだろうと思います。しかしながら、ノイミーがCDデビューする際の表題曲においては音楽性がより重要視されるはずだと思います。このため、「≠ME」のように河口夏音の方が重用される可能性はあります。もちろん、鈴木瞳美の歌唱力が伸びれば彼女の可能性が高くなると思いますが、伸びしろは普通に考えれば、ノイミー以前では素人であった河口夏音の方があると推測されます。

もちろん、全員歌唱が減って、ソロパートの割合が増えるならば、どちらかを選ぶ必要はなくなります。



このブログ記事を終えるにあたって二つのことを書き加えておこうと思います。

1)MVでは、歌詞の最後である「君の音だったんだ 大好きだ」を冨田菜々風が歌った後に彼女が振り向き、譜面を前にしてトランペットを携える鈴木瞳美が冨田菜々風の方を観る場面に変わります( https://youtu.be/vHIbNZza5As?t=222)。でも、指原莉乃の希望は違っていたようです。彼女が気に入っているversionは彼女のtwitterにおいて動画として載っています(https://twitter.com/345__chan/status/1182251201997332481)。私はMVとしては現行の方が良いと思いますが、冨田菜々風の歌の良さを示すためには適した動画だと思います。。

2)今回の記事によって、指原莉乃が歌割りとMVのプロットを考えながら歌詞を書いていることが分かる人が増えるならば幸いです。イコラブ/ノイミーファンで歌詞に興味がある人には、歌が発表されるたびにどんな歌割りになるかを楽しみにしている人が少なくないようです。メンバーの容姿に引かれてファンになり、それ以上の関心を持つことに至らない人はやがて離れている可能性がありますが、歌割りに興味があるような人はファンとして定着する可能性が高いと思います。

ーー以上ーー