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人によっては「夏かし」と呼ばれているものです。

秋元康プロデュースとハロプロとのハイブリッドとも言われる指原莉乃プロデュースによる=LOVE(通称:イコラブ)[2019年のCD年間売上ランキング(オリコン/ビルボード)から始まる考察]

2019年のCD年間売上ランキングがオリコンビルボードによって発表されました。発表は両者ともに100位までです。
http://www.billboard-japan.com/charts/detail?a=sales_year&year=2019ビルボード
https://www.oricon.co.jp/confidence/special/54091/2/オリコン

1位は両チャート共に「サステナブル」(AKB48)であり、売上はその記載があるオリコンでは140万枚を超えました。100万枚を超えた曲は4曲でした。

当然のことながら両チャート共には大きな違いはありません。特に上位では顕著です。大きな違いは「NO WAY MAN」(2018年11月28日発売)がビルボードでは3位であるのに対して、オリコンではランクインしていないことです。

これは、このCDの発売日がビルボードでは今年の集計期間に入っているのに対して、オリコンでは去年の集計期間に入っていることに起因します。その結果、オリコン3位は、ビルボードでは4位である「Sing Out!」(乃木坂46)になっています。

女性アイドルグループの曲の上位は、名前に48がまたは46が付くグループ(以降では48系と46系)がグループが占めています。48系のトップ曲は上記AKB48曲であり、46系のトップ曲は上記乃木坂46曲です。両グループ共に大量のメンバーを擁する典型的な秋元康プロデュースのグループです(AKB48は100人以上、乃木坂46は43人)。


女性アイドルグープを、その最も上位の曲の順位によって、チャート別に順序付けて表にしました。年間順位も記してあります。

1番手はAKB48であり、年間順位はビルボードでは1~3位であり、オリコンでは1~2位です。2番手は欅坂46であり、年間順位はビルボードでは4~5位であり、オリコンでは3~4位です。

表での背景は、系統ごとに色分けしました。秋元康プロデュースグループでは48&46系は普通のオレンジ、それ以外は薄いオレンジです。そして、ハロプロは緑、韓流は青にしました。それ以外は無色です。

それ以外に該当するグループは、両チャートで11番手である=LOVE(以降ではイコラブ)と、ビルボードのみで17番手に入っているBiSHだけです。

面白いことは、=LOVE(以降、イコラブ)を境に上下で様相が異なっていることです。10番手以上はほとんどが48&46系(普通のオレンジ)であり、例外は韓流(青)の2グループです。12番手以下はほとんどがハロプロ(緑)であり、例外はラストアイドル(薄いオレンジ)とBiSH(無色)だけです。なお、ラストアイドル秋元康プロデュースですが、数グループの集合体であることが違います(当然、人数はかなり多く、50人弱です)。


指原莉乃がプロデュースして、作詞を担当するイコラブがこの位置にいることは面白いです。指原莉乃プロデュースを、秋元康プロデュースとハロプロ系のハイブリッドまたは“良いところ取り”と見る人もいるからです。“良いところ取り”とは悪いところは参考にしていないという意味です。

以下では、主にイコラブについて述べます。

秋元康がプロデュースする48&46系は、概して十分にメンバーにレッスンを施せないほどメンバーを抱える選抜制であり、口パクであることが批判されています。なお、48系は全てが選抜制であり、46系では乃木坂46が選抜制であることは把握していますが、その他の46系については分かりません。

48&46系とは対照的に指原莉乃プロデュースでは、イコラブの妹グループである≠ME(デビュー前)を含めて生歌であり、選抜制ではありません。その意味では、秋元康プロデュースをよく知る指原莉乃によるアンチテーゼと見なせるかもしれません。


指原莉乃プロデュースは、少し後に述べる2つの点において、“両陣営のハイブリッド/良いところ取り”と見なせますが、両陣営とも違うことがあります。

若い彼女には特に歌詞において現代の時代感覚があり、彼女による歌詞は若い年代、特に女性に響きます。これに対して、秋元康プロデュースグループは、男性向けの女性アイドルグループという意味では古典的であり、この象徴が48系における恋愛禁止令です。

ハロプロは時代を経て女性ファンが多くなり、女性ファンの年齢層がイコラブに比べると高いです。これは、AKB48が勢いがあった時代に、AKB48に流れた者において男性が多い結果だと推測します。男性、特に若い男性は女性アイドルに限ったことではありませんが、新しいものに惹かれがちなのに対して、女性はロイヤルである傾向の反映かもしれません。実はそのロイヤルなハロヲタの一人が指原莉乃です。

これに対して、イコラブは始めから女性アイドルグループとしては女性ファンが多いです。そして、その割合は増えています。

イベントなどでは女性が4割という数字をよく聞きますが、twitterで観測すると在宅ファンを含めると女性の方が多いように見えます。ここで在宅ファンは、いわゆる“在宅”だけでなく、親の許可や同伴がないとイベントに参加できない中高生(女性に多い)を含みます。イコラブには購買力がそれほどではない若いファンが多いです。

年齢層が高いことと共に、男性ファンが多いことも、購買力においてはプラスです。しかしながら、アイドルグループの異性ファンは同性ファンよりも問題を起こしやすいです。女性アイドルの場合はNGT48の件によって分かりますし、男性アイドルの場合でも過激なファンによる問題行動は時々報道されます。


イコラブCDはメンバーにレッスンを含めて十分な待遇を施せるほど売れています。無理に男性ファンを誘引することをしてリスクを増やす必要はありません。

残念ながら、現時点ではイコラブのテレビでのライブ披露は稀ですし、供給が十分でないCD販売店もあります。特に後者はネットでは購入できないことが少なくない若い年代のファンのことを考えると改善される必要があります。

とはいえ、最新曲である6thシングル「ズルいよ ズルいね」は週間1位になりましたし、年間順位においてビルボードで39位、オリコンでは43位になりました。このことによって、今までよりは扱いが良くなると期待しています。また、CD販売店により強く要求しやすくなると思います。


イコラブが両陣営のハイブリッド/良いところ取り”であると見なされる点の1つには、指原莉乃が幼いことからハロヲタであり、AKB48グループで得たクリエーターとの人脈を活用していることです。彼女がハロヲタであることは、イコラブが生歌であるだけでなく、ソロパートが多いことにも現れているとされています。

なお、AKB48グループで得た人脈を使うことはイコラブのデビューの当時はかなり多かったのですが、段々と減っています。例えば、「ズルいよ ズルいね」では、作曲:長沢知亜紀、永野小織、編曲:湯浅篤、振付:CRE8BOY、MV監督:山岸聖太:衣装:オサレカンパニーです。48系ファンがご存じないクリエーターも含まれていると思います。

以前からの人脈に含まれている者を含め、指原莉乃はクリエーターを秋元康よりもよりも上手く活用しているところがあります。秋元康が仕事をほぼ丸投げするのに対して、彼女はクリエーターと上手く意図を疎通させ、そのやる気と能力をより引き出しているようだからです。おしなべて、指原莉乃と仕事をするクリエーターは楽しそうに見えます。

例えばオサレカンパニーによる衣装は、評判がよいです。また、感謝するファンが多いです。しかしながら、オサレカンパニーによる48系衣装の評判はそれほどはないようです。

オサレカンパニーがAKS(48系の運営)の衣装部門が独立した会社であるにもかかわらず、この様になっているのは、イコラブの衣装のデザイン画を指原莉乃が描いており、オサレカンパニーのクリエーターの代表格であるである茅野しのぶと意図がよく通じていることがもたらしていると思います。

簡単に言えば衣装の出来は発注する者の資質に依るということだと思います。他のクリエーターへの依頼についても同様だと思います。


もう一つの点は、指原莉乃は言葉の使い方が巧みであると同時に、音感も良いことです。多くの方がご存であるように、秋元康放送作家出身で作詞が本業です。そして、つんく♂は元々はメロディーメイカーだと思います。なお、現在のつんく♂がどれくらいハロプロに関わっているかは分かりません。

指原莉乃は元々、そのプログが面白いことで、秋元康が発見したメンバーです。彼女のバラエティー番組への出演をご覧になると、置かれた状況に合わせて言葉を上手く選んで発言していることが分かると思います。

彼女は上記のように時代感覚があり、また、アイドルファンの気持ちと、曲の歌うアイドルの気持ちも分かります。若く、ヲタであり、元アイドルだからです。このため、彼女の歌詞はアイドルファン、特に若い女性に、そして、アイドルにも響くものになっています。

指原莉乃は小さい頃はピアノを習っており、中学生時代は吹奏楽部でした。そして、AKB48グループの曲に加えてハロプロの曲を、ほとんど把握しているようですし、たくさん聴いていると思います。これらのことから、アイドルプロデューサーとしての音楽的バックグラウンドは優れていることが分かります。


彼女の音感は彼女によるイコラブ曲の歌割りに活用されています。その歌割りは、メンバーの技量と声質に基づいてされています。

イコラブ曲はソロパートが多く、ユニゾンが少ないです。「ズルいよ ズルいね」ではユニゾンがなく、全員(この曲においては11人)にソロパートがあります。当方の調べではソロパートは76.4%に達しています*1。このことは、ユニゾンが多く、序列順に歌割りが決められる48系とは対照的です(46系も同様だと思いますが、それほど聴いたことがないので確信はありません)。

48系の曲については、どうしてそんなに大人数で歌うのか、1人で十分ではないかと思う人がいると推測します。これに対して、イコラブ曲は、メンバーの声質を生かしたものになっているので、そのような意見は生じないと思います。

以上の記載によって、指原莉乃プロデュースを“秋元康プロデュースとハロプロのハイブリッド/良いところ取り”と見すこともできることが分かっていただけたと思います。


イコラブのCD売上は右肩上がりに増えています。「ズルいよ ズルいね」では第8週までの累計が、ビルボードでは21万枚に達し、オリコンでは17万枚に達しそうなところに来ています。このことから、48系の最後尾の姉妹グループに届くのではと予測する人もいるようですが、指原莉乃は無理なことはしないと思います。彼女の目的は理想のアイドルを作ることであり、勢力を誇示することではないからです。

7~8thシングルの累計売上はオリコンでは、15万~20万くらいだと予想してます。今までは右肩上がりであるのにもかかわらず、下限を15万枚と低くしたのは、ノーミーのデビューによって売上が一時的に下がる可能性があるからです。上にも記しましたが新しいものに惹かれる人は少なからずいます。

48系はNGT48の事件でダメージを負ったのでCD売上が激減すると推測していた方がいらしゃると思いますが、他の姉妹グループのCD売上は著しくは減りませんでした。最も少ない「初恋至上主義」(NMB48)でも累計20万枚を超えたと推測します(オリコン年間ランキング発表時では20万枚弱)。このCDの累計売上がその前作よりも8万枚減ったのは、発売日が近かったからだと推測しています。

ハロプロの各グループの曲の累計売上は、この2~3年に基づいて推測すると、来年もそれほどは変わらないと思います。かなり上昇する可能性があるのは今年デビューのBEYOOOOONDSです。

そのデビューシングル(2019年8月7日発売)はビルボードで59位、オリコンで55位となりました。ハロプロでは母艦の次の順位になりました。指原莉乃は自分がチェアマンを務めていたTIF2019でもBEYOOOOONDSを応援していましたので、喜ばしいことだと思っていると推測します。


ということで、イコラブは、来年も年間ランキングにおいて48&46系とハロプロの間に位置する可能性があります。とはいえ、指原莉乃自身は売上にはそれほどはこだわっていないようです。主に望んでいることは、イコラブがより多くの人に知られて曲を聴いてもらえること、より良いライブがより多くできること、そして、より多くグッズが売れることだと思います。

イコラブのグッズはオシャレでセンスがあることで知られています。最近では、シナモロール(サンリオのキャラクター)とのコラボグッズがかなり好評です。


ーー以上ーー